社会をよみとくキーワード

共同通信社記者の大塚圭一郎氏執筆、Z会の人気メルマガ「社会をよみとくキーワード」(毎週月曜日配信)より、
キーワードの説明部分を、配信翌日の火曜日に本ブログにて公開していきます。
メルマガでは、筆者の見解・考察も御覧いただけます(右側の「リンク集」より登録できます)。

     
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ロシア大統領選挙
[2008年03月25日(火) ]

 ロシア国民が投票して選ぶ直接選挙で、投票総数の過半数を獲得すれば当選し、過半数に達する候補者が出なければ上位2人の候補者が決選投票で争う。大統領の任期は4年間で、憲法で連続2期まで務めることができる。35歳以上でロシアに10年以上住んでいるロシア国籍保有者が立候補できるが、議会の下院議員を擁している政党の推薦がない場合は立候補登録のため200万人の支持者署名を選挙管理委員会に提出する必要がある。従の規定は投票率が50%を下回った場合は無効だったが、今年3月2日の大統領選挙から廃止された。

 2期8年にわたって大統領を務めてきたウラジーミル・プーチン大統領(55歳)の任期満了に伴うロシア大統領選挙の投開票が3月2日にあった。最終結果によると、プーチン氏の後継指名を受けた与党「統一ロシア」のドミトリー・メドベージェフ第一副首相(42歳)が70・28%を得票し、他の候補者に大差を付けて初当選した。野党の「ロシア共産党」のゲンナジー・ジュガーノフ委員長(67歳)は17・72%、極右政党「自由民主党」のウラジーミル・ジリノフスキー党首は9・35%、「ロシア民主党」のアンドレイ・ボグダノフ党首は1・3%だった。投票率は69・81%。

 原油輸出国でエネルギーに恵まれたロシアは、原油価格高騰を背景に経済成長が続いており、有望な新興市場であるロシアへ投資する大手外資系企業も相次いでいる。国民の多くは、プーチン政権のもとでの安定した経済発展を評価し、後継指名を受けたメドベージェフ氏を選ぶことでプーチン路線の継続を望んだとみられる。

 ロシア大統領としては故ボリス・エリツィン氏、プーチン氏に続いて第3代大統領となり、就任式は5月7日。第2次世界大戦後のソビエト連邦時代を含めて、最年少の国家元首となった。プーチン氏はメドベージェフ政権で「首相」に就任し、今後も政権運営に強い影響力を持ち続けることになり、ロシアは国章である「双頭の鷲」をほうふつとさせる「二頭体制」を迎える。
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Posted at 01:43 | この記事のURL

HD DVD
[2008年03月18日(火) ]

 画質が優れた映像を長時間録画できる高性能光ディスク「次世代DVD」の規格の1つ。電機大手の東芝とNECが共同開発し、従来のDVDと構造が似ているため低価格化できるのが利点だった。これに対し、同業のソニーや松下電器産業、シャープなどは、「HD DVD」よりも記憶容量が大きい次世代DVDの規格「ブルーレイディスク」を推進している。2つの方式は互換性がないため、映画などのソフトや、録画再生用のディスクは対応する規格でなければ使えない。従来のDVDディスクは、どちらの規格でも再生できる。

 東芝は2月19日、「HD DVD」規格の次世代DVD事業から撤退し、録画再生機と再生専用機の開発、生産を中止し、販売も打ち切ると発表した。東芝は「HD DVD」の録画再生機と再生専用機を国内で7機種、計約3万台、再生専用機を欧米を中心に全世界で約70万台をこれまでに販売していたが、発売からわずか約2年間で幕切れを迎えた。また、オンキヨーも2月20日に、昨年11月から海外で販売していた「HD DVD」の再生専用機1機種の販売を終了すると公表した。米国や欧州を中心に約2000台販売していた。両社は、修理のために部品を一定期間保存するなどの措置を取る。

 かつてビデオテープレコーダーも、日本ビクターが中心となって開発した「VHS」と、ソニーが推進する「ベータマックス」の2つの方式が並立していて激突。その結果、ベータマックスが敗退したが、次世代DVDでもメーカーの主導権争いに購入者が翻弄されることになった。
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Posted at 02:02 | この記事のURL

中国製冷凍ギョーザ中毒事件
[2008年03月11日(火) ]

 中国河北省の「天洋食品」の工場で生産し、日本たばこ産業(JT)子会社のジェイティフーズ(東京都)が輸入した冷凍ギョーザ(餃子)を食べた千葉県と兵庫県にそれぞれ住む家族らが昨年12月以降におう吐や下痢などの中毒症状を訴え、うち千葉県の当時5歳の女児が一時意識不明の重体となった事件。1月29日に厚生労働省に一報が入り、ジェイティフーズなどが1月30日に発表した。

 食べ残した冷凍ギョーザからアブラムシなどの駆除に使われる有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出され、千葉県警と兵庫県警は中国での製造過程などで混入したとみて業務上過失傷害や食品衛生法違反の疑いで捜査に乗り出した。メタミドホスは日本で既に使用が禁止されており、中国はかつて広く使われていたものの中毒被害が続いて起きたことから、2007年1月以降は使用禁止になっている。

 これらの冷凍ギョーザは、ジェイティフーズが販売した「中華deごちそうひとくち餃子」と、日本生活協同組合連合会(日本生協連)の「CO・OP手作り餃子」。昨年10月に天洋食品の工場で製造、包装して商品の状態で輸入された。ジェイティフーズや日本生協連は天洋食品で製造された冷凍食品の自主回収を始め、厚生労働省は天洋食品からの食品の輸入自粛を求めた。

 兵庫県警の捜査によると、「中華deごちそうひとくち餃子」のうち6袋のパッケージ外側からメタミドホスを検出し、1袋はギョーザの皮とパッケージ内側からも検出。また、日本生協連が「CO・OP手作り餃子」について検査したところ29袋から有機リン系殺虫剤を検出し、うち27袋がメタミドホス、2袋が農薬などに使う「ジクロルボス」だった。ほかに会員生協が他の機関で検査したところ、5袋からメタミドホスを検出した。
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Posted at 01:23 | この記事のURL

ブルートレイン
[2008年03月04日(火) ]

 JRグループが運行している夜行寝台列車の愛称で、東京―熊本間の寝台特急「はやぶさ」などのように青い塗装の寝台客車を用いている列車が多い。JRグループは今年3月15日に実施するダイヤ改正に伴い、京都と熊本、長崎をそれぞれ結ぶ寝台特急「なは」と「あかつき」、東京と大阪を1日1往復している寝台急行「銀河」を3月14日の出発列車をもって廃止する。また、大阪―青森間の寝台特急「日本海」は1日2往復から1往復に半減させ、関西始発で毎日運行する定期列車のブルートレインは「日本海」の1往復だけとなる。

 ブルートレインは長距離を高速で結ぶ新幹線や航空機との競争に加え、割安な夜行高速バスにも押されて乗客数が低迷しており、近年は列車の廃止や減便が続いている。JRグループは2005年3月のダイヤ改正の際に、第2次世界大戦後初めての寝台特急だった東京―下関(山口県下関市)間の「あさかぜ」と、東京―長崎間の「さくら」を廃止(「社会をよみとくキーワード」05年2月28日「戦後初の寝台特急が廃止に」参照)。06年3月には東京―出雲市(島根県)間を東海道線と山陰線を通って1日1往復していた寝台特急「出雲」(「社会をよみとくキーワード」06年3月13日および翌日のブログ参照)が消滅し、同じ東京―出雲市間を東海道・山陽線と伯備線経由で走る電車型の寝台特急「サンライズ出雲」に一本化されていた。

 鉄道関連の雑誌やサイトによると、「なは」は1968年10月に大阪―西鹿児島(現鹿児島中央、鹿児島市)の間で運転が始まった。当初は夜行列車ではなく、当時は米軍占領下だった沖縄の那覇市から命名した。75年3月のダイヤ改正で新大阪と西鹿児島を結ぶ寝台特急となったが、当初はブルートレインではなく寝台電車「583系」が使われており、84年からブルートレインの寝台客車「24系25形」が用いられるようになった。2004年3月のダイヤ改正で九州新幹線の新八代(熊本県八代市)―鹿児島中央間が開業し、「なは」も走っていた八代(八代市)―川内(鹿児島県薩摩川内市)の間が第三セクター鉄道の「肥薩おれんじ鉄道」になったのに伴って運転区間を短縮し、熊本発着に変わった。05年10月から京都―鳥栖(佐賀県鳥栖市)の間は「あかつき」と連結して運転されるようになり、区間が京都―熊本間に変わっていた。
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Posted at 02:19 | この記事のURL