「ありがとう」ちゃんといえていますか?〜感謝の気持ちは、惜しみなく体現しよう(4)

[2007年10月08日(月) ]

「ありがとう」という言葉には、いろんな力がありますが、
私は、オペラ歌手の中島啓江さんが、おっしゃっていたエピソードがすごく印象に残っています。

中島さんは、小学生のとき、いじめられていたことがあるそうです。
本当に、辛く悲しい体験だったようですが、あるとき彼女は転校することになりました。

そのとき、中島さんはお母さんから
「引っ越しの日、クラスのみんなに『ありがとう』といってプレゼントを渡しなさい」といったそうです。
プレゼントは、お母さんが用意してくれていました。

彼女は、「なんで、自分をいじめたコにプレゼントをあげ、自分が『ありがとう』なんていわなきゃいけないの?」と、泣いていやがったそうです。
当然ですよね。

自分が、いじめられこそすれ、好意なんてうけた記憶もない人に、なんで感謝の気持ちを伝えなきゃいけないのか?
それでも、中島さんのお母さんは「ありがとう」を伝えなさいという。
「ぜったいにいいことがあるから。『ありがとう』といえば変わるから」というのです。

引っ越しの日、クラスのみんな一人ひとりに「ありがとう」といって、プレゼントを渡していった中島さん。
プレゼントを受け取った相手からは「手紙書くから」「元気でね」など、それまでとは違った暖かい言葉が次々に帰ってきたといいます。


そして、自分をいちばんいじめていたあるコの番になって。
中島さんは、本当にどきどきしながら、相手の目を見て、「ありがとう」といったそうです。

すると、その相手のコが、ぽろぽろと涙をこぼしながら「ごめんなさい」といったそうです。

私は、この話を聞いた時、本当に心がじんわりしてしまい、すごく感動してしまいました。
中島さんも、中島さんをいじめていたコも、「ありがとう」という言葉に、心が救われたのです。

「ありがとう」という言葉は、出し惜しみする言葉ではありません。
いっぱいいったからといって、すり減ってしまうものではありません。
感謝の気持ちを、自分の胸だけにしまうのではなく、どんどん周りに伝えましょう。
心を込めて伝えれば伝えるほど、自分にも相手にもまわりにもハッピーを運んでくれる言葉、
それが「ありがとう」なのです。


自意識過剰で、小さな、あまのじゃくな自分を甘やかすのではなく、
いつ、どんなときでも、人に「ありがとう」の気持ちを伝えられる、
そんな人に、みなさんにもなってほしいと思います。

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