中国河北省の「天洋食品」の工場で生産し、日本たばこ産業(JT)子会社のジェイティフーズ(東京都)が輸入した冷凍ギョーザ(餃子)を食べた千葉県と兵庫県にそれぞれ住む家族らが昨年12月以降におう吐や下痢などの中毒症状を訴え、うち千葉県の当時5歳の女児が一時意識不明の重体となった事件。1月29日に厚生労働省に一報が入り、ジェイティフーズなどが1月30日に発表した。
食べ残した冷凍ギョーザからアブラムシなどの駆除に使われる有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が検出され、千葉県警と兵庫県警は中国での製造過程などで混入したとみて業務上過失傷害や食品衛生法違反の疑いで捜査に乗り出した。メタミドホスは日本で既に使用が禁止されており、中国はかつて広く使われていたものの中毒被害が続いて起きたことから、2007年1月以降は使用禁止になっている。
これらの冷凍ギョーザは、ジェイティフーズが販売した「中華deごちそうひとくち餃子」と、日本生活協同組合連合会(日本生協連)の「CO・OP手作り餃子」。昨年10月に天洋食品の工場で製造、包装して商品の状態で輸入された。ジェイティフーズや日本生協連は天洋食品で製造された冷凍食品の自主回収を始め、厚生労働省は天洋食品からの食品の輸入自粛を求めた。
兵庫県警の捜査によると、「中華deごちそうひとくち餃子」のうち6袋のパッケージ外側からメタミドホスを検出し、1袋はギョーザの皮とパッケージ内側からも検出。また、日本生協連が「CO・OP手作り餃子」について検査したところ29袋から有機リン系殺虫剤を検出し、うち27袋がメタミドホス、2袋が農薬などに使う「ジクロルボス」だった。ほかに会員生協が他の機関で検査したところ、5袋からメタミドホスを検出した。