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京都大学薬学部薬学科3回生。大学の実情や大学生の日常などを紹介していきます。

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pumpkinとsquash

[2008年10月31日(金) ]

きょうはハロウィンです。
仮装はしていませんが、昼は学食でかぼちゃのてんぷら、夜は部屋で温かぼちゃ(+かつおぶし&ポン酢)と、しっかりかぼちゃをいただきました

ところで、一般にかぼちゃの英訳といえばpumpkinが思い浮かびますよね?
が、北米ではpumpkinというのは、皮がオレンジ色のもののみを指すそうです。
まさにハロウィンと聞いて思い浮かべるあの色です。
 
日本でよく食べる皮が緑色のかぼちゃは、squashとよぶのがより正確な表現のようです。

年間献血回数

[2008年10月25日(土) ]

今日は個別指導の後、2ヶ月半ぶりに献血に行きました。
こんなに間が開いた理由は、年間献血回数の規定。
以前に年間回数に達していた僕は、1年前のものがクリアされるまで待たなければならなかったのです。

その待機期間の間に僕は服薬しはじめているのですが、服薬による影響はなくこれまで通り献血をすることができました。
ただし、もちろん薬の種類によって判断が変わるはずなので、服薬中に献血する人は必ず正直に申告(問診されます)して判断を仰ぎましょう。

輸血を受ける方の安全のために。

一塩基多型C

[2008年10月19日(日) ]

あぁ予定外に2日も空きました。
お祭に省庁セミナーにアルバイトに忙しかったもので……

 
代表例としてALDH2を紹介しましたが、一塩基多型による影響が確認されている遺伝子はこれ以外にもたくさんあります。
さらにいうと、遺伝子としての役割は未解明なものを含めると、ヒトゲノム(ヒトのもつDNAの全配列)上にある一塩基多型は膨大です。
 
ヒトゲノムが解読されたのは約5年前ですが、解読した配列のなかには役割がわかっていない領域がたくさんあります。
これらの役割を解明し、疾患との関係を調べるのが現在の段階です。
ポストゲノムとも呼ばれます。
一塩基だけでなくもっと広い領域の変異についても世界中で研究が行われています。
 
 
DNA、一塩基多型にまつわる話はひとまず今回まで

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一塩基多型B

[2008年10月16日(木) ]

実習で調べた一塩基多型のひとつは、アルデヒド脱水素酵素2(Aldehyde Dehydrogenase 2: ALDH2)のものでした。

ヒトが摂取したアルコール(エタノール)は、まずアルコール脱水素酵素(Alcohol Dehydrogenase: ADH)によって酸化されて、アセトアルデヒドになります。
アセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって酸化されて酢酸となり、体外に(主に尿中に)排泄されるかエネルギー源になります。
ALDH2はいくつかタイプがあるADHのひとつで、アセトアルデヒドの酸化の中心です。
 
アセトアルデヒドは有毒な物質です。
血中濃度が高まると、めまいや吐き気を催します。
いわゆる悪酔い・二日酔いの原因です。
 
ALDH2の遺伝子には、正常な遺伝子の他に、特定の一塩基が置換した変異遺伝子が存在することが知られています。
これが一塩基多型。
変異遺伝子からできるALDH2は正常なALDH2とは構造が違い、酵素としての活性が著しく低下しています。
つまり、変異ALDH2ではアセトアルデヒドの分解が非常に遅くなり、血中のアセトアルデヒド濃度がすぐに上昇するため悪酔いしやすいのです。
欧米人などコーカソイドにはこの変異遺伝子はほとんど存在しないのですが、日本人を含むモンゴロイドでは変異遺伝子の存在比がかなり高くなっています。
遺伝子は両親から1つずつ受け継ぐので1人のヒトは各遺伝子を2つずつもっていますが、ALDH2の遺伝子が2つとも変異だと酵素活性はまったくなく、1つだけ変異でも活性は著しく低くなります。
これらのヒトはいわゆる「お酒を飲めないヒト」であり、日本人では約半数ともいわれます。
 
ほんの1つの塩基の違いだけで、本当に歴然とした差が出ます。
ALDH2の例は、変異の結果がわかりやすくなじみ深い点で好例といえるでしょう。

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一塩基多型A

[2008年10月14日(火) ]

生物の設計図たるDNA。
細胞ではその情報をもとにタンパク質を合成します。
糖や脂質などその他の物質は、タンパク質(酵素)のはたらきにより合成や変換されます。
 
そのタンパク質は、20種のアミノ酸が連なってできています。
詳しい仕組みは省略しますが、長く長く塩基が連なった遺伝子を3塩基ずつに区切り、3塩基が1つのアミノ酸へと読み替えられてタンパク質は合成されます。
途中で塩基が1つ異なると、それが含まれる3塩基の区切り(コドン)の中身が変わってしまうことになります。
 
アミノ酸の配列がたとえ1つでも変われば、複雑な構造をもつタンパク質の性質には何らかの影響を与えます。
しかし、一塩基の違いが必ずアミノ酸の変化につながるわけではありません。
4種類の塩基が3つ並ぶと、並べ方の総数は4の3乗で64通り。
一方アミノ酸は20種類しかないので、複数のコドンが同一のアミノ酸に対応していることがあります。
塩基が置き換わってもこうしたコドン間での変化の場合、アミノ酸への変化は現われません。
あるいは、遺伝子の途中にはアミノ酸配列に無関係な部分も実は存在するので、ここで違いが生じても、変化が現れないことが多いです。
塩基の違いによりアミノ酸に変化があらわれたとき、それに基づくタンパク質そして個体の形質に影響が及ぶのです。

一塩基多型@

[2008年10月13日(月) ]

先日予告した一塩基多型コラム(?)、第一回。
 
 
すべての生物は、ある設計図にしたがってつくられています。
その設計図というのが、かの有名なDNA(デオキシリボ核酸)。
ヒトでは約30億の繰り返し単位(30億塩基対とよぶ)からなる巨大分子で、原則としてすべての細胞に収められています。
この塩基にはアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4種類があり、これらの配列順序の違いが設計図の違いとなります。
 
DNA=遺伝子と誤解されていることもありますが、それは誤りです。
遺伝子というのはDNA上で何らかの機能を担っている(と解明されている)特定の領域のことで、DNA全体のわずか1割とも言われています。
 
ヒトとサルなどのように生物種が異なれば、当然塩基配列は異なります。
しかし逆に、同じ種ならどの個体も同じ配列かというと、そうではありません。
同一種でも個体によって、膨大な塩基のうち一部の配列にはバリエーションがあります。
(もちろん、同一種ですからまったく同じ部分がほとんどです)
この違いが遺伝子に生じた場合、それが個体の形質に影響することがあります。
個体差が生じる(≒自分と同じ人は1人としていない)ゆえんですね。

ある領域の塩基配列およびそれに基づく形質について、バリエーションが存在することを多型といいます。
ただし多型とされるには、集団の中に一定の割合で違いが見出されることが前提です。
(10万人に1人しか異なる配列を持たない、のように稀なものは多型とは呼びません)
 
この多型のうちたった1つの塩基の違いに基づくものが、一塩基多型です。

貧血と脳貧血

[2008年08月19日(火) ]

朝起きたとき、座っていて急に立ち上がったとき、ふらふらとする脳貧血。
これは貧血とはいっても、きのう紹介した本来の貧血ではありません。
正式には「起立性低血圧」という症状です。
 
急に起き上がったとき、心臓より高い位置にある頭に十分血流量を確保するためには、血管を収縮させなければいけません。
しかし交感神経反射が不調だとこの収縮がうまくいかず、血圧が下がって脳血流量が低下し、ふらつきなどを呈するのです。

このように、血液中の赤血球やヘモグロビンの減少による酸素運搬能力の低下:貧血とはまったく違う病態です。
起立性低血圧は、盛んに鉄分(ヘモグロビンの構成元素)を補給しても改善されません。
 
脳貧血はよほどのことでなければ投薬はせず、生活習慣の改善で対処します。
しかし、他の重大な病気の症状である可能性もあるので、あまりにひどいときは医師に相談してみてくださいね。

鉄補給

[2008年08月18日(月) ]

母が貧血気味で、鉄分を多く摂るように心がけています。
今日も、鉄を摂るだけじゃなくてすぐにビタミンCも摂らないと、なんて話していました。
 

さて、なぜ鉄と一緒にビタミンCなのでしょうか?
 
鉄といっても、食べ物に含まれているのは単体の鉄ではなく鉄イオンです。
消化管に入った鉄イオンは胃壁から分泌される内因子というものに結合して、腸粘膜から吸収されます。
この際に、二価鉄イオンFe2+は吸収されますが、三価鉄イオンFe3+は吸収されません
 
食べ物に含まれるFe2+は酸素などによって酸化されてFe3+になりやすいのですが、ビタミンCはFe3+をFe2+へと還元する作用を持っていて、吸収されうる形を保っているのです
このビタミンCの還元性:抗酸化作用といった話は、肌のケアなどで聞いたことがある人も多いんではないでしょうか。
 
 
こんなわけで、鉄分補給を気にしている人は、ビタミンCの補給にも気を使うことが大切です

放出制御

[2008年08月04日(月) ]

生体リズムという言葉を知っていますか?
あるいは、概日リズムというとピンとくるかもしれません。
ヒトを含めて多くの生物は、時計や太陽の刺激がなくてもおよそ24時間周期で内部環境が一定の変化を見せます。しわゆる生物時計に従うわけです。

内部環境が変化、すなわちホルモンのバランスなどが変化するわけですから、いろんな反応に影響が出ます。
そのひとつに、病気の発作が挙げられます。
いくつかの慢性疾患の発作は、特定の時間帯に起きやすいことが統計的にも確かめられているそうです。
たとえば片頭痛は午前8時ごろ、喘息は午前5時ごろといったふうに。

このうち喘息などのように就寝中に起きやすい発作を予防するために、こらされている工夫があります。
錠剤やカプセルを就寝前に飲むと、すぐに溶けるのではなく巧みな放出制御によって、狙った時間帯に薬が放出されるようになっているものがあるのです。
たとえばカプセルに吸水性のゲルで栓がしてあって、じわじわと水分を吸収して膨らんだらポンと外れるようになっている製剤が実際にあります。
何気なく小さな錠剤やカプセル1粒に、実は技巧がぎっしり詰まっています。
 

以上、明日の試験範囲からの紹介でした