仕事と家庭生活の両立や調和のことで、英語の「Work Life Balance」。日本では働く女性が仕事をきっちりとこなしながら、子どもを育てることを指す場合が多い。早くから「ワーク・ライフ・バランス」が唱えられている欧米では、男性も女性も含めて地域のボランティア活動や趣味などに取り組みながら、仕事と調和させることなどを示している。
少子化や景気回復で人手不足の傾向が出ている上に、1947年から49年ごろに生まれた「団塊の世代」(2005年7月11日号参照)が今年から09年ごろにかけて大量退職することから、企業などにとって大きな戦力となる女性の採用と引き留めは重要な課題となっている。さらに、少子化対策の必要性が高まっている中で、国が2005年4月に全面的に施行した「次世代育成支援対策推進法」で、301人以上の従業員を抱える企業に対して育児をしやすい環境を整備するための「行動計画」を策定することを義務付けたのも後押しした。
大手企業の事例を見ると、勤務時間短縮の期間延長(日本ユニシスは子どもが高校卒業まで、川崎重工業は小学校卒業までなど)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&G)などが採り入れている自宅でパソコンなどを使って仕事することができる在宅勤務制度、出産と育児のためいったん辞めた社員の再雇用(シャープ、日本ロレアルなど)といった人事制度の拡充が広がっている。また、勤務時間中に子供を預かってくれる託児所の設置(資生堂、AIGグループなど)や、子供を産みたい女性社員の不妊治療のための休暇取得(松下電器産業、シャープなど)も広がっている。高島屋やユニ・チャーム、ノエビアなどのように、男性社員の育児休暇取得を促進する動きも目立つ。
企業の労働組合が経営側に待遇改善を求める今年の春闘では、賃金面だけでなくワーク・ライフ・バランスは大きなテーマとなった。NTT労働組合が勤務時間短縮を子どもの小学校卒業まで延長することを要求したのに対し、NTTは子どもが小学校3年生になるまでの期間延長に応じた。
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◆◇ 筆者より ◇◆
いつもご愛読頂きありがとうございます。新年度に入り、ますます充実した日々を送っていらっしゃることと存じます。以前に「女性の社会進出について取り上げてほしい」というリクエストを3人の読者の方から頂いたため、2005年8月22日号で「男女共同参画社会」をご紹介しましたが、その後も働く女性にご関心やあこがれを抱かれている方からご要望がありました。つきましては今回、関連するテーマで最近注目されている「ワーク・ライフ・バランス」をキーワードとしてお届けしました。
<編集者捕捉>
Z会は平成14年に、「ファミリーフレンドリー企業」として表彰を受けるなど、女性が働きやすい環境作りに積極的に取り組んでいます。そのような企業の一員としても、今回、大塚氏に取り上げていただいたテーマについて、感謝したいと思います。
平成14年の表彰内容は下記より参照できます。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/family/kigyo4.html#2
※現在はさらに、時間短縮勤務の拡充などがなされております。