治験って知っていますか?〜薬学部出身者の仕事の歩き方(4)

[2007年09月07日(金) ]

薬学部出身者で、治験に関わるSMO業界で働いている2人を紹介しましたが、
2人が2人揃って「人間関係を広げたい、視野を広く持ちたい」と言っていることが印象的でした。

薬剤師の働く病院では、それがかなわない、ということでは必ずしもないと思うのですが、
病院のなかの人間関係には縛られず、自分の知識や能力を試したいということなのでしょう。


薬学部卒=薬剤師、というわけではこの先、必ずしもないのかもしれません。
6年制への移行などの話もあり、薬学部を取り巻く状況もどんどん変化していくのでしょう。

その昔、それこそ私の高校生時代は、薬学部というと「優秀な理系の女子の王道」のようなイメージでした。
実際、薬学部に進むのは圧倒的に女子が多く、その理由も
「資格が取れるので、将来が安定してそう」「病院に就職しやすそう」「親に言われている」などなどで、
自立を促すようである一方、「病院=医師との玉の輿」のようなイメージもなきにしもあらず?
とにかく「優秀」「女子」っていうイメージが強いのは、私だけではないはずです。

友人に、それを地でいくような人がいたのです。

彼女とは同じバスケット部だったのですが、運動神経もバツグン、成績も文理問わず優秀。
さばけた性格なので、男女問わず人気がありました。
けれども、彼女は一人っ子。そして、母親が異様に教育熱心でもありました。

学内推薦でいろんな学部、大学を受けられたにも関わらず、親の進めで薬学部に入学。
卒業後は、医薬品メーカーに就職しました。
そこで彼女は入社早々、同期の男の子と恋人同士になりました。

どうやら、この辺からケチのつけはじめだったようです。
彼女の母親は、この交際に大反対。
はっきりとはいいませんが、医学部出身でも、薬学部出身でも、理系出身でもない彼を認めていなかったようです。「これでは娘が玉の輿に乗れない!」「娘の学費にいくらかけたと思っているんだ!」etcというものらしいです。
(MRなどの仕事は、理系でないくてもつく人はいます。彼女の相手は地方の経済学部出身です)

けれども、友人は頑固でした。
自分が決めたことは絶対曲げない人だったので、母親の妨害にも曲げず彼と付き合いは続け、
母親も説得して、交際から10年近くたってやっとゴールイン。

その間、彼は転職し、医薬品メーカーとは別業界で働いているようです。彼女のほうは外資系との合併、リストラなど会社を取り巻く状況は変わりましたがそれに柔軟に対応し、仕事は続けています。
そろそろ、おめでたなどの話が聞こえてきそうですが。

私の友人の例は、薬学部出身者の仕事の歩みというより、人生の歩みのようでもありますが、
「薬学部に入ったから○○になる」の○○は、必ずしも狭いものではないということ。
限定されたものでもなければ、だれかが決めることでもない。

それは、自分が決められるものだ、ということなのです。

薬学部のような専門性の高い学部であっても、活躍の場は自分次第で広げられるはずです。
薬剤師以外の道はないと思っていたTさんもSさんも、企業と医療機関、製薬メーカーの間を上手に泳いでいます。
彼女たちは「会社に入って、いろいろ勉強するのが楽しい」と言っています。
曰く、薬事法について、検査について、薬について、契約についてetc。

そんな彼女たちをみて「やっぱり理系女子の王道は違う」と思うのは私だけではないはずです!