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1965年生。早稲田大学第一文学部を3か月で勇退。広告業界を経て25歳でフリーライターに。企画・編集した『日本一醜い親への手紙』はベストセラー。『完全家出マニュアル』で造語した「プチ家出」が流行語に。2007年春から東京大学(駒場キャンパス)で自主ゼミの講師を始める。著書に『親より稼ぐネオニート』(扶桑社新書)、『ゲストハウスに住もう!』(晶文社)など多数。
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お父さんの育児 (2008年06月22日)

第43回 在日外国人の住宅問題A[2008年04月11日(金) ]

 川田さんは、外国人を賃貸物件に入居させる困難について、こう言います。

「外国人客が増えたといっても、一日に一人程度の客しか契約が成立しないという規模では問題は解決できないし、大家さんの外国人に対する偏見はなくならないんですよ。
問題は偏見です。
『家賃を滞納するのでは?』
『言葉が通じないのでは?』
『無断で帰国するのでは?』
 こうした不安が、仲介業者や大家には根強くあります。
 でも、調べてみると滞納率は日本人が4%で、外国人は2%。
 外国人に貸すほうが安心ですし、外国の方はお客さんを紹介してくれることが多く、いいお客さんつかまえると友人も一緒に入居されるので広告費もかからず、紹介で入ると友人に迷惑かけられないのでトラブルも少なくなります。
 しかも、日本語をほとんど話せない外国人は全体の11%なんですよ」

 そのように外国人が入居するメリットの大きさを知りながら、なかなか変わらない業界の現状にイライラしていた頃、彼は「NEC社会起業塾」の存在を知りました。

 この塾はNPO法人ETIC.が運営するソーシャルベンチャー創出プロジェクトで、事業立ち上げ期の社会起業家を募集し、塾生の提案するビジネスモデルが認められれば、資金とパソコンが提供されます。

 そこで2006年8月、川田さんはこの塾の半年間のプログラムに参加し、ビジネスプランを磨きました。

「最初に出したモデルは、外国人自身に不動産を買わせて、そこに外国人を住まわせるもの。それは今でも良いビジネスになると思う」

 同年9月には外国人の日本での不動産売買が活発になってきている現状から中国系の新聞「陽光導報」で日本での不動産投資について注意事項を伝える記事を連載し始め、翌10月にはアーク森ビルの国際交流基金国際会議室で「在日外国人の住宅問題を考えるシンポジウム」を開催。
 仲介業者の立場としてパネリストを務めました。

 そして11月。
 川田さん自身が100%出資し、在日外国人の賃貸住居への入居をスムーズにする支援事業を行う株式会社「座游」(http://www.the-you.com/)を設立すると、全国賃貸住宅新聞で連載を始め、「近い将来14兆円になる在日外国人マーケット」と書いて外国人に対して不安がる家主に対して関心を煽りました。

 もっとも、設立当初は仲介業を行わず、NEC社会起業塾を通じて出会った「OK Wave」(※同名の日本初、最大級のQ&Aサイトを持つIT企業)に営業に行き、「外国人が日本での生活で困らないようにするためのポータルサイトを作らせてください」と社長と交渉を続けていました。

 2007年1月にようやく提案が承諾され、「OK world」(http://world.okwave.jp/)というサイトのコンテンツを制作し始めると、すぐに春がやって来ました(※同サイトは同年7月から運営開始)。

 4月から日本の不動産を買いたい台湾人に仲介業を行いましたが、儲けが出ても川田さんは不満でした。
 こうした業務はバイト時代と同じで、条件に合う物件を探すだけだからです。

「そもそも外国人に貸したい大家さんの不安を根本的に解消していくのが基本的なミッション。
 だからその後、一世帯に対して5000円を月額の管理料として大家さんからいただいて外国人の入居をめぐるトラブルを何でも対処するという業界初のサービスを始めたんです」

(つづく)