2013.01.20 20:03

受験生の皆さん,センター試験お疲れ様でした。
理科スタッフの落合です。泣きたい気持ち,小さくガッツポーズしたい気持ち,さまざまだと思いますが,今日はお風呂にゆっくり入って,休んでくださいね。

それでは,2013年度化学Iの分析速報をお送りします。

【全体的傾向】
●難易度としては昨年と同程度。 
計算そのものは複雑ではなく,また,選択肢を選びやすい正誤判断問題も多かったため,全体として昨年と同じくらいの難易度でした。理論で難しめの小問,無機・有機で解きやすい小問が多かったです。

●問題によって難易の触れ幅がやや大きかった。
知識問題は選択肢が絞りやすく易しめ,グラフ問題はやや難しめの問題でした。(こう書いてはなんですが,選択肢,あまり練られてないのでは・・・と思う問題もいくつか・・・)
●いつものセンターとは『反対』の聞き方。いつものセンターとは『違う』聞き方。
後述しますが,「ええっ!いつもそんな聞き方しないじゃない!!E72Dと受験生が一瞬焦ってしまう問題がいくつかありました。センター試験対策をしっかりしていないといたずらに解答時間がかかってしまうような問題。ここで差がつきました。

●グラフ問題2つが解きにくかった。
1つ目は上に書いた「いつもと反対の聞き方」に関するもの。2つめは「そんなこと気にしたことなかったかもE707という問題。2つめは普段の学習で図録などをしっかり使っていたかで頭に浮かんだ人とそうでない人がわかれたと思われます。

●マーク数は5増加。全体の分量としては昨年並み。
知識問題の多い,第3問,第4問でマーク数が増えたため,受験生は分量が多くなったという印象は受けなかったでしょう。解答すべき内容が複数になったため,点取り問題と思ってほしいところ。

では,各大問ごとに見ていきましょう。

第1問 理論(物質の構成)
文系の受験生も理系の受験生も,完答を目指したい問題です。例年通りの出題。
問5は2012年度に続いて金属の酸化物の組成を元にした計算問題が出題されました。

第2問 理論(物質の反応)
問2 熱化学の問題ですが,反応熱や熱化学方程式を与えられて計算する問題ではなく
「ある反応熱を求めるのに『必要な』反応熱を選ぶ」
問題でした。
「いつもと違う聞き方」その1です。これには面食らった人も多かったかもしれません。しかし,仕方なく選択肢の内容を順番に書き出していくと・・・
なんと選択肢①で上手く行きます。
したがって,一見難しそうですが,解いてみると①だけでOKだった問題です。後回しにしても問題はなかったでしょう。注意したいのが
「(反応熱)=(生成物の生成熱の総和)-(反応物の生成熱の総和)」
を覚えていて,④を選択すること。これだと水が足りません。公式暗記の思わぬ落とし穴の好例です。
問6 鉛蓄電池の『充電』の問題です。「いつもとは『反対』の聞き方」その2。受験生のみなさんは「充電かよ~」と思ったのではないでしょうか。そして,「解きにくいグラフ問題」でした。
鉛蓄電池の充電においては,両極とも質量が減少します。したがって,④か⑤が正解。ここで,質量変化の関係については,電極Aの質量変化はSO4分であることに気がつけるでしょうか。硫酸イオンと同じですね。あとは,化学反応の量的関係を用いればOKです。
センター試験では「質量」を軸にしたグラフ問題が過去何度も出題されていますから,物質量だけでなく,質量の関係も見極められるような対策が必要です

第3問 理論・無機
全体として易しめの問題でした。
問1 やや細かな知識問題です。あやふやな選択肢には手を出さなかった人が正解できます。
問5 銅に関する問題です。個人的に気になったのは④と⑤の選択肢です。互いに補完しあっているため,④と⑤は候補としてはずれてしまいます。別の視点の選択肢がもうひとつあってもよかったなあと教材作成側からすると思ってしまうところです。問7 塩素の製法と捕集は頻出であり,点取り問題です。

第4問 有機
問1 官能基を聞く問題は点取り問題。
問2~問4 これらも基礎的な内容です。問4は高分子化合物についての出題ですが,教科書の内容そのままですので問題なかったでしょう。
問5 「解きにくいグラフ問題」その2です。直鎖のアルカンの沸点に関するグラフです。要するに,炭素がいくつになると液体になるかというのを判断できればOKです。
「アルカンが常温でどこまで気体かなんて知らない!」というなかれ。
ヘキサンは溶媒として用いられていますね
。この点に気がつけばそれほど難しい問題ではありませんでした。しかし,日頃意識しない内容には違いなかったと思います。
この手の問題では,図録でどれだけ写真やを眺めていたかが影響します。試験当日,頭に液体のヘキサンが頭に浮かんだ人は,図録を活用して勉強していた人だったでしょう。
問6 bは刺激臭をもつ試薬を答えさせる問題ですが,答は「アンモニア水」・・・。問6の操作を読まずとも解答できる問題です。センター試験にしては珍しい出題でした。
問7 酢酸エチルの収率を求める問題も,計算がしやすく,とくに問題はなかったでしょう。

☆受験生のみなさんへ
まだまだここからが本番へのスタート地点。しっかりと個別試験対策を行うことです。理科はまだまだ伸びる科目。Z会の教材を最大限活用していただければと思います。応援しています!!

Z会の個別試験直前対策

☆高2生のみなさんへ
理科に関していうと,今年の分析記事の難易で,選択科目を決めることのないようにしましょう。センター試験の平均点は上がったり下がったりするものです。そして,みなさんが目標とするのは,平均点ではないことを頭に入れておいてくださいね。

まずはこちら↓
Z会プレ東大テストゼミ(自宅で出来ます)


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この記事へのコメント

  • 1, 通りがかりさん 2013.01.21 05:43
    今回の問題でちょっと気になるところがあります。


    第二問の問5。
    「中和」とはあくまで酸塩基反応過程を表すに過ぎなのに、「(たぶん)中和点」を指すものとして用いられている。
    塩酸の体積が示されておらず、「中和」の表記が「中和点」を表すか曖昧なので、0.113mL以下は全て正解のおそれも。

    第三問の問5。
    アルカンの沸点を問う問題。
    残念ながら圧力条件が書いてない。
    おそらく大気圧下で考えればよいのだが、こういうところって大事だとおもうんですよねー

    失礼しました。
  • 2, Z会東大合格プロジェクトさん 2013.01.22 14:00
    通りがかりさん
    こんにちは。理科スタッフの落合です。
    コメントに頂いたように,確かに第2問の問5は違和感を覚えたところで,通りがかりさんのご意見と同様に感じています。

    題意を汲み取るとして「最も適切な」は「正解」のようになりますが・・・

    また,沸点のグラフの問題ですが,教科書や図説でも厳密に付記しているものは少ないですね。こちらは「一般には大気圧下」・・・という暗黙の了解ということになりますでしょうか・・・。

    個人的所感になりますが,以上です。

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