Z会OBであり、現在は共同通信社の記者である大塚圭一郎氏が、時事問題について自らの視点で解説する、高校生・大学生向けの週刊メールマガジン「社会をよみとくキーワード」の解説部分を掲載しています。
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2020.02.20 03:00



 「社会をよみとくキーワード」の筆者、大塚圭一郎が2月24日の祝日の月曜日に勤務先の共同通信社の契約社、長野県のSBC信越放送のラジオ番組「らじ☆カン」の夕方5時15分からのコーナー「きょうの注目」で、「日本製鉄の高炉が相次ぎ休止、揺れる鉄鋼業界」のテーマを取り上げます。


 日本製鉄が子会社、日鉄日新製鋼の呉製鉄所(広島県呉市)を閉鎖し、北九州市にある日鉄の八幡製鉄所(4月1日に九州製鉄所八幡地区に改称)の高炉1基を休止する大規模リストラ策の背景をご紹介します。

 司会は生田明子アナウンサーと、根本豊さんです。


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2020.02.18 03:00


 JR九州( http://www.zkaiblog.com/zkai04/58719 )が2020年秋から運行する観光列車。

博多駅(福岡市)を出発し、九州7県すべてを木曜日から月曜日までの5日間かけて巡って戻る。

反時計回りに九州を4日間かけて1周し、最終日は佐賀駅を経由して長崎駅と往復する。

走行距離は1200キロ弱に達する。1年の52週のうち、45週程度走る。

 

 「36ぷらす3」という名称の由来について、

JR九州は「九州が世界で36番目に大きい島なのと、お客さまと地域の皆様、私たちという3者が1つになり、

足すと『39』になって感謝の和を広げる『サンキュー』を意味するというシャレを表現した」と説明している。

 

 JR九州が2013年10月に運転を始めた豪華寝台列車「ななつ星in九州」( http://www.zkaiblog.com/zkai04/50825 )は、

3泊4日のコースの料金は19年12月~20年2月出発分として最高で1人90万円に上る。

これに対し、「36ぷらす3」は1日だけ乗るのも可能で、料金を1日あたり大人1万円から2万円に抑える予定。

JR九州が「D&S列車」と呼ぶ観光列車の12番目となり、これらの中で電車を使うのは初めて。

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 デザインを手掛けるのは、「ななつ星in九州」と同じ水戸岡鋭治氏。1992年に登場した先頭が流線形になった特急用車両の787系(写真)を改造する。

九州新幹線が2004年3月に新八代(熊本県)―鹿児島中央間で部分開業するまで、

787系は小倉・博多―旧西鹿児島(現在の鹿児島中央駅)を結ぶ特急「つばめ」に使っていた。

現在は博多駅と長崎駅を結ぶ特急「かもめ」の一部列車や、日豊線の宮崎―鹿児島中央間を走る特急「きりしま」、

篠栗線の博多駅と直方駅(福岡県)を結ぶ特急「かいおう」などに用いている。

 

 6両編成で定員を103人程度とする予定で、全てグリーン車となる。

車内には背もたれが大きく倒れる座席や、4人や6人のグループで利用できる個室などを用意する。

また、福岡県の伝統工芸品の大川組子といった九州の素材を活用。特急「つばめ」時代にあった名物のビュッフェを約17年ぶりに復活させる。

 

 「36ぷらす3」は、1日目に博多駅を出発して鹿児島線を南下し、

八代駅(熊本県)と川内駅(鹿児島県)の間は第三セクター鉄道の肥薩おれんじ鉄道を経由して鹿児島中央駅へ向かう。

特急「つばめ」時代に通っていたルートを再現し、肥薩おれんじ鉄道の牛ノ浜駅(鹿児島県)で停車して東シナ海の大海原を見渡せるようにする。

 

 2日目は日豊線を北上して宮崎駅へ向かい、途中で鹿児島市の桜島も眺められる。3日目に大分駅と温泉地の別府駅まで走り、

途中で宮崎と大分の県境にある1日に列車が上下3本しか止まらない“秘境駅”の宗太郎駅(大分県)に立ち寄る。

4日目は駅舎が国の重要文化財になっている門司港駅(北九州市)に寄った後、博多駅へ向かう。

最終日の5日目は博多駅と長崎駅と往復し、途中の肥前浜駅(佐賀県)では日本酒の飲み比べを楽しむ。

 

 一方、JR西日本も割安な料金で乗車できる長距離電車「ウエストエクスプレス銀河」を20年5月8日から運転する。

使う車両は日本国有鉄道(国鉄)時代の1979年に登場し、京阪神などを結ぶ通勤電車「新快速」で活躍した車両117系を改造した6両編成となる。

定員は90人程度で、全て指定席となる。

家族連れらが利用できるグリーン車の個室や、2段ベッドになって横たわれる普通車指定席、乗客が共用で利用できるフリースペースを設ける。

 

 運行区間は時期に応じて変わり、登場する20年5月8日から9月末までのコースは京都駅・大阪駅と出雲大社に近い出雲市駅(島根県)を夜行で週2往復する。

大阪―出雲市間でグリーン個室を利用する場合は大人1人で1万8560円、指定席の利用は大人1人で1万640円。

20年10月から21年3月までは大阪駅と下関駅(山口県)を昼に走り、JR旅客6社と地元自治体が20年10~12月に広島県と周辺地域で開催する大型観光企画

「せとうち広島デスティネーションキャンペーン(DC、 http://www.zkaiblog.com/zkai04/62855 )」の盛り上げに一役買う。
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2020.02.15 03:00

 2月19日水曜日に勤務先の共同通信社の契約社、長野県のSBC信越放送のラジオ番組「らじ☆カン」の夕方5時15分からのコーナー「きょうの注目」で、「新型肺炎でクルーズ船の寄港激減、訪日客拡大に冷や水」のテーマを取り上げます。
 新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大がクルーズ船の寄港を妨げ、日本政府が東京オリンピック(五輪)・パラリンピック(http://www.zkaiblog.com/zkai04/50173)が開催される2020年に4千万人を目指す訪日外国人旅行者(http://www.zkaiblog.com/zkai04/51728)の拡大に悪影響が出ている実態を紹介します。
 司会は生田明子アナウンサーと、根本豊さんです。
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2020.02.11 03:00


鉄道を利用した旅行、通称「鉄旅(てつたび)」の優れたツアーを表彰する賞。

東日本大震災で落ち込んだ観光を盛り上げようと2011年度に始まってから毎年開催し、19年度で9回目となった。

鉄道人気を追い風に、鉄道を利用した旅行ならではの魅力を発信して国内旅行を盛り上げるのが狙い。

 

 大手旅行会社などで構成する鉄旅オブザイヤー実行委員会が主催。

JR北海道とJR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州のJR旅客6社、主に私鉄でつくる日本民営鉄道協会、

旅行会社で構成する日本旅行業協会、日本観光振興協会、全国旅行業協会が後援している。

 

 旅行会社が催行した旅行商品を対象にした旅行会社部門は、その年度の10月までに催行が決まった鉄道利用の企画旅行が対象。

現在は最優秀賞のグランプリ、2位の準グランプリ、JR旅客6社と自治体が手掛ける大型観光企画「デスティネーションキャンペーン(DC)」

の開催地への旅行に限定したDC賞、審査員特別賞、初めての受賞となる旅行会社を対象としたルーキー賞を贈っている。

消費者から募集する一般部門も16年度に始まり、翌年度のDC開催地を訪れる企画を募っている。

 

 19年度は旅行会社部門が85商品、一般部門が50件の応募があった。それぞれ鉄旅オブザイヤー実行委員会による一次審査で絞り込み、

日本旅行作家協会専務理事で雑誌『旅と鉄道』名誉編集長の芦原伸氏を委員長とし、ホリプロの南田裕介マネージャー、

「社会をよみとくキーワード」筆者で共同通信社福岡支社編集部次長の大塚圭一郎ら計13人・団体の外部審査員が最終選考した。

審査員は企画力や独創性、乗車する列車や路線の魅力度などの項目を評価して旅行会社部門は60点満点、一般部門は50点満点でそれぞれ採点した。

 

 グランプリに輝いたのは新潟県の第三セクター鉄道、北越急行で定期列車の運転終了後にトンネルを歩くツアー。

通常ならばできない“激レア体験”を提供したことが高く評価された。

JR上越線と接続する六日町駅(新潟県南魚沼市)を午後11時40分に出発する北越急行に乗り、午前4時40分に戻るオールナイトの行程。

同県十日町市にある途中の美佐島駅から隣のしんざ駅まで赤倉トンネルの線路上を2.2キロ歩いた後、

ほくほく大島駅(同県上越市)まで時速5~10キロの“超低速”で走る電車内からの探索を楽しんだ。

特製ヘルメットと、地元の南魚沼産コシヒカリのおにぎりの夜食付きで、参加料金は1人9千円。

40人の募集に対して5倍の希望者が集まって抽選となり、参加者の8割が新潟県外からで、遠くは九州や鳥取県、大阪府からも訪れた。

 

 準グランプリは、日本唯一の行商人専用列車となっている近畿日本鉄道の「鮮魚列車」を貸し切ったクラブツーリズムの旅行商品。

ともにユニークな売りに着目し、準グランプリの商品が目玉にした鮮魚列車は、

三重県の海産物を大阪方面へ運ぶ行商人を乗せて宇治山田(三重県伊勢市)から大阪上本町(大阪市)まで平日の早朝に駆けている。

普段乗車できるのは伊勢志摩魚行商組合連合会の会員だけで、貸し切り運転のツアーを催行することで一般消費者に門戸を開いた試みが受け入れられた。

 

 DC賞には、熊本DCを開催中の昨年8月23~26日にJR西日本の欧風客車「サロンカーなにわ」を貸し切って夜行で運転し、

大阪駅から熊本駅へ向かい、帰りは博多駅(福岡市)から大阪駅へ戻った日本旅行の商品が選ばれた。

「サロンカーなにわ」は旧日本国有鉄道(国鉄)時代に登場し、全客車グリーン車の豪華車内が特色で、最後尾の展望車から流れる景色を楽しめる。

お召し列車に使われたこともあり、JR西日本の関係者によると展望車の窓には防弾ガラスを使っている。

車内はシャンデリアが輝いており、ソファーに腰掛けて談笑できる。

 

 一方、審査員特別賞に選ばれたのは、福島県・会津地方を貸し切りバスで訪れて11年7月の福島・新潟豪雨で一部区間が不通となっている

JR東日本只見線を訪れるなどした読売旅行の商品。

初めての受賞となる旅行会社を対象としたルーキー賞には、東日本大震災で被災した岩手県の三陸鉄道全線に乗り、

貨物専用鉄道の岩手開発鉄道を訪れてディーゼル機関車や貨車を見学する朝日旅行のツアーが輝いた。

 

 一般消費者から企画を募る部門のベストアマチュア賞には、

群馬県の名物や歴史、出身人物を札にした「上毛かるた」を学びながら、世界文化遺産の富岡製糸場(富岡市)や、

北陸新幹線の長野開業に伴って1997年に廃止された旧JR信越線の横川(群馬県安中市)―軽井沢(長野県軽井沢町)間の碓氷峠の廃線跡

といった名所を巡る前芝雄太さん=千葉県在住=の企画を選んだ。
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2020.02.07 03:00


 「社会をよみとくキーワード」の筆者、大塚圭一郎が2月10日月曜日に勤務先の共同通信社の契約社、長野県のSBC信越放送のラジオ番組「らじ☆カン」の夕方5時15分からのコーナー「きょうの注目」で、「東京の老舗遊園地としまえん、『ハリポタ』施設に変身へ」のテーマを取り上げます。

 としまえんが閉園する見通しになった背景と、後継のハリー・ポッターのテーマパークの勝算を探ります。

 司会は生田明子アナウンサーと根本豊さんです。

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2020.02.07 03:00


 「社会をよみとくキーワード」の筆者、大塚圭一郎が2月10日月曜日に勤務先の共同通信社の契約社、長野県のSBC信越放送のラジオ番組「らじ☆カン」の夕方5時15分からのコーナー「きょうの注目」で、「東京の老舗遊園地としまえん、『ハリポタ』施設に変身へ」のテーマを取り上げます。

 としまえんが閉園する見通しになった背景と、後継のハリー・ポッターのテーマパークの勝算を探ります。

 司会は生田明子アナウンサーと根本豊さんです。

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2020.02.04 03:00


 船舶を造る造船業は2017年の建造量は世界で2424隻、6577万総トンとなり、総トン数は10年からの7年間で32%減った(調査会社IHSフェアプレイ)。

これは08年のリーマン・ショック( http://www.zkaiblog.com/zkai04/1490 )後に世界景気が急激に悪化し、

船舶の発注量が激減したために手持ち工事量が減っているのが要因。

国別でみると、首位の中国が798隻で2383万総トン、2位の韓国が290隻で2272万総トン、3位が日本で493隻で1307万総トンとなっており、

日中韓で世界の総トン数のうち9割を占めている。

 

 造船業はかつて日本の「お家芸」で世界首位を誇っていたが、価格競争力で上回る中国、韓国に抜かれて久しい。

液化天然ガス(LNG)運搬船が堅調なのを除くと、船舶を運航する海運会社や、所有する船舶を海運会社に貸し出す船主は発注に慎重になっている。

一方、国際海事機関(IMO)は船舶からの排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)や粒子状物質(PM)による人の健康や環境への悪影響を低減するため、

20年1月から全世界で燃料油中の硫黄分濃度を従来の3.5%以下から0.5%以下に厳格化するなど環境対応も強化されており、

造船業界は環境負荷低減に向けた技術開発も喫緊の課題となっている。

 

 日本では中国地方・四国の瀬戸内海と、九州北部に造船所が多く集まり、部品の国内調達率も高いだけに、

地域経済を支えてきた基幹産業の造船業の不振を不安視する向きが広がっている。

 

 日本船舶輸出組合によると、日本での19年11月末時点の受注残に当たる手持ち工事量は415隻で1977万総トンと過去最低水準になり、

19年3月末時点の496隻、2516万総トンから大幅に減った。19年11月末時点で22年度引き渡し分はわずか7隻、23年度はゼロと先細り感が出ている。

造船業界は需要に比べた生産能力が過剰になっている中で、

企業の合併・買収(M&A、 http://www.zkaiblog.com/zkai04/47659 )が活発化している。

 

 中国の造船会社首位で、世界2位の中国船舶工業集団と、

中国2位で世界3位の中国船舶重工集団が2019年11月26日に経営統合し、「中国船舶集団」を設立した。

両社の18年の建造量を足し合わせると1527万総トンとなって世界シェアの約2割を握り、世界2位に浮上した。

韓国の十大財閥( http://www.zkaiblog.com/zkai04/55074 )の一つで、現代自動車などと同じ財閥で、

造船世界最大手に君臨してきた現代重工業(18年の建造量が1140万総トン)は、

韓国大手の大宇造船海洋(同520万総トン)と経営統合作業を進めて中国勢を引き離す。

 

 これらに比べると、日本は最大手の今治造船(愛媛県今治市)でも308万総トン、

2位のジャパンマリンユナイテッド(JMU、横浜市)も236万総トンと規模が小さい。

JMUは、国内2位、JFEホールディングスの子会社だった旧ユニバーサル造船と、IHIの造船子会社だった旧IHIマリンユナイテッドが13年に合併して誕生した。

 

 それぞれ造船業を手掛ける川崎重工業と三井造船(現三井E&Sホールディングス)が13年に経営統合交渉を進めたものの破談になり、

統合交渉を主導した川重の長谷川聡社長(当時)が社内の反対派役員によって取締役会で解任された。

 

 造船国内首位の今治造船とJMUは19年11月29日、資本・業務提携を結ぶことで合意したと発表した。

JMUが新たに発行する株式を今治造船が引き受けて株主となることや、両社の生産体制の効率化、原油タンカーやコンテナ船など商船の営業、

設計を手掛ける共同出資会社の設立を検討するとし、20年3月末までの契約締結を目指す。

 

 一方、三菱重工業は19年12月18日、同社で最大規模の造船所となっている長崎造船所香焼(こうやぎ)工場(長崎市)を、

鉄鉱石などを運ぶばら積み船を造っている造船国内3位の大島造船所(長崎県西海市)に売却する検討に入ったと正式に発表した。

20年3月末までの合意を目指す。三菱重工はLNG運搬船などの大型資源運搬船事業から事実上撤退し、

貨物を積んだトラックやトレーラーを運ぶ「RORO船」(「Roll-on Roll-off ship」の略)や、

自動車や人を運ぶフェリーなどの民間用船舶に特化する。

香焼工場の従業員約600人を社内で配置転換したり、大島造船所へ転籍させたりする方針。

 

 三菱重工にとって長崎造船所は、潜水艦などを建造する神戸造船所(本工場が神戸市、二見工場が兵庫県明石市)と並ぶ主力造船所。

香焼工場は1972年に完成した三菱重工の工場で、当時受注が好調だった石油を運ぶタンカーの建造のために設けられた。

長さ1キロに及ぶドックでLNG運搬船などを建造してきたが、19年9月に引き渡したのを最後にLNG運搬船の受注も途絶えていた。

三菱重工はLNG運搬船から実質的に撤退して事業立て直しを目指し、

「長期的な市場や競合環境を考えると、香焼工場のあり方も含めた抜本的施策が必要との結論に至った」とのコメントを出した。

 

 長崎造船所の本工場(長崎市)と、下関造船所(山口県下関市)はフェリーを建造するためのクレーンなど最新設備を導入し、競争力を高める。

本工場は1857年に設立された徳川幕府の長崎鎔鉄所を源流とし、かつては戦艦「武蔵」を建造した船台も残っている。

防衛省向けの護衛艦などの建造や修理、改造をしてきたが、19年12月に約15年ぶりとなるフェリーの製造を始めた。

これは新日本海フェリーが2隻発注した長さ222メートルの大型高速フェリー(約1万5400総トン)で旅客定員は268人、

12メートルトラックを154台程度と、乗用車約30台を載せることができる。

客室には透明にしたシースルーエレベーターを設け、露天風呂や展望浴場も用意する。

 

 一方、三井E&Sホールディングス(旧三井造船)は19年11月11日に事業再生計画を見直して

グループの千人規模の従業員を配置転換または削減すると発表。

千葉工場(千葉県市原市)で建造してきた大型商船の新たな受注をせずに事実上撤退し、玉野工場(岡山県玉野市)での中小型商船に絞り込む。

発表に先立つ19年11月1日、19年度のグループ全体の連結決算の業績予想を下方修正し、売上高を8400億円から7900億円、

最終的なもうけを示す純損益を30億円の黒字から880億円の赤字に変えた。

純損益の赤字は3年連続となり、田中孝雄会長兼最高経営責任者(CEO)が引責辞任した。

 

 三井E&Sホールディングスは18年5月7日、常石造船(広島県福山市)と商船事業分野で業務提携を結んだと発表していた。

技術面の共同研究、設計と製造の技術協力、調達活動の相互協力、製造拠点の相互活用、人材交流などで連携することも盛り込んでいた。

また、三井E&Sホールディングスは中国企業の造船大手、揚子江船業集団とともに中国・江蘇省に船舶を造る合弁会社を19年8月1日に設立し、

中国で需要が増えているLNG運搬船を今後建造する計画だ。

 

 ジャパンマリンユナイテッドの大株主、IHI会長の斎藤保・日本造船工業会会長は昨年12月19日の記者会見で、

日本の造船業界が「中国や韓国に対抗する動きとして、国内の造船業界でも各社の協業や再編が一段と進むだろう」との見方を示した。

 

 船体を造るのに鋼材を多く使う造船業の不振は鉄鋼業界( http://www.zkaiblog.com/zkai04/36019 )にも悪影響を与えており、

経済産業省が19年12月24日に発表した19年度の国内粗鋼生産量は前年度より3.7%減の9906万トンとなり、

リーマン・ショックの翌年の09年度以来、10年ぶりに1億トンを割り込むと予測した。
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2020.01.30 03:00

 

 
 

 
 「社会をよみとくキーワード」の筆者、大塚圭一郎が2月5日水曜日に勤務先の共同通信社の契約社、長野県のSBC信越放送のラジオ番組「らじ☆カン」の夕方5時15分からのコーナー「きょうの注目」で、「日本一の鉄道旅行を発表!」のテーマを取り上げます。


 大塚が審査委員を務めている「鉄旅オブザイヤー」の2019年度の結果が発表される日に、鉄道博物館(さいたま市)の授賞式直後に速報でお伝えします!大塚は「結果は口止めされているためまだ言えませんが、旅行会社部門の最高賞のグランプリ、一般部門のベストアマチュア賞ともが高く評価してコメントを寄せた企画が選ばれました!」と話しています。

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     △JR九州日田彦山線のキハ47で鉄道旅行中の筆者(福岡県)

 
 2017年度に長野県を通る日本旅行のツアーが鉄旅オブザイヤーを初受賞しましたが、19年度は信州方面を訪れる旅行商品の受賞はあるのでしょうか?司会は生田明子アナウンサーと根本豊さんです。
 インターネットラジオ放送「radiko.jpプレミアム」で全国から聴けます。ホームページは、こちらのリンク先です。
 


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2020.01.28 03:00


 TOBとは株式公開買い付けのこと。企業の株式を、大量に買い取るために実施するための手続き。

英語の「Take Over Bid」の頭文字を取って「TOB」(ティーオービー)と呼ぶ。

金融商品取引法では、株式を上場している企業や、

非上場企業であっても有価証券報告書の提出が義務付けられている企業の株式を大量に買う場合にTOBが必要となる。

 

 金融商品取引法に則って実施するTOBは、原則として60日間で10人を超える株主から株式を買い、購入後の所有割合が5%を超える場合、

または10人以内から買って購入後の所有割合が3分の1を超える場合に必要だと定めている。

あらかじめ取得を目指す株式数と1株当たりの買い付け価格、買い取る期間とを提示して買い付ける。

上場企業のTOBを実施する取得株式数が目標に達しない場合はTOBが不成立となり、一切の株式を購入しない。

 

 企業経営の場合、株式会社の最高意思決定機関の株主総会で発行済み株式の33.3%(3分の1)超を取得すれば重大な決定事項を拒否でき、

50%(半数)超を取得すれば取締役を選ぶことができ、66.6%(3分の2)超を取得すれば企業の解散、合併を決めることもできる。

このため、企業で影響力を強めたり、買収したりするためにTOBを用いる。

 

 TOBを実施する場合の買い取り価格は、株主の応募を促すために上場企業ならばその時点の証券取引所での株価に上乗せした

「プレミア価格」を設定する場合が多い。このため、買い取られた株主は短期間で大きな売却益を見込める。

 

 TOBを実施する場合、買収される側の企業の経営者らでつくる取締役会が賛同する友好的TOBと、

買収を目指す企業が反対する中で一方的に買い付ける敵対的TOBがある。

敵対的TOBを仕掛けられた企業は、株主に対して「購入価格が安すぎる」などの意見を表明してTOBに応募しないように呼び掛けるのが一般的。

 

 さらに買収防衛策として、別の企業などに株式を大量取得してもらう「ホワイトナイト(白馬の騎士)」を立てて敵対的TOBを不成立に追い込んだり、

既存株主に事前に新株予約権を発行する「ポイズンピル(毒薬条項)」によって好ましくない相手による買収を防いだり、

買収を仕掛ける企業を逆に買い取ってしまう「パックマン・ディフェンス」を発動したりする。

 

 文具メーカー国内最大手のコクヨは2019年11月15日、同社が発行済み株式(議決権比率)の37.8%を持つ筆頭株主となっている

文具メーカーの「ぺんてる」を事実上のTOB手続きで株式を買い付け、保有比率を過半数の50%超へ引き上げて子会社化することを目指すと発表した。

ぺんてるは「コクヨの一方的かつ強圧的な子会社化方針に強く抗議する」と反発するコメントを発表。「敵対的TOB」と呼ばれる構図になった。

 

 ぺんてるは株式を上場しておらず、有価証券報告書の提出も義務付けられているわけではないため、

株式を大量に取得する場合に金融商品取引法に定めるTOBの手続きを必要としていない。

また、ぺんてるは株主が株式を譲渡するにはぺんてるの取締役会の承認を得る必要があるという特殊なルールを定めている。

ぺんてるには従業員・役員持ち株会や元社員、取引先、創業家など300を超える株主がいる。

 

 コクヨは当初、1株当たり3500円でぺんてる株を買い受けると発表。対抗してぺんてると商品開発などで協力していた文具・事務機器大手のプラスは、

ぺんてる株式の20%から3分の1超に当たる33.4%の取得を目指して1株3500円で株式の買い付けを始めた。

買い付け期間を19年12月10日までとし、株主総会で重大な決定事項を拒否できる33.4%を上限に応募を募った。

プラスが「ホワイトナイト(白馬の騎士)」となり、コクヨに対抗する攻防戦の展開となった。

 

 コクヨは19年11月20日に買付け価格を1株当たり3750円へ引き上げ、

さらに11月29日には子会社化を確実にしたいとして、買い付け価格を1株当たり4200円に引き上げた。

プラスが期限とした前日の12月9日までに売却の意志を表明するようにぺんてる株主に求めた。

 

 コクヨは19年12月12日、ぺんてる株の事実上の敵対的TOBによって同日時点で発行済み株式の計45.66%となり、

TOB前の37.8%から7.86%上積みしたと発表した。

さらに「当社は今後もぺんてるのすべての株主様に保有株式の売却機会を提供し続けるという観点から、

本買付けに応じられなかったぺんてるの株主の皆様があらめて株式を売却したいとのご意向がございましたら追加で株式を取得することを検討する」

と表明し、さらなる上積みに意欲を示した。

 

 これに対し、プラスとぺんてるは19年12月13日、12月10日まで実施した事実上のTOBにより、

ぺんてるの発行済み株式の約30%を取得したと連名で発表した。

文書では「ぺんてるの現経営陣並びにぺんてる、プラスの資本業務提携を支持している株主の皆様と合わせれば

株式持ち分比率にして50%を優に超える結果となっている」と説明。

 

 コクヨがぺんてる株の過半数を取得して連結子会社化するもくろみは阻止されたと強調し、

「これまで通りぺんてるの自主独立の経営・事業活動を継続することが確保されたと判断している」と主張した。

 

 また、ぺんてるはコクヨから敵対的買収を受けた経緯を踏まえて

「コクヨとの間で行われてきた『協力関係構築に向けた協議』を中止する」として提携協議の打ち切りを宣言。

ぺんてる取締役会はコクヨに対するぺんてる株主からの株式譲渡を「承認いたしません」と明言し、

コクヨが敵対的なTOBで追加取得した7.86%をコクヨの所有とは認めないとの声明を出した。
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2020.01.22 03:00



 「社会をよみとくキーワード」の筆者、大塚圭一郎が1月29日水曜日に勤務先の共同通信社の契約社、長野県のSBC信越放送のラジオ番組「らじ☆カン」の夕方5時15分からのコーナー「きょうの注目」で、「新型機停止とトップ解任で揺れるボーイング、出直しは?」のテーマを取り上げます。


 アメリカの航空機メーカー大手、ボーイングを巡る新型機737MAXの2度にわたる墜落と不祥事発覚、トップ解任に揺れる米ボーイングの状況をご説明するとともに、今後の展望を探ります。司会は生田明子アナウンサーと根本豊さんです。


 インターネットラジオ放送「radiko.jpプレミアム」で全国から聴けます。ホームページは、こちらのリンク先です。
 
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共同通信社福岡支社編集部次長、元ニューヨーク特派員の大塚圭一郎氏が執筆するZ会の人気週刊メールマガジン「社会をよみとくキーワード」の解説部分を毎週火曜日に公開。筆者は国立東京外国語大学フランス語学科卒。

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