社会をよみとくキーワード

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福田康夫首相
[2007年10月23日(火) ]

 安倍晋三首相(自由民主党総裁を兼任し、現在はともに前職)が9月12日に辞任を表明したのを受け、自民党の総裁選と国会の首相指名選挙が行われ、第二次森喜朗内閣と小泉純一郎内閣で計約3年半にわたって官房長官を務めた福田康夫氏が9月25日に首相に就いた。福田氏は58人目、第91代の首相。福田氏は71歳と、53歳の安倍氏より18歳も年上で、70歳代で首相に就任したのは1994年の村山富市氏(当時日本社会党〈現社会民主党〉委員長、就任時70歳)以来で約13年ぶり。父親の故福田赳夫氏に続いて親子2代の首相は、憲政史上初めてとなった。

 自民党は、安倍氏の後継を決める総裁選を9月14日告示し、15日に元官房長官の福田康夫氏と、自民党幹事長の麻生太郎氏が立候補して一騎打ちの構図となった。23日午後に自民党の所属国会議員と47都道府県連代表者を対象に投開票し、麻生派を除く8派閥から支持を取り付けた福田氏が投票総数528票のうち62・5%に当たる330票を獲得し、第22代自民党総裁に選ばれた。任期は、安倍氏の残りとなる2009年9月までの約2年間。

 麻生氏が総裁選に立候補するのは小泉純一郎元首相と戦った2001年4月、安倍氏を相手にした06年9月に次いで3回目。福田氏に敗れて3連敗となったものの、投票総数の37・3%となる197票と善戦した。

△福田康夫首相(右)

 福田氏は9月24日の自民党執行部人事で、幹事長に文部科学相の伊吹文明氏、政調会長に元財務相の谷垣禎一氏を充て、総務会長に前経済産業相の二階俊博氏を再任。衆議院の解散、総選挙をにらんで役割の大きい選挙対策総局長を「選挙対策委員長」に格上げして元幹事長の古賀誠氏を選び、従来の「党三役」を「党四役」に広げた。伊吹氏、谷垣氏、二階氏、古賀氏はいずれも総裁選で福田氏を支持した派閥の会長で、重厚な布陣を敷いた。

 安倍改造内閣は25日午前に総辞職し、午後に国会で首相指名選挙が行われた。衆議院は投票総数477票のうち福田氏が338票を獲得し、過半数の239票を上回ったため福田氏を首相に指名したが、民主党が第一党となっている参議院は決選投票で投票総数239票のうち民主党の小沢一郎代表が133票と、福田氏が106票を上回り、小沢氏が内閣総理大臣に指名された。衆院と参院の指名が異なったため両院協議会が開かれたが、調整は不調に終わったため、憲法の規定によって衆院の議決が優先されて福田氏が首相に指名された。福田氏は25日夜に自民党と公明党の連立による福田内閣の顔触れを決め、26日午前の皇居での首相任命式、閣僚認証式を経て発足した。

 国会論戦を控えているため安倍改造内閣(ブログ「社会をよみとくキーワード」9月25日参照)の13閣僚を再任。交代させた官房長官は町村派会長で前外務相の町村信孝氏、外務相は高村派会長で防衛相の高村正彦氏、高村氏の後任の防衛相は元防衛庁(現防衛省)長官の石破茂氏と、閣僚経験のあるベテラン議員を配した。初入閣は文部科学相に就いた渡海紀三朗氏だけ。ただ、自民党総裁選で福田氏と争った麻生氏は入閣を固辞したとされており、7月29日投開票の第21回参議院議員選挙(ブログ「社会をよみとくキーワード」8月28日参照)で歴史的大敗後も挙党態勢の構築には不透明感が漂っている。

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