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2011.04.29 19:03

こんにちは!NですE74F

今日からGWですが、みなさまはどのようにお過ごしでしょうか。

さて、先日はこのブログで長谷川櫂さんの『震災歌集』をご紹介しました。

今日はアートの分野で、東北地方太平洋沖地震の被災地にいる子どもの心を癒すプロジェクトについて、ご紹介したいと思います。

プロジェクトの名前はARTS for HOPE


私は事務局となっているWonder Art Production の高橋雅子さんとのご縁でこの活動を知りました。

高橋さんは昨年ことば館がおこなった北小学校での出張授業「ことばを人生の味方に」で、立ち上げから講師の方の発掘まで、あらゆる面でお世話になったのですE6FA

高橋さんが代表をつとめるWonder Art Production/Hospital Art Labさんは、さまざまなアート・プログラムを実施し、入院している子どもさんたちへのアートによる心のケアにも取り組んでいらっしゃいます。

高橋さんは一年中日本全国の美術館や病院をとびまわり、アートを通じて子どもたちに笑顔をたくさん届けています。

これまでの活動で得られたたしかな実績やノウハウ、そして人脈を持つ高橋さんたちが、今回被災地の子どもたちの心を癒すプロジェクトとして立ち上げたのが、このARTS for HOPEです。

小さな子どもさんの場合、言葉を口に出したり書いたりすることよりも、絵を描いたりものを作ったりする方が、感情を表現・吐露しやすいのだそうです。
逆に言えば、言葉ではなかなか、恐怖や寂しさ、つらさを周りに伝えられずにいる子どもたちが、今被災地にはたくさんいるのだと思います。

高橋さんたちのこのプロジェクトによって、そんな子どもさんが一人でも多く心にかかった雲を払いのけて笑顔になってくれますように・・・いえ、高橋さんなら絶対に、それを実現してくれますE63E

そして私も、被災地に行くことはなかなかできなくても、心ある方のこうした活動を応援することで、ただ漠然とした「何かしたい」を、少しでもかたちにできたらと思います。


ARTS for HOPEの詳細はこちら

Wonder Art Production/Hospital Art Labの詳細はこちら










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復興支援
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2011.04.25 16:23

こんにちは!NですE74F

4月ももう終盤にさしかかりましたね。

さいきん早起きをはじめました。

今までより一時間半早く起き、その時間で本を読みますE683

一時間ほどたつと、ちょうどNHKのラジオ講座のフランス語がはじまるので、これを聞いて、朝食を食べてから仕事に出かけています。

一日は、真摯にすごしても漫然とすごしても同じ24時間。

当たり前のように思えますが、気がついてみると案外「なんとなく」「それなりに」過ごしてしまっているというのが怖いです。


さて、昨日はことば館で俳人の長谷川櫂さんの講演会がありました。

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丸谷才一さん、岡野弘彦さんとご自身との連句のご紹介を軸に、大岡さんの詩や『うたげと孤心』という評論で述べられている内容について、お話いただきました。

詳細については、当館ウェブページの「イベントレポート」にゆずることにして、ここでは講演会当日販売した書籍をご紹介。

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この歌集は、長谷川櫂さんが3月11日以降に詠まれた短歌を集めたもので、中央公論新社さんから出版されています。

震災後に長谷川さんが「やむにやまれぬ思い」で詠まれたという短歌が一ページに一首ずつ収められています。

長谷川さんは、この歌集の最後に「歌の力」という文章を寄せています。

この中で、紀貫之の文章を引き、歌というものが人の心を通じさせたり慰めたりするだけでなく、「天地を動かし、鬼神さえも感動させる」力をもつものである、とおっしゃいます。

この短歌集を通じて歌の力、つまり言葉の力を知ることは、震災後の日々を漠然とした不安や焦燥にかられつつ、何もできない「無力感」を抱えてすごしている方にとって、とても大きな気づきとなるはずです。

なお、この書籍の印税はすべて被災地へ寄付されるとのこと。震災後わずか一ヵ月半ほどで出版されたということ自体も、長谷川さんと出版元である中央公論新社の方の、「今出さなければ」という強い思いをものがたっています。

本日25日刊行です。
ぜひ手に取っていただきたい一冊ですので、ご紹介しました。


最後に当日会場に飾られた花の写真をどうぞ。

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長谷川櫂
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2011.04.03 01:06

昨日から4月となり、新年度がはじまりましたね。
今日は風も暖かくて、春めいた穏やかな陽気にほっと嬉しくなりました。
日本中のはりつめた空気を、少しほぐしてくれたような気がしました。

3月11日の震災、被災地の復興、これからの原発の行方・・・
現状を受け、私たちひとりひとりが、自分たちの通ってきた過去と今後の未来に責任をもって考え、行動し、支えあって生きていかなければと思います。
仕事を終え、Nさんとこんなことを話しながら(正確には話し込こんで?!)帰路につきました。

家に着き、夕食を済ませ、一息ついたころ、ふと、大岡信さんの詩が思い浮かびました。

青年に

きみがほんとに光であるなら
ぼくはきみに春の土を抱かせてあげたい

光が単に光であつてそれだけで
いいといふなら
きみは三十万キロを
一秒で翔ぶ俊足を
ただ誇るがいい

だがそのやうに翔ぶだけで
隣人の
胸の奥の暗い茂みを
ただ一度でも照らし出せると思ふな

いちはやく行くものは
またすみやかに逝く

春の土を抱きしめよ
土くれに滲みこんだ光となつてこそ
きみはほんとに
「光の春」となるのだ

霜の墓を抱きしめよ
霜とともに流れ散る光となつてこそ
きみはほんとに
「光の冬」となるのだ

だから名乗るな、
「わたしは光」と。
言ふがいい ただ
「わたしは土だ」と。
「わたしは泡だ」
「わたしはいらかだ」
「わたしは髪の毛だ」と。

きみが三十万キロを一秒で翔ぶ
光だといふきみ自身を忘れ
子どもも見捨てた小公園の
水飲み場の
うつすら埃の衣を着た
石の台になりきつてゐると、
巣立つたばかりの
シジュウカラの兄いもうとが
きみを踏んで
このやうにきみを謳ふだらう―――
「あ 光つてるね
あたしたちのテーブルが」。

(warabecco)


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