福田康夫首相は8月1日午後、昨年9月の福田政権発足後初めて内閣改造を実施した。2日午前に皇居で認証式が開かれ、正式に発足した。財務相に大蔵省(現財務省)出身の伊吹文明・自由民主党幹事長、経済財政担当相に2回目となる与謝野馨・前官房長官と、経済財政政策に通じたベテラン議員を起用した。原油価格高騰に伴う物価高が続いて個人消費に水を差し、景気の減速感が出ている中で、近づく衆議院解散、総選挙に向けて経済対策の強化を図ることになりそうだ。また、与謝野氏は財政再建のため消費税率を10%程度まで引き上げることを提唱しており、消費税率引き上げをにらんだ布陣との見方も出ている。
ただ、衆議院と参議院で第一党が異なる「ねじれ国会」の下で政策決定が停滞し、福田内閣の支持率低迷が続いてきており、目玉だった7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)も人気回復につながらなかった。福田首相は改造内閣を「安心実現内閣」と命名したが、国民が物価高や医療、年金、雇用など日常生活に抱いている不安を払しょくし、支持を広げるための道のりは険しそうだ。
閣僚17人のうち13人が交代する大規模な内閣改造となった。初入閣は5人で、少子化・拉致問題担当相には北朝鮮による拉致問題で手腕を発揮した中山恭子首相補佐官、文部科学相に鈴木恒夫氏、前防衛省事務次官の守屋武昌被告が防衛装備品調達をめぐる汚職事件で収賄罪、議院証言法違反(偽証)罪で逮捕、起訴されるなど不祥事に揺れた防衛相に林芳正氏、国家公安委員長に林幹雄氏、自民党とともに連立政権を組む公明党からは斉藤鉄夫氏が環境相に就任。