関西大手私鉄の阪急ホールディングスと阪神電気鉄道が経営統合するのに伴い、10月1日に設立される持ち株会社。阪急ホールディングスが「阪急阪神ホールディングス」に社名を変更し、阪神電鉄はその連結子会社となる。大手私鉄同士の経営統合は第二次世界大戦後で初めて。今年3月期の連結売上高は合わせて7993億円となり、東京急行電鉄、近畿日本鉄道に次いで私鉄3位の大手私鉄グループとなる。
うち阪急ホールディングスは、大阪市中心部の梅田と京都市、神戸市、兵庫県宝塚市を結ぶ営業キロ数約146キロの阪急電鉄、阪急交通社、ホテル経営会社の阪急ホテルマネジメント、宝塚歌劇団などを傘下に持ち、大手映画会社の東宝とも資本関係がある。阪神電気鉄道は大阪市と神戸市の間に約45キロの路線を持ち、連結子会社に人気プロ野球球団「阪神タイガース」、阪神百貨店などがある。ともに株式を東京、大阪両証券取引所の1部に上場している。
ニッポン放送株のインサイダー取引(6月19日号参照)で東京地方検察庁特捜部に今年6月に逮捕、起訴された村上世彰被告が率いた投資ファンド(通称:村上ファンド)が、阪神電鉄の発行済み株式総数の約27%を保有する筆頭株主になったことが昨年9月に判明。村上ファンドはその後も株式を買い増し、株主総会での重要事項への拒否権を持つ3分の1を超える約47%を持つ筆頭株主になった。村上ファンドは阪神電鉄株を約47%まで買い進めるとともに、今年6月29日の阪神電鉄の株主総会に向けて村上ファンド役員ら9人の取締役選任を株主提案した。
△阪急阪神ホールディングスの傘下になった阪神電気鉄道の加速に優れた電車「5000系」(愛称ジェットカー、阪神尼崎駅で筆者撮影)
阪神電鉄から経営統合を提案され、阪急ホールディングスは阪神電鉄株の公開買い付け(TOB)を今年5月30日から6月19日かけて実施。村上ファンドが約47%の保有株すべてを応募するなど、発行済み株式総数の63・71%の応募があった。1株当たり930円で買い付け、取得総額は想定金額を約600億円上回る約2500億円に達した。残る株式は阪急ホールディングス株と交換され、阪神電鉄株は上場廃止に。
阪急阪神ホールディングスは、グループの借金に当たる連結有利子負債は1兆3000億円以上と、過大な水準になった。これは阪急ホールディングスと阪神電鉄がそれぞれ抱える連結有利子負債に加え、阪神電鉄株の購入費用がのしかかるため。
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