社会をよみとくキーワード

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高級化粧品
[2008年08月05日(火) ]

 女性向けを中心とした化粧品の国内市場は、百貨店や化粧品専門店などで美容部員が指導して販売している高級品と、ドラッグストアや雑貨店などで自分で選んで購入する低価格品への「二極化」が進んでいる。高級品の定義ははっきりしていないが、肌の手入れに使うスキンケアならば1万円以上を高級品と呼ぶ場合が多い。

 調査会社の富士経済(東京都)によると、スキンケアの2006年出荷額は01年よりも7・2%増の9802億円。内訳として6000円以上の高価格帯は10・7%伸び、2000円未満の低価格帯も14・3%増となった一方、2000円以上、6000円未満の中価格帯は3・3%増にとどまり、「二極化」が鮮明になっている。

 豪華な容器とこだわった成分を用いた高級化粧品は、年齢による肌の乾燥やしみを気にするなど美容意識の高い40―60歳代の女性の購入者が多いとされる。この購入者層は世帯収入が多い上に、子育てが一段落してお金を比較的自由に使える場合が多いとされる。総合企画センター大阪(大阪市)が近畿圏の女性に実施した調査でも、1万円以上のスキンケアを「現在使用中」と回答したのが40歳代の47・5%、50歳以上の65・5%に達した。女性の社会進出が定着してきたのに伴い、30―40代の年収が高いキャリア女性も購入者層となってきており、今後も高級化粧品市場は「高齢化も大きなチャンスになり、一段と拡大する」(化粧品大手)との見方が出ている。

△フランスの高級化粧品ブランド「オルラーヌ」の日本法人、オルラーヌジャポンが8月23日に発売する高級クリーム(今年6月、東京・銀座で筆者撮影)

 大手化粧品会社も、低価格品に比べて一般的に利幅が高い高級化粧品の開発や販売に力を入れている。大手各社は「最高峰商品」である就寝前などに肌の手入れの仕上げに使うクリームで、価格が10万円を超える商品を強化している。化粧品国内最大手の資生堂は、百貨店や化粧品専門店向けの最高級ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」の「シネルジックライン」を一新し、40グラムで12万6000円のクリーム「クレームシネルジック」を9月21日に発売する。肌荒れを防ぐ成分や、しみやそばかすの原因となるメラニン色素の生成を抑える成分を配合し、香りは新種のバラを基調にしている。

 化粧品国内2位のカネボウ化粧品は、同じく40グラムで12万6000円のクリーム「トワニー センチュリー セルリズムSP」を2005年から年に1回予約販売している。05年から昨年までの3年間に約2万8000個が売れたという。コーセーも、百貨店や化粧品専門店向けの最高級ブランド「コスメデコルテ AQ」で、45グラム入りで9万4500円のクリーム「クリーム ミリオリティ」を販売している。

 訪問販売のノエビアは、50グラムで10万5000円のクリーム「スペチアーレ 薬用クリーム N」を改良し、今年6月25日に発売した。肌の角質層に浸透しやすい微細な乳化粒子の中に、肌を乾燥から守る保湿成分のビタミンHなどを新たに配合し、乳化粒子の総量も従来品の2倍にした。従来品は、2003年1月の発売から累計15万個も売れたという。化粧水と乳液の役割を果たす「薬用ローション N」も同時にリニューアルしており、改良後3カ月間に2品を合わせて計30億円の売り上げを目指す。ポーラは、創立77周年にちなんで7万3500円にしたポーラで最高級の美容液「ザ B・A グランラグゼ」を販売している。

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