社会をよみとくキーワード

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エキスポランド
[2007年06月12日(火) ]

 大阪府吹田市にある遊園地で、1970年に開かれた大阪万博(EXPO)の会場跡地「万博記念公園」の一角を利用して72年開業した。約20万平方メートルの敷地内に、スリルのあるジェットコースター、観覧車、子供向けの乗り物などの遊戯機器を備えている。土地は万博記念公園を所有する独立行政法人「日本万国博覧会記念機構」が所有しており、遊園地運営や遊戯施設の施工、販売などを手掛ける泉陽興業(大阪市)が賃借して運営している。

 こどもの日だった今年5月5日午後0時50分ごろ、立って乗る6両編成のジェットコースター「風神雷神II」が走っている間に2両目が脱線し、コース脇の鉄柵に激突した。乗客20人のうち19歳の女性会社員が死亡、友人の女性も重傷を負った。また11歳から45歳までの男女18人が軽いけがを負い、事故を見て気分が悪くなった人も出た。大阪府警は吹田警察署に捜査本部を設置し、業務上過失致死傷容疑で捜査を進めている。事故を受けてエキスポランドは臨時休園し、当面休園することを決めた。

△遊園地「エキスポランド」の全景を観覧車から一望した風景。ジェットコースターの長いレールが敷かれている(2004年3月に筆者撮影)

 エキスポランドの発表などによると、風神雷神IIは全長が約1050メートル、高さは最大で約40メートル。遊戯機器メーカーのトーゴ(04年に経営破たんし、会社更生法を適用)が製造した。横と前後に2人ずつ立って乗り、最高速度は時速75キロ。事故はコース後半で旋回する手前で、2両目の前方左側にある車輪の金属製の車軸が折れた後、約300百メートル進んでから2両目が脱線した。1992年3月の運転開始から15年余りも車軸を交換しておらず、日本工業規格(JIS)の検査標準で年に1度以上の定期検査を定めている車軸の内部亀裂などを超音波で調べる探傷試験も、昨年1月に解体して以来約1年3カ月にわたり実施していなかった。ジェットコースターは、自治体に対して定期検査の結果を報告することが義務化されている。エキスポランドが2004年以降に吹田市に報告した内容は折れた車軸などの「台車・車輪装置」を含めてすべての検査項目で「A」(良好・指摘なし)となっており、探傷試験をしていなかった今年1月もすべての項目で「A」と報告しており、保守点検がずさんだったことが露呈した。

 
国土交通省が、事故を受けてジェットコースターや子供向けの遊戯機器の緊急点検を指示したところ、5つの遊園地の計7基で車輪の摩耗や車軸の傷が見つかった。うち多摩テック(東京都日野市)、日本モンキーパーク(愛知県犬山市)が各2基、東京・浅草にある浅草花やしき、千光寺公園グリーンランド(広島県尾道市)、ワンダーラクテンチ(大分県別府市)のそれぞれ1基で、いずれも過去の自治体への定期報告では「異常なし」と伝えていた。また、探傷試験の対象となる全国139遊園地にある計306基の乗り物で、過去1年間に探傷試験をしていなかったのは119基(89遊園地)と、全体の乗り物の約39%に達した。うち61遊園地の計72基は、設置してから探傷試験を全く実施していなかった。

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