故郷に錦を飾るとは?〜棚田で考えた私的ふるさと納税考(3)

[2007年07月26日(木) ]

棚田オーナーとして、今年は5月中旬に田植えに参加しましたが、そのとき、NHK地方局から取材が来ました!
いつもは、自分が取材する立場なので、なんだか不思議なカンジでしたが、家族や友人と、取材者の質問にいろいろ答えました。
「3年もオーナーを続けている、この棚田の魅力はなんですか?」
「農作業をしていて、気分はどうですか?」などといった質問は笑顔でこたえられたのですが、

「オーナーが増えるほど、地元の農家の方の負担も大きいのです。そのことについてどう思いますか?」と聞かれたときには、かなり考えてしまいました。

実際、私の住んでいるところから棚田までは、電車やバスを乗り継いで4、5時間かかります。
しょっちゅういける距離ではなく、作業も田植えと稲刈りしかしたことありません。草取りは任意の参加なのですが、なかなか都合が付かず、地元の人にお任せしている状態です。

「もしかして、私がやっていることは、地域のためになっていないのでは?」という罪悪感でいっぱいになりました。

それまでは、「なかなか行けない」という現実はあっても、
「でも、年間3万5千円というお金も払っているし(お米20キロに換算すれば、市場価格よりはずいぶんと高めです)、このことがきっとこの地域の役に立っているはず!」と思い込んでいたのですが、
まったく逆なのかもしれません!
私のような、「ふるさとっていうものが欲しい。農業体験ってしてみたい」という都会人の道楽(あえて、こう言います)に
地域の人々が苦しめられているとしたら?
なんだか、本末転倒です!

実際、その取材者から後日、下記のようなメールをもらいました。

「棚田に限らず、全国的の農業の高齢化が進み、後継者がいなくなっているのが現実です。
この棚田に関わっている平均年齢も70歳とかなり高齢です。
地元の人がぼそっと言っていた言葉が印象的でした。
『確かに田植えや稲刈りにたくさんの人がやってきてくれるのはうれしいが、
 田植え前にやる作業のほうがたいへんで、オーナーが増えれば増えるほど手が回らないよ』
町おこしの一環でやってきた事が、地元を逆に苦しめているかもしれない。
70歳というと、自分の親よりも高齢で、よくもあれだけの棚田を管理していると感心しますよね」


放送された内容は、
地域の棚田が復活して、人が集まるようになった、という楽しい映像だったのですが、
その裏には、高齢化、過疎化の問題が常にあるのです。

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