2008年夏の北京五輪を控えた中国では、経済成長が続いているのを受けて自家用車の普及が進んでおり、新車販売台数は右肩上がりで推移している。01年は約236万台にとどまっていたが、毎年2けた成長を続けて2006年に日本を抜いて世界2位の市場に浮上した。
中国自動車工業協会によると、07年の新車販売台数は前年比21・8%増の879万1500台だった。08年1―3月も前年同期比21・4%増の258万台と好調に推移しており、08年は1000万台を超えるとの予想もある。
これに対し、日本の軽自動車を含めた07年の新車販売台数(軽自動車は全国軽自動車協会連合会調べ、ほかは日本自動車販売協会連合会まとめ)は前年比6・7%減の535万3645台に落ち込み、逆転された後の中国との差が広がっている。うち軽自動車を除く新車販売台数は、前年比7・6%減の343万3829台と、4年連続で減少し、1972年以来、35年ぶりの低水準となっている。人口減少傾向やガソリン価格の高騰に加え、自動車業界にはマイカーを欲しがる若者が減ったとの指摘もあり、今後も販売台数は低迷するとの見方がある。
△超高層ビルが林立している真下を、多くの自動車が走っている中国・上海市の様子(2008年4月、上海市で筆者撮影)
需要拡大の続く中国では、日本のトヨタ自動車やホンダ、日産自動車、スズキ、米国ゼネラルモータース(GM)、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)、高級乗用車「メルセデスベンツ」を手掛けるダイムラーなどが中国自動車会社との合弁会社で自動車を生産している。トヨタは第一汽車集団(グループ)と高級乗用車「クラウン」や中型乗用車「マークX」など、広州汽車集団と中型車「カムリ」ほか、ホンダは広州汽車集団と中型車「アコード」や小型乗用車「フィット」など、東風汽車集団と小型車「シビック」ほか、日産は東風汽車集団と小型車「ティーダ」や中型車「ティアナ」など、スズキは長安汽車集団と小型車「カルタス」や「スイフト」ほか、GMは上海汽車集団と「ビューイック」の高級車など、VWは上海汽車集団とともに中型車「パサート」と小型車「サンタナ」ほか、第一汽車集団と高級車「アウディ」などをそれぞれ合弁生産している。
また、日系自動車メーカーなどに供給するため、日本の自動車部品メーカーも中国に多く進出している。日本の大手タイヤメーカーは、自動車の生産、販売の急拡大に伴って中国にある工場に積極投資し、生産能力を増強している。
うち乗用車用タイヤの場合、「ダンロップ」ブランドで販売している住友ゴム工業は江蘇省・常熟にある工場の乗用車用タイヤの生産能力を2008年末に1日当たり3万本と、07年末より3000本増やす。横浜ゴムは浙江省・杭州の工場を増強し、2009年3月末に乗用車用タイヤの生産能力を08年3月末より年80万本増の年280万本に引き上げる。また、東洋ゴム工業は乗用車用タイヤの新工場をアジアに建設することを決めており、その立地が「中国も有力な検討対象になる」と説明している。
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