先生と呼ばれたい?!〜教師になる前、なってから、なった後(4)

[2007年08月10日(金) ]

最後に私事で恐縮ですが、先日、学習塾の講師をしている私の弟から、
来年の受験が終わり次第、退職するということを聞きました。

弟は、自分も高校受験、大学受験という2つの受験を通じて、壁を乗り越え自信をつけていったので、
受験合格を第一に掲げる学習塾の講師という仕事にも、多くのやりがいを見いだしていたのですが、
母体である学習塾の会社本体の業績不振により他社と合併。
合併する学習塾と教育に対する方針が合わないことも原因となり、退職を決意したそうです。

大学卒業後、いくつかのバイトを間に挟んだとはいえ、ずっと塾講師という仕事をしてきた自分を振り返り、
「もっと別の世界を見てみたい」ということでした。

「子どもたちに勉強を教えたり、受験指導することはいまでも好きだし、やりがいも感じているけれど、
会社(学習塾)の経営のことで頭を悩ますことが多くなり、
こんな気持ちのまま子どもたちに向き合うことが申し訳なくなったので、辞めようと決めた。
子どもを持つ親御さんの気持ちを考えると、財布のひもが固くなることも理解できるし、できるだけの結果を出して欲しいというのもわかる。
でも、俺、本当に疲れてしまった。がんばる気力がなくなった」というのです。

ずっと、休みもまとまって取れず、カラダもボロボロになる寸前なので、とにかく休みたいというのが本音のようです。
「この先どうするの?」と聞いても、「正直、いまは何も考えられない」という弟のことを、私も家族も心配しているのですが、
一方で「ここまで、子どもたちのためにがんばってきた彼の人生が、ダメになるはずない」という思いもあります。

「卒業してからまともに旅行にもいってないし、まだいまなら、自分にも可能性があると思う。
もしかして、結果的に、また同じ世界に戻ってくるかもしれないけれど、いまは別の世界で自分を試したい」といっています。
その世界が何かは、まだわかりませんが。

受験を控えた中学生、高校生にお伝えするのが適切かどうかはわからないのですが、
先生もいっぱい悩みながら必死で前に進んでいます。
生徒のため、学校のため、社会のため、そして自分のために。


弟がこの先、どんな人生を選んでも、(学習塾の講師とはいえ)先生としてがんばってきたことはムダにはならない。
先生になった後の、彼の人生に注目していきたいです。