憲法改正だけの手続きを定めており、与党の自由民主党と公明党が国会に法案を提出して5月14日の参院本会議で可決、成立した。野党の民主党と日本共産党、社会民主党、国民新党は反対したが、与党などが賛成し、国民投票法は今年5月18日に公布された。2010年5月18日に施行された後、国民投票での憲法改正案を提出できる。憲法改正の手続きを示した憲法96条の規定により、憲法改正は衆議院と各院の総議員の3分の2以上の賛成で発議し、国民の過半数が賛成すれば成立する。
与党は7月29日投開票の参議院議員選挙後に召集される次の国会で、衆議院と参議院に憲法審査会を設置して憲法に関する調査を進める見通し。今年5月で憲法施行から丸60年の節目を迎え、憲法改正を進める場合の“道標”が整備されたことで、安倍晋三首相が重要課題と位置付けている憲法改正に向けた動きが加速する可能性もありそうだ。
国民投票法の骨子は、18歳以上を投票権者としたが、18歳以上20歳未満が国政選挙に参加できるようにするなど公職選挙法、民法などが改正されるまでは20歳以上に据え置く。投票日は国会で憲法改正の発議後60日から180日の間で国会の議決した期日とし、投票用紙に記された「賛成」「反対」の文字を〇で囲んで投票する。白票などは「無効」として投票総数に算入せず、「賛成」が投票総数の半分を超えた場合は憲法改正を国民が承認したものとし、首相はただにに公布手続きをとることを定めた。
中央選挙管理会の委員や従事する総務省職員らの国民投票運動を禁止したほか、
公務員や教育者がその地位の影響力、便益を利用して国民投票運動をすることも禁じている。投票期日前の2週間はテレビなどでの国民投票の有料意見広告も禁じた。また、憲法などについて調査して改憲案などを審査するため、衆議院と参議院に憲法審査会を設置し、施行までの間は「調査」に専念して改憲原案の提出、審査はしない―などと定めた。
国民投票法を巡っては、衆議院に憲法調査特別委員会が設置された2005年9月を契機に検討作業が活発化した。与党の自民党と公明党、最大野党の民主党が昨年5月にそれぞれ独自の案を提出したのを受け、一本化に向けて協議したもののとん挫し、自民党と公明党が修正することで合意した法案を国会に提出し、成立させた。
〜標題のキーワードに関する「筆者の見解」は、
Z会の人気メルマガ「
社会をよみとくキーワード」で好評配信中!〜