治験って知っていますか?〜薬学部出身者の仕事の歩き方(3)

[2007年09月06日(木) ]

治験に関わるSMOという業界についてお伝えしていますが、
もう一人、私が話を聞いたSさんについて紹介します。

Sさんは、今年薬学部を卒業し4月に入社したばかりの新人さんです。
薬学部ですから、当然薬剤師免許も持っています。

「私はずっと研究職に興味があったのです。
人嫌いだと思っていたし、だから薬について研究する薬学部を選んだのもあります。
ところが、大学に入って飲食店でアルバイトをしたのですが、それがすっごい楽しかった!
人と接するのってなんて楽しいんだろうと(笑)。なんか、大学で性格変わってしまったんですよ。

それで、いろんな人と関われるような仕事につきたいと思うようになりました。

病院や調剤薬局の薬剤師では人間関係が限られてきてしまうように感じているときに、
SMO業界のことを知り、これだって思ったのです」

Sさんは、治験コーディネーター(Clinical Research Coorinator、略してCRC)と呼ばれる仕事をしています。

CRCとは、治験の進行をサポートするスタッフです。

CRCは、直接患者と関わり、治験に参加する患者へのインフォームドコンセントや同意説明、心のケアなど、
医学的判断を伴わない被験者に関わる業務を行います。


また、治験が円滑に行われるように、治験に関わる事務的業務、治験に関わるチーム内の調整業務などを行います。

「CRCは、看護師や臨床検査技師を経験した人がなる場合も多いのですが、
薬に関わることでもあるので、薬剤師出身者を求めるところも増えているようです。

前回紹介したTさんは、主に治験の契約から実施するまでの業務に携わっていましたが、
Sさんは治験コーディネーターとして、治験そのものに関わります。
治験が行われている期間中は、ずっと病院に勤務するとのことです。

Sさんは
「新薬開発には興味ありましたが、患者さんと接したいと思っていたので、製薬メーカーは考えていませんでした。
CRCは、患者さんと接することもできるし、新薬開発にも携われる。
そして、医師や看護師など医療機関で働く人だけでなく、製薬会社の方などいろんな人と接することができるので、
この仕事を選んで本当によかったと思っています」