社会をよみとくキーワード

共同通信社記者の大塚圭一郎氏執筆、Z会の人気メルマガ「社会をよみとくキーワード」(毎週月曜日配信)より、
キーワードの説明部分を、配信翌日の火曜日に本ブログにて公開していきます。
メルマガでは、筆者の見解・考察も御覧いただけます(右側の「リンク集」より登録できます)。

     
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新聞発行部数
[2008年02月26日(火) ]

 日本の新聞社が工場で印刷し、発行している新聞の部数。新聞・通信社と放送局が会員になっている日本新聞協会が毎年10月に発行部数を調べているほか、広告会社や広告主、新聞社、出版社などで構成する日本ABC協会も販売部数を調査している。新聞は一般紙とスポーツ紙に大別され、販売店を通じて読者の自宅や事業所に配達されるほか、駅売店やコンビニエンスストアなどでも販売されている。

 一般紙は「朝日新聞」と「読売新聞」、「毎日新聞」などの全国紙と、中日新聞社(本社名古屋市)が中部圏で発行している「中日新聞」、中日新聞東京本社(東京都)が関東圏で販売する「東京新聞」、河北新報社(仙台市)が東北地方で展開する「河北新報」、西日本新聞社(福岡市)が九州で販売している「西日本新聞」など複数の県などで発行されているブロック紙、秋田県の「秋田さきがけ新報」や新潟県の「新潟日報」、兵庫県の「神戸新聞」、香川県の「四国新聞」、沖縄県の「琉球新報」と「沖縄タイムス」といった主に各道府県内で販売されている地方紙などで構成されている。

 スポーツ紙には「日刊スポーツ」や「スポーツニッポン」、産経新聞社が発行する「サンケイスポーツ」、中日新聞グループの「東京中日スポーツ」や「中日スポーツ」などがある。日本の主要通信社には社団法人の共同通信社と株式会社の時事通信社があり、ブロック紙や地方紙、スポーツ紙、放送局などに記事や写真、映像などを配信している。

 新聞の宅配制度を背景に、日本の新聞の発行部数は読売新聞の1003万2441部(2007年上半期ABC調査の朝刊部数)、朝日新聞の806万6707部(同)をはじめとして、世界的に見ても極めて多いことが知られている。だが、近年はインターネットの普及や若者の“新聞離れ”もあって苦戦を強いられている。

 日本新聞協会の2007年10月調査によると、一般紙の発行部数は前年比0・2%減の4696万3136部、スポーツ紙は3・6%減の506万5535部。ともに少子高齢化や若者の新聞離れも響いて減少傾向をたどっているが、一般紙は微減なのに対し、スポーツ紙は1997年(650万2092部)からの10年間で約22%減と落ち込み幅が大きい。1世帯当たり部数も、1992年は1・22あったのが07年に1・01まで低下しており、近い将来に「1世帯に1部」を割り込むことになりかねない。
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大阪府知事選
[2008年02月19日(火) ]

 太田房江知事(現在は前知事)の任期満了に伴う大阪府知事選の投開票が今年1月27にあり、テレビのバラエティー番組などで活躍していたタレントで弁護士の橋下徹(はしもと・とおる)氏=無所属、自由民主党大阪府連推薦、公明党大阪府本部支持=が183万2857票と過半数を大きく上回る票数を獲得し、いずれも無所属の元大阪大学大学院教授の熊谷貞俊氏=民主党、社会民主党、国民新党推薦=、弁護士の梅田章二氏=日本共産党推薦=ら4人に大差を付けて圧勝、初当選を果たした。投票率は48・95%。敗れた候補の獲得票数は熊谷氏が99万9082票、梅田氏が51万8563票、元中学校教諭の高橋正明氏が2万2154票、保護司の杉浦清一氏が2万161票だった。橋下氏は2月6日に就任し、任期は4年。

 橋下氏は38歳で、現職知事では初当選を決めて昨年12月7日に就いた高知県の尾崎正直知事を抜いて最年少となった。第二次世界大戦後で30歳代の知事就任は4人目。与党の自民、公明両党は、昨年11月18日投開票の大阪市長選(「社会をよみとくキーワード」2007年12月3日号、翌12月4日のブログ参照)で推薦した現職の関淳一氏が、民主党と国民新党の推薦を受けたTBS系列の民放準キー局、毎日放送(大阪市)の元アナウンサーである平松邦夫氏に敗れたものの橋下氏の圧勝で巻き返し、年内に予想されている次期衆議院議員選挙に向けて好材料となった。

 大阪府にとって、全国有数の危機的な状況にある府財政を立て直し、民間企業ならば経営破たんに相当する財政再建団体への転落を防ぐことが喫緊の課題になっている。大阪府によると、府財政はバブル崩壊後に府税収入が幅に落ち込む一方、歳出が増加したため多額の財源不足が続いている。財源として使える貯金に当たる基金残高は2008年3月末でピークだった1991度の約14%まで落ち込む見通しで、借金に当たる府債発行残高も約5兆円と91年度の3倍以上に膨らんでおり、97年度からは9年連続の赤字決算が続いている。大阪府は、府債の一部に当たる約2900億円の返済を先送りすることで財政再建団体への転落を回避していたことが発覚しており、「赤字隠し」との批判が出ている。
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再生紙
[2008年02月05日(火) ]

 家庭や企業などから出された新聞や雑誌などの使用済みの紙(古紙)を原料に用いて、生産した紙のこと。環境への配慮や資源の有効活用の意識が高まっている中で、需要が高まっている。古紙を繰り返し使うと紙の繊維が劣化するため、新しいパルプを混ぜる場合も多く、印刷用紙やコピー用紙、段ボールに使う板紙、トイレットペーパーなど用途は幅広い。再生紙と表示する場合に原料に古紙パルプを混ぜる配合率などについて、製紙会社の業界団体の日本製紙連合会(製紙連)は「明確な定義はない」と話す。

 2001年に施行されたグリーン購入法は、国や独立行政法人などに環境に配慮した製品の購入を義務付けており、コピー用紙やトイレットペーパーは古紙配合率を100%などと基準を定めている。ただ、基準を満たしているかどうかはメーカーの自己申告や表示に頼っており、それが守れていない場合もグリーン購入法の罰則はない。製紙会社の古紙配合率は取引先との契約で決められており、配合率を偽装するのは契約違反になる。また、また、再生紙使用製品の利用促進を狙った「再生紙使用マーク」(Rマーク)は、古紙使用率が70%を公称していれば「R70」と表示し、再生紙を用いた製品や印刷物に表示してある。日本の古紙利用率は60・6%(2006年)とされており、製紙連は2010年度に62%への引き上げを目指している。

 製紙業界国内2位の日本製紙グループ本社の中核子会社である日本製紙が、古紙を40%使うとしていた年賀はがきの「再生紙はがき」向けの用紙で、実際は古紙を1―5%しか配合していなかった偽装が今年1月9日に発覚。日本郵政グループの郵便事業会社は、再生紙はがきを製造した印刷会社と40%の古紙を使うことで契約し、印刷会社はこの仕様で複数の製紙会社に用紙を発注していた。しかし、日本製紙は古紙の配合率を高めると「紙に含まれるチリが多くなって品質を確保できず、はがき下部にある抽せん番号が見えにくくなる」などとして偽装を続けていた。日本郵政は製紙会社への聞き取りを始め、環境省と経済産業省は製紙連に実態調査と結果報告を依頼した。
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