毎日新聞が昨年12月10日夕刊から文字の大きさを、従来より14%大きくした。新たな文字を「ジャンボ」の頭文字から「J字」と名付けて日刊紙で最大なのを売り物にした。併せて、1行の字数を11字から10字に減らした。1ページの段数は、15段を維持した。
文字を従来より拡大する動きは他の全国紙と地方紙にも広がり、うち全国紙の読売新聞と朝日新聞が今年3月31日から、産経新聞も3月20日から、中部地方の有力ブロック紙の中日新聞も3月29日から大きな文字に切り替えた。全国の地方紙も、文字の拡大を3月から順次実施している。併せて朝日新聞や、長野県の地方紙の信濃毎日新聞などは1行当たりの文字数を11字から13字に増やしたが、信濃毎日新聞社は理由として「これ以上(10字以下に)文字数を減らすと、文字を追う目線の行替えが頻繁になり、かえって読みにくいという研究結果」があるためと説明している。
背景には、日本の少子高齢化が進む中で、老眼鏡を使う高齢者の読者にも見やすい紙面にすることで購読者をつなぎ留める狙いがある。日本の65歳以上の高齢者人口は、昨年9月時点で人口のうち21・5%に達すると推計されており、今後も高齢者の比率が高まる。新聞は「特に中高年層に熱心な読者が多い」(地方紙幹部)だけに、高齢者の目にも優しい紙面が重要と判断したようだ。
各新聞社のサイトなどによると、読売新聞は文字の大きさを従来より横に約7%、縦に約16%それぞれ大きくし、面積で約23%広くなった。名称は、100万倍の意味の「メガ」から「メガ文字」とした。前回に文字を大きくした2000年に1ページの段数を14段にしたのを、さらに12段に減らした。1行当たりの文字数は12字を保っている。
朝日新聞は、従来の文字は縦の長さが横の77%という横長の扁平文字だったのを、横は変えずに縦を7%以上大きくして正方形に近づけた。1ページの段数は1951年から採用していた15段を12段に改め、以来57年ぶりの変更となった。12段にすることで、満員電車などで新聞を縦に2つ折りして読む場合に、折り目の部分の記事が読みづらいという難点が解消する。