社会をよみとくキーワード

共同通信社記者の大塚圭一郎氏執筆、Z会の人気メルマガ「社会をよみとくキーワード」(毎週月曜日配信)より、
キーワードの説明部分を、配信翌日の火曜日に本ブログにて公開していきます。
メルマガでは、筆者の見解・考察も御覧いただけます(右側の「リンク集」より登録できます)。

     
« 2007年11月20日 | Main | 2007年12月04日 »
NOVA
[2007年11月27日(火) ]

 経営破たんするまで国内最大手だった英会話学校で、駅の近くのビルに教室を構え、外国人講師とのレッスンを「駅前留学」とうたってテレビ広告を積極的に展開していた。ピーク時は関東と関西を中心に900以上の教室を構え、受講者数は約48万人いたとされる。ジャスダック証券取引所に株式を上場(今年11月27日付で上場廃止)し、2007年3月期連結決算は売上高が570億円、純損益が24億円の赤字となり、2年連続の赤字だった。統括本部を大阪市に置く。

 NOVAは3年間分といった長期間のレッスン料を前払いさせることで、1回が割安になるなどの手口で勧誘して受講生を増やした。しかし、近年は少子高齢化も影響して外国語教室の新規入学者数が頭打ちになっている上、受講生や中途解約者とのトラブルが続出。中途解約した元受講生から未受講のレッスン料返還を求めた損害賠償請求訴訟を相次いで起こされて敗訴し、監督官庁の経済産業省が今年6月に6カ月間の一部業務の停止を命じたことなどから入学者が落ち込み、受講者の解約も相次いで資金繰りが悪化。賃料滞納によって教室閉鎖が相次ぎ、外国人講師や従業員への給料遅配も起きた。このため、創業者でワンマン経営で知られた猿橋望(さはし・のぞむ)社長を除く取締役3人が今年10月25日深夜に臨時取締役会を開いて社長解任を決議し、翌26日に会社更生法の適用を大阪地方裁判所に申請して経営破たんした。約670の教室は一時閉鎖し、負債総額は約439億円に上った。

 NOVAの保全管理人は11月6日、外食や英会話教室、学習塾などを手掛けるジー・コミュニケーション(名古屋市)グループに一部事業を営業譲渡し、NOVAを清算することを発表した。ジー・コミュニケーショングループは、まずはNOVAの約30教室を譲り受けて授業を再開し、200教室規模の運営を目指すと表明した。ただ、ジー・コミュニケーショングループは受講生が前払いしたレッスン料は返還せず、NOVAにも支払い余力がないため、レッスン料を前払いしていた約30万人といわれる受講生らに被害が広がった。外国人講師や従業員への不払いになっている給与も多額で、NOVAの「詐欺的な商法」(元講師)は大きなつめ跡を残した。
続きを読む...
Posted at 01:16 | この記事のURL