冬場に流行し、感染するとと高熱が出るインフルエンザA型、B型の治療薬で、症状が出て48時間以内の感染初期に服用するとインフルエンザの症状が悪化するのを抑え、回復を早くする効果がある。スイスの製薬世界大手ロシュが製造し、日本ではロシュ子会社の中外製薬が2001年から輸入、販売している。
インフルエンザウイルスの表面には、ウイルスが細胞で増殖して細胞外に広がることに関わるタンパク質の「ノイラミニダーゼ」があるが、タミフルを服用すればノイラミニダーゼの働きを抑えてインフルエンザウイルスの増殖を防ぐ。インフルエンザは免疫力や体力の弱い子どもやお年寄りだと最悪の場合で死亡するリスクもあるため、医療機関ではタミフルを処方する場合が多かった。
また、新型インフルエンザにも効果があるため、国や都道府県などは新型インフルエンザの流行に備えてタミフルの備蓄を進めている。ただ、タミフルはインフルエンザの症状が出てから早期に服用しなければ効果が低くなり、インフルエンザC型や細菌性の風邪などには効果はない。
タミフルの副作用としては、発売前の臨床試験で腹痛や下痢、吐き気などが報告されていた。だが、発売後に服用した子どもらがうさぎ跳びを始めるなどの異常行動をし、階段やマンションから転落するなどの事例が出ていた。タミフル服用患者の異常行動を検討する厚生労働省薬事・食品衛生審議会の安全対策調査会調査会は昨年1月、子どもが死亡した14件について「タミフルとの因果関係は否定的」と判断。厚労省の研究班も昨年10月、患者数2800人を調べた結果として「タミフル服用の有無によって異常行動の現れ方に差はない」と公表していた。