社会をよみとくキーワード

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イナバウアーと品格
[2006年12月26日(火) ]

年間の世相を反映した新語や流行語と、その言葉にかかわった人物や団体に贈るコンテスト「2006ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に「イナバウアー」(3月27日「トリノ五輪」参照)と「品格」が選ばれた。


「イナバウアー」は、2006年の第20回冬季オリンピック・トリノ大会(トリノ五輪)の女子フィギュアスケートで金メダルに輝いた荒川静香選手の得意技で、上半身を後ろに反らした独特のポーズが話題になった。ただイナバウアーとは、両足の爪先を外側に大きく開いて横に滑る技を指す。
 

 「品格」は、数学者の藤原正彦お茶の水女子大学教授の著書『国家の品格』(新潮新書)の大ヒットで一躍広まった。『国家の品格』は、トーハン調べの2006年(集計期間は2005年12月―06年11月)の書籍発行部数で227万部と、書籍の年間トップとなった。ユーキャン新語・流行語大賞は「『論理よりも情緒を』と、日本人が備えていたはずの品格について説き、『儲かれば何でもよい』というマネーゲーム全盛の世の中に一石を投じた」と解説している。
 
トップテンの受賞者と言葉(かぎかっこ内)は以下の通り。受賞理由などは発表文を参考にした。
 ・歌手の倖田來未さんが受賞した「エロカッコイイ(エロカワイイ)」:倖田さんはボンデージにバニーガール、下着など、際どい衣装で人気を呼んだ。そんなセクシーな衣装やスタイルは、「エロカッコイイ(エロカワイイ)」ファッションとして認知された。

 ・東京学芸大学の山田昌弘教授の「格差社会」:「一億総中流社会」と呼ばれた日本社会の仕組みが崩れ、教育や職業、収入などさまざまな分野において格差が広がり、二極化が進んだとされる。市場原理を重視して規制緩和を進めた小泉純一郎政権の「負の側面」との指摘もある。

 ・プロ野球パ・リーグ、北海道日本ハムファイターズのトレイ・ヒルマン監督の「シンジラレナ〜イ」(11月20日「北海道日本ハムファイターズ」参照):「北海道日本ハムファイターズ」が2006年のパ・リーグ優勝を決めた後、ヒルマン監督がお立ち台で絶叫した言葉。セ・リーグ優勝した「中日ドラゴンズ」を下して日本一になった後も、インタビューの際に「シンジラレナ〜イ」と叫んでファンを沸かせた。

 ・小学生ユニットのキグルミの「たらこ・たらこ・たらこ」:キューピーのCMに登場する「たらこキューピー」が人気を集めた。キグルミが歌うCMソングはCD化され、オリコン初登場で2位に入るヒット作になった。

 ・東北大学の川島隆太教授の「脳トレ」:簡単な計算や音読などにより、脳の活性化を目指すトレーニング方法の通称。「脳を鍛える」というキャッチフレーズとともに浸透し、脳トレの成績で自分の脳年齢が何歳になったかを知ることができる。

 ・早稲田実業高校野球部の斎藤佑樹投手が受賞した「ハンカチ王子」:2006年夏の高校野球甲子園大会で優勝した早稲田実業高校の斎藤佑樹投手の通称。持っていた青いハンカチ(ハンドタオル)で汗をぬぐう姿が女性の人気を呼んだ。

・笠原健治ミクシィ社長が受けた「ミクシィ」:約570万人(2006年9月)と日本で最大の会員を擁するしたソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)の名称であり、社名にもなっている。ミクシィは2006年9月、東京証券取引所の新興企業向け市場「マザーズ市場」に株式を上場した。

・日本内科学会が受賞した「メタボリックシンドローム」:肥満に高血圧、高血糖、高脂血症などが重複して発症してる状態で、心筋梗塞や脳梗塞になる恐れが高まる。内臓脂肪症候群、代謝症候群とも言われる。へそ周りのウエストが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上ある場合は内臓肥満が疑われるとされる。


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