家庭や企業などから出された新聞や雑誌などの使用済みの紙(古紙)を原料に用いて、生産した紙のこと。環境への配慮や資源の有効活用の意識が高まっている中で、需要が高まっている。古紙を繰り返し使うと紙の繊維が劣化するため、新しいパルプを混ぜる場合も多く、印刷用紙やコピー用紙、段ボールに使う板紙、トイレットペーパーなど用途は幅広い。再生紙と表示する場合に原料に古紙パルプを混ぜる配合率などについて、製紙会社の業界団体の日本製紙連合会(製紙連)は「明確な定義はない」と話す。
2001年に施行されたグリーン購入法は、国や独立行政法人などに環境に配慮した製品の購入を義務付けており、コピー用紙やトイレットペーパーは古紙配合率を100%などと基準を定めている。ただ、基準を満たしているかどうかはメーカーの自己申告や表示に頼っており、それが守れていない場合もグリーン購入法の罰則はない。製紙会社の古紙配合率は取引先との契約で決められており、配合率を偽装するのは契約違反になる。また、また、再生紙使用製品の利用促進を狙った「再生紙使用マーク」(Rマーク)は、古紙使用率が70%を公称していれば「R70」と表示し、再生紙を用いた製品や印刷物に表示してある。日本の古紙利用率は60・6%(2006年)とされており、製紙連は2010年度に62%への引き上げを目指している。
製紙業界国内2位の日本製紙グループ本社の中核子会社である日本製紙が、古紙を40%使うとしていた年賀はがきの「再生紙はがき」向けの用紙で、実際は古紙を1―5%しか配合していなかった偽装が今年1月9日に発覚。日本郵政グループの郵便事業会社は、再生紙はがきを製造した印刷会社と40%の古紙を使うことで契約し、印刷会社はこの仕様で複数の製紙会社に用紙を発注していた。しかし、日本製紙は古紙の配合率を高めると「紙に含まれるチリが多くなって品質を確保できず、はがき下部にある抽せん番号が見えにくくなる」などとして偽装を続けていた。日本郵政は製紙会社への聞き取りを始め、環境省と経済産業省は製紙連に実態調査と結果報告を依頼した。