三菱重工業が開発を進めている国産初の小型ジェット旅客機。短・中距離の地域間輸送向けジェット旅客機である「リージョナルジェット」で、正式名称の「三菱リージョナルジェット」(Mitsubishi Regional Jet)の頭文字を取って「MRJ」と呼ばれる。三菱重工は、全日本空輸(ANA)が購入を決めるなど着実な受注が見込めると判断し、MRJを事業化して2013年の就航を目指すと3月28日に発表した。日本では、国産プロペラ旅客機「YS11」が1973年に生産中止となって以来、約40年ぶりに国産旅客機が復活する見通し。
三菱重工の発表資料などによると、リージョナルジェットは今後20年間に世界で約5000機の需要が見込まれるとの予想もある。日本の大手メーカーは、米ボーイングや欧州エアバスなどの下請けとして旅客機への素材や部品の供給で実績があるだけに、MRJでは日本メーカーの最先端技術を採り入れていく方針だ。
MRJは、客室の座席が70―90席程度となり、1機で30億―40億円。軽量化のために主翼と尾翼に複合材を使い、米プラット・アンド・ホイットニー製の最新鋭エンジンを搭載するなどして燃費の低減や快適性向上を目指す。また、油圧システムは米パーカー・エアロスペース、飛行時のフライト・コントロール・システムはナブテスコ(東京)と米ロックウェル・コリンズ、降着システムは住友精密鉱業(兵庫県尼崎市)、燃料タンク防爆や防火などのシステムは米ハミルトン・サンドストランドがそれぞれ供給することが決まっている。生産は三菱重工の小牧南工場(愛知県豊山町)が有力視されている。
三菱重工は国内外の航空会社からの受注活動を昨年始め、ANAが25機(うち10機はオプション)の購入を決めた。報道によると、ほかに日本航空(JAL)も購入を検討しており、海外では東南アジアや中東などの航空会社が前向きに検討しているとされる。
三菱重工は、MRJの事業を進めるための全額出資子会社「三菱航空機」(本社名古屋市、資本金30億円)を4月1日に稼働させた。事業を本格化するために1000億円に増資する計画で、うち三菱重工は約3分の2を出資し、残る約3分の1についてトヨタ自動車や三菱商事、三井物産、住友商事、日本政策投資銀行などに出資を要請した。
昨年国内外への販売活動で、全日本空輸株式会社から25機(うち10機はオプション)を受注するなど市場の確かな手応えを得て、今三菱重工は昨年、受注活動を開始。全日本空輸が二十五機購入することを決め、日本航空も検討中。海外では東南アジアや中東などの航空会社が購入に前向きな姿勢を示している。三菱重工は今後も着実な受注が見込めると判断し、事業化に踏み切った。
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