安倍晋三内閣のもとで初めての大掛かりな国政選挙となった第21回参議院議員選挙が7月29日に投開票され、与党の自由民主党は37議席と、改選議席の64を大きく下回り、宇野宗佑首相が退陣に追い込まれた1989年の参院選の36議席に次ぐ歴史的大敗となった。同じく与党の公明党は改選議席より3減って9議席と、過去最低に並ぶ敗北を喫した。
一方、野党第一党の民主党は過去最高の60議席と、改選議席の32から大幅に増やし、初めて参議院の第一党の座に就いた。共産党は3議席、社会民主党も2議席で改選数を下回った。国民新党は2議席、新党日本は1議席、無所属は7議席でうち野党系が6議席となった。参議院で与党の自民党と公明党の議席は103と、過半数の122を大きく下回った。参院選後の8月7日に召集された臨時国会では、民主党から初めての輩出となる参議院議長に江田五月元科学技術庁長官が就いた。
自民党が惨敗したのは社会保険庁が管理している国民年金と厚生年金の加入記録での年金記録不備問題に加え、昨年9月の安倍政権発足後に佐田玄一郎行政改革担当相が架空の事務所経費を報告したとの虚偽記載疑惑で辞任し、事務所経費で不透明な光熱水費などの疑惑を抱えた松岡利勝農林水産相の自殺、原爆投下を「しょうがない」と発言した久間章生防衛相が辞任に追い込まれるなどの「政治とカネ問題」と相次ぐ失言があり、それらの対応が後手に回るなど安倍首相の手腕に不信感が広がったのが響いた。松岡氏の後任で農水相になった赤城徳彦氏も政治団体の事務所経費問題などが相次いで発覚し、参院選後の8月1日に事実上更迭され、安倍内閣の閣僚交代は1年足らずで計4人になった。