社会をよみとくキーワード

共同通信社記者の大塚圭一郎氏執筆、Z会の人気メルマガ「社会をよみとくキーワード」(毎週月曜日配信)より、
キーワードの説明部分を、配信翌日の火曜日に本ブログにて公開していきます。
メルマガでは、筆者の見解・考察も御覧いただけます(右側の「リンク集」より登録できます)。

     
バンクーバー五輪
[2010年03月16日(火) ]

 カナダの大都市バンクーバーで、現地時間の今年2月12日から28日まで17日間にわたり開催された。冬季五輪としては史上最多の82カ国・地域から約2600人の選手が参加し、7競技86種目で熱戦を繰り広げた。

 日本選手団は金メダルの獲得なかったものの、いずれもスケート競技で銀メダル3個、銅メダル2個と計5個のメダルを手にした。メダル数では、冬季五輪で前回の2006年のトリノ五輪で日本人のメダル獲得はフィギュアスケート女子の荒川静香選手の金メダル1個だったのを上回り、海外で開かれた冬季五輪としては史上2番目のタイ記録となった。報道によると、日本選手団の橋本聖子選手団長(日本スケート連盟会長、参議院議員)は1998年に開催された長野冬季五輪のメダル数10個に近い成績を目指したが、終了後に「前回をメダル数で4個上回った。選手が頑張った証しだ」と評価したという。

 メダル数では米国が計37個(金9個、銀15個、銅13個)で首位となり、2位はドイツの計30個(金10個、銀13個、銅7個)。金メダル争いでは開催国のカナダが史上最多の14個でトップとなり、メダル数でも計26個と3位になった。

 「社会をよみとくキーワード」の「トリノ五輪」(メールマガジン2006年3月27日、翌28日のブログ参照)の「キーワードの解説」で、このようにご説明していた。

 イタリア・トリノで、現地時間の2月10日から26日まで17日間開かれた第20回冬季オリンピック(五輪)・トリノ大会。冬季五輪史上最多の80カ国・地域が参加し、7競技84種目でメダルを争った。

 日本は、海外の冬季五輪としては最多の238人の選手団(うち選手は112人)が参加。メダル5個を目標にしたが、獲得したのはフィギュアスケート女子の荒川静香選手の金メダル1個にとどまった。フィギュアスケートで、アジアの選手の優勝は五輪史上初めて。日本人選手が冬季五輪で金メダルを獲得したのは通算9個目となり、1998年長野大会でフリースタイルスキー・モーグルの里谷多英選手が受けて以来。
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Posted at 01:42 | この記事のURL

日本経団連
[2010年03月09日(火) ]

 日本の大手企業や業界団体など約1600社・団体が会員になっており、経済界の意向を政策として実現するように働き掛けるなどの役割を担う経済団体。正式名称は「日本経済団体連合会」。2002年5月に旧経済団体連合会(経団連)と旧日本経営者団体連盟(日経連)が合併し、日本経団連が発足した。影響力の強さから「財界総理」とも呼ばれ、現在はキヤノン会長の御手洗冨士夫氏(74歳)が務めている。

 主要な経済団体である財界3団体には日本経団連のほか、中小企業の振興を目指した日本商工会議所、経営者が個人としての立場で会員となっている経済同友会がある。

 日本経団連は今年1月27日に正副会長会議を開き、御手洗会長の後任会長に、住友化学の米倉弘昌会長(72歳)が就任する人事を内定した。旧財閥系企業が会長を送り出すのは初めてとなり、5月27日の日本経団連総会で正式に決定し、就任する。米倉氏は日本経団連としては3代目、旧経団連を含めると12代目の会長となる。1期の任期は2年だが、慣例で2期4年となっている。

 米倉氏は住友化学の社長を2000年から約9年間務め、09年4月から会長。国際派の経営者との評価があり、石油化学製品の基礎原料であるエチレンの生産能力で世界最大級の石油化学プラントをサウジアラビア西部のラービグにサウジアラビア国営企業と合弁で建設した。日本経団連で2004年から08年まで副会長、08年5月に会長に次いでナンバー2のポストである評議員会議長に就いた。

 日本経団連の会長は15人いる副会長の中から選ぶのが通例で、それぞれ電機大手のパナソニックの中村邦夫会長(70歳)、東芝の西田厚聡会長(66歳)が有力候補とされた。しかし、それぞれの企業は金融危機(※1)により業績不振に陥った上、中村氏は水面下で会長就任を固辞したとされる。西田氏は同じ東芝の岡村正相談役(71歳)が日本商工会議所会頭のため、同じ企業から両団体のトップを出すのは難しいという事情があった。

 住友化学は2009年3月期連結売上高が1兆7882億円と、日本経団連の会長を送り出してきた企業に比べると規模は比較的小さく、化学業界のトップでもない。09年3月期連結純損益は591億円の赤字だったが、100億円の黒字と純利益に転じる見通しになるなど業績が比較的堅調で、米倉氏も就任に意欲的だったことから白羽の矢が立ったようだ。
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茨城空港
[2010年03月02日(火) ]

 霞ケ浦に近い茨城県小美玉市に今年3月11日開業し、国内98番目の空港となる。今後は旅客便を飛ばす空港の具体的な開設計画はないため「国内最後の新空港」とも言われる。航空自衛隊百里基地を民間と共用化する形でスタートし、国が設置、管理する。正式名称は「百里飛行場」。従来の2700メートルの滑走路を補強したほか、同じく2700メートルの滑走路を新たに設けた。事業費は約220億円。

 開業時に就航する定期便は韓国の航空会社、アシアナ航空が韓国のハブ空港(※1)の仁川空港と結ぶ路線だけ。茨城―仁川線は1日1往復する。 アシアナ航空は開港の数カ月後から、韓国・釜山と結ぶ路線も週3往復運航する予定。国内線は、新興航空会社のスカイマークが神戸空港と結ぶ路線を4月16日から1日1往復で運航する。

 関東鉄道グループの関鉄グリーンバス(茨城県石岡市)が、茨城空港と茨城県の県庁所在地の水戸市にあるJR常磐線の水戸駅、石岡駅(石岡市)とそれぞれ結ぶバスを運行。水戸駅と結ぶバスは所要時間が1時間強で、運賃も大人で1100円かかる。石岡駅と結ぶバスは35分で、運賃は大人600円。それぞれ1日2往復に限られる。
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リコール
[2010年02月23日(火) ]

 自動車が設計・製造の理由により、構造や性能に保安基準を満たしていない欠陥が見つかった場合、道路運送車両法に基づいて自動車メーカーや輸入販売業者が所管官庁の国土交通省に届けて無料で回収・修理する制度。国交省はリコールの内容を公表し、メーカーや輸入販売業者は顧客に通知して迅速に修理する必要がある。

 日本の自動車の回収措置は、リコールのほかに「改善対策」、「サービスキャンペーン」の3段階がある。改善対策は、保安基準は満たしているものの安全または公害防止の理由で放置できない不具合がある場合に自動車メーカーや輸入販売業者が国交省に届け出て、無料で回収・修理する。サービスキャンペーンは、商品性や品質を確保するために修理する措置で、自主改修の色彩が強い。

 国内最大手の自動車メーカー、トヨタ自動車は2月9日、環境対応車(※1)でガソリンエンジンと電気モーターを併用するハイブリッド車「プリウス」の新型など計4車種をリコールすると発表した。凍結した路面などでブレーキをかけた場合にスリップを防ぐアンチロックブレーキシステム(ABS)の電子制御プログラムに不具合があり、停止するまでにかかる距離が通常より長くなることがあるため。

 プリウスは1997年に世界初のハイブリッド乗用車として登場した主力車で、3代目となる新型プリウスは2009年5月に全面改良、発売された。燃費性能が優れているのに加え、車両価格が最低205万円とハイブリッド車としては割安なのが特色。プリウスは国内で、低公害車の優遇税制(※2)で購入時に自動車取得税と自動車重量税が免除され、新車購入補助金も受け取れるのが追い風になって爆発的な人気を集めた。日本自動車販売協会連合会などによると、2009年の車名別の国内新車販売台数はプリウスの新旧モデルを合算して前年比約2・8倍の20万8876台と、ハイブリッド車として初めてとなる年間首位を記録した。

 トヨタはほかの車種で米国と欧州、中国で相次いで大規模リコールを実施したばかり。しかし、新型プリウスでも苦情から報告されてからリコールを決めるまで対応が後手に回ったことで消費者の不信感を招き、品質への信頼が揺らいだことで業績や経営戦略に打撃を与えるのは必至だ。前原誠司国交相は今年2月9日夕方、リコールの報告のために国交省を訪れたトヨタの豊田章男社長と会談した際に「ユーザーの視点を大事にし、技術的な根拠の問題ではないということではなく、少し機敏に対応していただきたかった」と苦言を呈した。豊田社長は「安心、安全を第一に顧客目線で1日も早く信頼を取り戻したい」と語った。
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Posted at 00:32 | この記事のURL

会社更生法
[2010年02月16日(火) ]

 企業が業績不振に陥り、過剰な債務を抱えるなどして経営が行き詰まった場合、裁判所の管理下で経営再建を図る法律。裁判所のもとで債務を削減し、経営立て直しを目指す再建型の「法的整理」としては、会社更生法のほかに民事再生法がある。

 会社更生法は主に大企業に向いているとされる。会社更生法の適用を裁判所に申請した企業は、取締役ら経営陣は原則として退陣。裁判所が選任した管財人が経営や財産管理に当たる。

 一方、事業を取りやめる清算型の「法的整理」には破産、特別清算がある。企業が裁判所を活用せずに、金融機関など民間同士の協議によって債務返済を猶予、免除をしてもらう手法は「私的整理」と呼ばれる。私的整理の1種として、資金の返済などを一時的に停止することができる事業再生ADR(Alternative Dispute Resolution、「裁判外紛争解決手続き」の頭文字の略)があり、マンション開発大手のコスモスイニシア(旧リクルートコスモス)や消費者金融のアイフルなどが活用している。


 日本を代表する航空会社の日本航空(JAL、※1)は今年1月19日に会社更生法の適用を東京地方裁判所に申請し、1951年の設立から60年近くで経営破綻した。負債総額は同時に申請した子会社2社と合わせて2兆3221億円と、事業会社としては2000年7月に民事再生法の適用を申請して経営破綻した百貨店そごう(現そごう・西武)などグループの負債総額約1兆8700億円を抜いて国内最大となった。日航の西松遥社長は1月19日で引責辞任した。

 日航は会社更生法の適用申請後の出資や融資を事前に決めておく事前調整(プレパッケージ型)が国内で初めて採用され、官民出資の企業再生支援機構(※2)が1月19日に支援を決定。企業再生支援機構はあらかじめ、航空機の燃油や機内食などの商取引債権は保護され、マイレージや既に発行した株主優待券も従来通り使えることを公表。日航の会社更生法の適用申請と企業再生支援機構による支援決定の直後に、政府は「運航継続と確実な再生を図るために必要な支援を行う」との支援声明を国内外に発信し、日航は大きな混乱もなく運航を続けた。
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Posted at 01:23 | この記事のURL

学習雑誌
[2010年02月09日(火) ]

 出版社が子ども向けに発行しており、記事だけでなく写真やイラスト、漫画などを掲載して読みながら学習できる雑誌のこと。学ぶことを目的にした玩具や実験キット、漫画などの付録が付いている場合も多い。

 老舗の学習雑誌にはかつて広く購入、購読されていた。だが、近年は少子化が進んで人口減少社会(※)が到来し、子どもの娯楽の多様化などが響いて発行部数が低迷している例も多い。

 大手出版社の小学館は、小学生の学年ごとに分かれた月刊学習雑誌のうち「小学五年生」を今年2月3日発売の2010年3月号、「小学六年生」を昨年12月28日発売の2010年2・3月合併号で休刊した。ともに小学館が創業した1922年に創刊され、ピークの73年の発行部数は計約110万部に上ったとされる。藤子不二雄さんの人気漫画「ドラえもん」や「オバケのQ太郎」も売り物の1つだった。

 近年は発行部数低迷を受けて若手タレントや人気アイドルグループの写真やインタビュー記事を載せるなど、誌面を大幅に見直していた。しかし、日本雑誌協会によると2008年度の1号当たりの発行部数は「小学五年生」が6万3000部、「小学六年生」が5万部まで落ち込んでいた。小学館の「小学」シリーズは学年が上がるにつれて発行部数が減っていく傾向があり、「小学一年生」は23万6667部に達するが、「小学二年生」は12万4167部、「小学三年生」は8万4000部、「小学四年生」は6万5500部となっている。

 小学館の2009年2月期決算は前期比9・8%減の1275億円、本業のもうけを示す営業損益は75億円の赤字、純損益も63億円の赤字。業績が厳しいだけに、今後は部数低迷に悩む「小学三年生」や「小学四年生」も休刊が検討される可能性がありそうだ。

 一方、学研ホールディングスは、小学生向けの学年別になった学習雑誌について、国語と社会を柱とした季刊の「学習」を昨年12月発売の2009年冬号で、算数と理科を主軸にした月刊の「科学」を今年2月発売の2010年3月号でそれぞれ休刊すると公表。「学習」は1946年、「科学」は57年にそれぞれ創刊され、「科学」に付いた実験キットなどの付録は人気が高かった。代理店の販売員による訪問販売を手掛けてきたが、女性の社会進出が進んだことも逆風になった。

 「社会をよみとくキーワード」の「雑誌の休刊」(メールマガジン2008年9月22日、翌23日のブログ参照)の「キーワードの解説」では、次のようにご説明していた。
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Posted at 01:47 | この記事のURL

ボーイング787
[2010年02月02日(火) ]

 米国の大手航空機メーカー、ボーイング(B)が開発した最新鋭中型旅客機。愛称は「ドリームライナー」。ジェットエンジン2基を搭載し、炭素繊維複合材料を多く使うことなどで軽量化。燃費性能の向上により、従来の中型機では難しかった米国本土や欧州への直行便も運航できる。1機の価格は150億〜200億円程度とされる。

 2009年12月中旬に米西部ワシントン州シアトル郊外の空港を離陸し、初めて試験飛行をした。最初の納入先となる全日本空輸(ANA)に対し、第1号機を10年10〜12月に納める予定。当初は08年5月に納入する予定だったが、開発や部品供給の遅れ、従業員のストライキなどの要因で約2年半延期された。このため、一部の海外航空会社ではB787の導入をキャンセルする動きも出た。

 三菱重工業はウイングボックス、川崎重工業は主脚格納部といった部分、富士重工業は中央翼などを手掛けており、日本メーカーが手掛ける部分は機体の35%に達する。これは中型機B767の16%、中・大型機B777の21%を大きく上回った。

 B787の客室は幅5・5メートルと、中型旅客機B767より79センチ広げた。窓は横約27センチ、縦約47センチと、B767の1・2倍にした。1カ所当たりの手荷物入れも、機内に持ち込めるサイズのキャリーバッグを4個入れられ、B767の1・5倍。機内の気圧も地上に近づけ、トイレに温水洗浄便座を導入するなど快適性を高める。B787には、標準型の787―8型、短距離型の787―3型、機体を長くした787―9型の3つの仕様がある。

 787―8型のスペックは以下の通り。

全長 56・7メートル
全幅 60・1メートル
全高 16・9メートル
座席数 210〜250席
航続距離 1万4200〜1万5200キロ
巡航速度 マッハ0・85
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Posted at 01:29 | この記事のURL

2010年度予算案
[2010年01月26日(火) ]

 政府は2009年12月25日に2010年度予算案を閣議決定し、全体規模を示す一般会計総額は09年度当初予算に比べ4・2%増の92兆2992億円と、当初予算としては過去最大になった。中学卒業までの子どもに1人当たり月1万3000円を支給する「子ども手当」などの社会保障費の増大、農家に10アール当たり1万5000円を支払う「農家戸別所得補償制度」など、民主党が第45回衆議院議員選挙(※1)のマニフェスト(※2)に明記した重点施策を盛り込んだのが総額を押し上げた。

 財源を補うための「借金」となる新規国債発行額は33・1%増の44兆3030億円と空前の規模に膨らみ、一般会計の国債依存度は過去最悪の48・0%に上る。うち赤字国債は37兆9500億円に達する。

 一方、不況による企業業績の悪化が響いて税収は18・9%減の37兆3960億円に落ち込んだ。「霞が関の埋蔵金」と呼ばれる財政投融資や、外国為替などの特別会計の剰余金などの税外収入をかき集めたものの10兆6002億円。当初予算で「借金」に相当する新規国債発行額が税収を上回るのは第二次世界大戦後初めて。国の財政の健全性をみる尺度となるプライマリーバランス(基礎的財政収支)は2010年度で23兆6500億円の赤字となり、当初予算としては過去最大の赤字となる。

 2010年度予算案は民主党と国民新党、社会民主党の3党連立政権への政権交代(※3)後で初めての予算案として注目されたが、マニフェスト関連予算は概算要求より計約1兆4000億円を圧縮して約2兆9000億円となった。鳩山由紀夫内閣(※4)は「コンクリートから人へ」を掲げて公共事業関係費を1978年度以来、32年ぶりの低水準とする一方、家計重視を進めた予算編成となった。ただ、借金頼みの色彩が一段と強まり「将来の世代にツケを残す」との懸念が高まっている。
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Posted at 01:30 | この記事のURL

北陸・能登
[2010年01月19日(火) ]

 JRグループは、2010年3月13日に実施するダイヤ改正に伴い、東京都心部の上野と金沢(金沢市)を結ぶブルートレイン(※1)の寝台特急「北陸」、夜間急行「能登」を3月12日出発列車をもって廃止すると09年12月18日に発表した。寝台特急や夜間急行は、高速バスや新幹線、航空機などとの競争により利用客数が低迷している上、車両の老朽化も進んでいるため廃止が相次いでいる。

 「社会をよみとくキーワード」の「はやぶさ・富士」(メールマガジン09年1月26日号、翌27日のブログ参照)の「キーワードの解説」で私が記していた「上野―金沢間には「北陸」のほか、先頭部がボンネット型になった電車「489系」を用いた夜行急行「能登」も運行されている。しかし、14年度に長野新幹線の長野―金沢間が延伸開業するのに加え、車両の老朽化も進んでおり、ともに廃止される可能性がある」という予想が的中した。

 これで東京都心部と北陸を結ぶ寝台特急、急行の定期列車が消滅する。また、「能登」の廃止に伴い、ボンネット型車両で運転する定期列車から消えることを残念がる声が出ている。JR東日本とJR西日本によると、上野―金沢間では週末や夏休みなど利用の多い時期を中心に臨時列車を運転する。

 「社会をよみとくキーワード」の「はやぶさ・富士」の「キーワードの解説」では、次のようにご説明していた。

===
 JRグループが09年3月14日に実施するダイヤ改正に伴い、ともに寝台特急の「はやぶさ」(東京−熊本間)と「富士」(東京−大分間)を09年3月13日の出発列車をもって廃止する。青い塗装の寝台客車をけん引する「ブルートレイン」は、航空機や高速バスなどの競争による乗客数低迷や、客車の老朽化を受けて近年は廃止が相次いでおり、これで東京駅を発着するブルートレインは消滅する。

 ほかに指摘されている背景としては、JR東日本が山手線の品川―田町間の車両基地がある場所に新駅設置と再開発を計画しており、JRグループ会社の幹部は「JR東日本は車両基地の一部を活用するため、寝台特急用の車両を追い出したい考えもあるようだ」と語っていた。

 私は「社会をよみとくキーワード」の「ブルートレイン」の「キーワードの解説」で、「JR西日本幹部によると、JRグループは乗客が低迷しているブルートレインの廃止について検討を続けており、東京と熊本を結ぶ『はやぶさ』と、東京駅と門司駅(北九州市)の間を併結運転している『富士』(東京―大分間)も数年以内に廃止になる可能性もある」と記していた。

 「はやぶさ」と「富士」は東京―門司間を1つの編成として東海道・山陽本線などを併結運転しており、門司駅で下り列車は両列車を切り離し、上り列車は両列車を連結して東京へ向かう。鉄道関連資料によると、「はやぶさ」は1958年に東海道・山陽本線や鹿児島本線経由で東京―鹿児島間で運転を開始し、60年に発着駅が鹿児島駅から西鹿児島(現鹿児島中央、鹿児島市)に変更。97年に運行区間が短縮されて東京―熊本間に変わり、99年から東京―鳥栖(佐賀県鳥栖市)間は寝台特急「さくら」(東京―長崎間、2005年3月のダイヤ改正で廃止)との併結運転となった。「さくら」の廃止に伴い、東京―門司間を「富士」とつないで運行するようになった。

 「富士」は、第二次世界大戦前に日本を代表する特急列車にも使われていた由緒ある列車名で、戦後は東京―神戸・宇野(岡山県玉野市)間を走る特急に名称が使われていた。64年から東海道、山陽、日豊本線経由で東京と大分を結ぶ寝台特急「富士」となり、65年からは運行区間が延長されて東京―西鹿児島間となった。80年に宮崎駅に短縮された後、90年に南宮崎(宮崎市)まで1駅延伸。97年に東京―大分間に短縮された。
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Posted at 03:05 | この記事のURL

「オフタイム」謹賀新年
[2010年01月04日(月) ]

 新年明けましておめでとうございます。読者の皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

 新聞やテレビ、ラジオ、雑誌といった従来からのメディアに加え、インターネットの普及に伴ってさまざまな情報がまるで洪水のように流されています。そんな情報はんらん状態の中で、私の知人からも「特にインターネットで流されている話はどれが正しく、どれが誤っているのか分からない…」という声が多く聞かれます。

 社会で話題を呼んでいるキーワードを取材した上で、高校生、できれば中学生にも分かるような文章で解説したい。そのキーワードを論じる「筆者の解説」では、自分自身の視点や見解を提示し、読者にもキーワードについて考えたり、ご家族やご友人と話し合ったりするきっかけにしてほしい。

 そんなコンセプトでお届けしているのが、本ブログとメールマガジンで愛読いただいている「社会をよみとくキーワード」です。
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Posted at 00:06 | この記事のURL

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