年間の世相を反映した新語・流行語と、その言葉にかかわった人物や団体に贈るコンテスト「2009年ユーキャン新語・流行語大賞」が2009年12月1日発表され、年間大賞に「政権交代」が選ばれ、鳩山由紀夫首相が受賞した。
09年8月30日投開票の第45回衆議院議員選挙(※1)で民主党は308議席と選挙前の115議席から大幅に増やして圧勝し、過半数を大きく上回る大勝となって政権交代が実現した。麻生太郎内閣(※2)の支持率低迷にあえいでいた与党の自由民主党は119議席(選挙前は300議席)と歴史的な惨敗を喫し、1955年の結党以来で初めて衆議院の第1党から転落した民主党と社会民主党、国民新党の連立による鳩山由紀夫内閣(※3)が09年9月16日に発足した。
ほかのトップテンには次の通り。それぞれの言葉の解説は、「2009年ユーキャン新語・流行語大賞」を参照しながら執筆する。
◆こども店長(受賞者:俳優の加藤清史郎さん)
09年のNHK大河ドラマ「天地人」にも出演した8歳の俳優、加藤清史郎
さんが登場するトヨタ自動車の広告に由来する。
◆事業仕分け(受賞者:行政刷新会議と事業仕分け作業チーム)
財源捻出のため、2010年度予算要求に盛り込まれた事業について傍聴も可能な公開の場で事業仕分けを実施した。民主党をはじめとする与党議員と民間有識者らで構成する「仕分け人」が約1時間の質疑応答と協議の上で「廃止」「見直し」「予算削減」などの判定を下した。
◆新型インフルエンザ(受賞者:厚生労働医系技官の木村盛世氏)
09年4月にメキシコで新型インフルエンザが発生し、日本を含めた世界で感染が拡大。世界保健機関(WHO)は6月にパンデミック(世界的大流行、※4)を宣言した。
◆草食男子(受賞者:タレントの小池徹平さん、コラムニストの深澤真紀さん)
深澤さんが06年に命名。若年層を中心に40歳前後までの男性で、協調性があり、家庭的で優しい一方、恋愛などには積極的でない人を指す。
◆脱官僚(受賞者:「みんなの党」代表の渡辺喜美・衆議院議員)
渡辺氏が提唱した「天下り廃止、政治・国民主導」の理念。鳩山内閣も「脱官僚政治」を掲げたが、大蔵省(現財務省)事務次官経験者で、退官後に「天下り」と「渡り」を経て東京金融取引所社長の斎藤次郎氏を日本郵政社長に招へいするなど「脱官僚」に反する動きも出ている。
◆派遣切り(受賞者:派遣ユニオンの関根秀一郎書記長)
金融危機(※5)による世界同時不況を受け、自動車メーカーや電機などの製造業が急激な減産を迫られ、派遣社員や契約社員の非正規労働者を大量に解雇して社会問題化した。就職の内定を取り消される「内定切り」にも批判が集まった。
◆ファストファッション(※6、受賞者:タレントの益若つばささん)
価格を抑えながら、最近の流行に合ったデザインを採り入れた衣料品やブランドのこと。米国のカジュアル衣料品のGAP(ギャップ)のほか、スペインのZARA(ザラ)、スウェーデンを本拠とするヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)などが東京都心部をはじめとする日本国内に店舗網を広げており、女性の人気を呼んでいる。
◆ぼやき(受賞者:「東北楽天ゴールデンイーグルス」の野村克也前監督)
09年のシーズンまで指揮を執った野村氏の試合後のインタビューで放つ「ぼやき」が、内容の面白さからあらためて注目された。「東北楽天ゴールデンイーグルス」(※7)は09年にパ・リーグで2位となり、初のAクラス入りを果たした。
◆歴女(れきじょ、受賞者:女優の杏さん)
戦国時代などを題材にした映画やゲーム、テレビ番組がきっかけとなり、時代小説を読んで史跡も訪ねるなど歴史好きの女性が増えていることを受けて命名された。