大人たちからのメッセージをお伝えします~~
お花屋さん 岩井 浩二さん
(有限会社 花・壱丸壱 代表取締役)
■ あばれんぼうだったわたし
子どもの頃は、いわゆるガキ大将です。手のつけられないくらいのあばれんぼうで、母親が泣きながら頭を下げて回るなんてことも日常茶飯事。自己顕示欲も強く、あばれんぼうの私が、絵を描いているときだけはおとなしかったそうです。幼稚園の先生が絵を描くたびにほめてくれたことは、その後の人生に大きな影響を与えました。高校時代は美術部で活躍し、美術大学に進みました。卒業後はウインドウディスプレイを製作する会社に。当時の経済は右肩上がりの成長。ウインドウは企業の看板そのものでした。当時は景気も良く、ウインドウディスプレイにかける予算も十分あり大変忙しく、寝る間を惜しんで働き続けた毎日でした。
■ お花屋さんになったわたし
ディスプレイの仕事は、常に目の引くものを作り、月単位、季節単位の入れ替えを実施し続けなければならない仕事です。時間をかけて作られた商品も期限がくれば壊される。そのことが、2年も過ぎた頃、自己顕示欲の強い私には大きな悩みとなり、行き詰まっていました。自分で設計し、手がけた植物が人間よりはるかに長く生き続ける、造園の仕事を持続力のある業種として選び、縁があって、設立間もない造園会社に転職したのです。
以降40年間緑に関する仕事に携わっています。10年前に独立し、現在の会社を経営しています。切花・観葉植物・園芸苗・樹木と、植物全般の小売販売をしております。また、有名ブランドショップのディスプレイ、アレンジメントの製作、ブライダルに関するお花の製作、個人住宅の造園など、ひと言に「お花屋さん」と言っても、私の場合は、「植物屋さん」というのが当たっています。
■ わたしにとって未来とは
私の店はごくありふれた住宅地の中の街道沿い。訪れる人は、目的買いのお客様ばかり。式やお見舞いであったり、特別な行事があるから買いに来るという人がほとんど。世の中の景気が冷え込むと、日常的に花を買うという人は少なくて、花を飾ること自体がぜいたくなことになっているのだと感じます。しかし人間は古来より生き物として、植物に囲まれた環境で生きてきたはず。人間という生き物の傍らにはいつも植物があるべきだと、私は考えています。都市の緑化を推進するということは、人間の本来の姿を取り戻すこと。日常の一部として植物を取り入れるゆとりを、誰もが持てる世の中になることを望んでいます。
■ 未来を生きる人たちへ
『自分が信じることを、とことん信じて生きていく』。これからの時代に伝えたいのは、そのことだけです。私も何度も迷い、つまずいては、軌道修正をしながら生きてきました。そうして年齢とともに変化してきたのは、他人が評価してくれること以上に、自分自身が納得しこれでいいのだと思い、誇りを持てるようになったことです。様々な経験に直面して、挫折することは大いにあってよいと思います。そこで考え抜いた結果、新たな答えを見出したなら、正面を切って進むのみ。自分を信じ、他人と信じ合うことができてはじめて、世の中全体を未来へ向けて前進させることができるのです。
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あのころの未来
プロローグ
第1回 社長
第2回 シェフ
第3回 薬剤師さん
第4回 ミュージシャン
第5回 看護師さん
第6回 おかあさん
第7回 弁護士さん
第8回 お花屋さん
第9回 絵描きさん






