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続「若者はなぜ正社員になれないのか」と、国語力検定

[2008年07月10日(木) ]

なぜこの時間にブログを更新できるのか、不思議にお思いになる方もいらっしゃると思うが、テキスト自体は、深夜とか早朝とかに書いてるわけですよ。この部分に限ってはリアルタイムですけどね。



川崎昌平『若者はなぜ正社員になれないのか』(ちくま新書)再び。



さて、この本、タイトルから「おそらくこういう内容の本だろうな」と思って買うと、つまりタイトル買いすると、予想が外れた!と思う可能性が、極めて高いかもしれない。

「若者」全般について云々した本ではなく、あくまで著者の個人的な就職活動体験記。

タイトルは、編集者の指示なんでしょうかね、想像するに。時流にそくしたタイトルを、ということで。

「おわりに」で、著者は、このようにも書いていますが。

《本書のタイトルである「若者はなぜ正社員になれないのか」という問いかけに対して、僕は自らの個人的な体験をもって答えとしようとしたのではない。この本は、広く一般に当てはまるような「解答」ではなく、「思考の材料」として提出するものだ。》(p220)

こう書いておかないと、読後「おいおい」と思う読者もいるからでしょうね。

《質問を発する側が自ら答えを選んでしまったら、それはもう質問ではない。問いの役割を自ら捨ててしまっている。問いとは、思考の呼びかけである。(中略)さまざまな事象をめぐり、僕は思考した。明確な答えは出せなかったが、しかし、問いかけることはできた。》(p221)

そうかなあ。正しい答えなんてのは、なかなかないとは思うけど、問いに対する「仮説」を立てることは必要なんじゃないかな。それも、十分に「思考の材料」たりうると思うけど。

問いかけだけで終わってしまうのは、よくニュースキャスターが「我々はこのことについて真剣に考えねばなりません」で締めくくるのと、同じような気がする。筒井康隆氏は、このニュースキャスターの常套句を、「思考停止のセリフ」と呼んだのではなかったか。

でも、イマドキの採用面接、中でもグループディスカッション形式のそれは、何て高いレベルを求められるんだろう、というのを知ることができた、という意味で、勉強になりました。

p102から数ページにわたって記されているんですが、データをもとにした、まさに戦略策定のディスカッション。

《売り上げの展望、業界全体の動向、消費者の嗜好、マーケティングの方法論等々、むつかしい用語を織り交ぜつつ、議論はどんどん進展していった。》(p105)

はぁー。すごいっすね。

これを読むと、いや、これ以外の箇所からもそう思うんだが、ぼくの世代の新卒学生よりも、はるかに知識・スキルともに上なんではなかろうか、イマドキの新卒学生。