社会をよみとくキーワード

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ヒズボラ
[2006年10月31日(火) ]

レバノンで活動しているイスラム教シーア派の民兵組織で、イランの指導によって1982年結成された。ヒズボラは、アラビア語で「神の党」の意味。イランやシリアの影響下にあるとされて反米・反イスラエルの傾向が強く、レバノン南部を中心に支持されている。レバノンで政党を持ち国会議員を擁しており、昨年夏から連立内閣に参加して2人の閣僚を出している。また、学校や医療機関を運営するなど社会福祉活動も手掛けているため、貧困層の支持を集めている。
 

1985年からレバノン南部を実効支配していたイスラエルを攻撃し、イスラエル軍が2000年に撤退後も国境を挟んで交戦を繰り返してきた。また、1984年にレバノンの首都ベイルートで駐レバノン米国大使館への自爆テロを起こすなどしており、米国はヒズボラを「テロ組織」に指定している。
 
今年7月12日にヒズボラが、レバノン南部の国境地帯でイスラエル軍に大規模攻撃を仕掛け、イスラエル軍兵士2人を拉致。これに対してイスラエル軍はレバノンに再侵攻し、ヒズボラとの武力衝突が激化した。イスラエル軍の攻撃によって子どもも含めた大勢の一般市民が犠牲になり、国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルはイスラエル軍に対して「市民への無差別攻撃で、戦争犯罪にあたる」と非難した。イスラエルが「ヒズボラが『人間の盾』として使ったため」と正当化しているのに対し、ヒズボラは強く反発している。
 

国際連合安全保障理事会は8月11日に、戦闘停止と、レバノン南部の平和維持を任務とした国連平和維持活動(PKO)の国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の増強を求める決議を採択し、ヒズボラとイスラエルの双方が決議を受諾。14日に戦闘停止が発効した。19日には再び交戦で双方に死傷者が出たものの、その後沈静化している。イスラエルは、戦闘停止の監視のため1万2000人規模に増強されるUNIFILの活動を、レバノンからの完全撤退の条件にしている。


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