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ビジネス書が妄想である理由と、国語力検定

[2008年07月01日(火) ]

昨夜、カミサンが、「なつかしいものあるよ」といって、ツマミを出してくれる。



なんだ? 一時よく買ったけど、ここ数年買ってない、水菜のおひたしか?

と、思って、食べてみると。

パクチーの中華風おひたしであった!

うーむ、懐かしい! 

口の中に、バンコクの熱風を感じたのであった。

上出来上出来。これはうまい。



フィル・ローゼンツワイグ『なぜビジネス書は間違うのか――ハロー効果という妄想』(日経BP社)読了。



あまたあるビジネス書は、「科学」ではなく、経営者の耳に心地よいストーリーを語っているだけだ、という内容の本。

あんまり変わり映えのしないビジネス書が、どうして続々と出版され、しかもそこそこ売れるんだろう、という疑問が解けました。

それを求める人がいるから、ですね。

「こうすれば成功できるんだ」と思って、安心したいからですね。

その意味では、ビジネス書ビジネスは、正しい。

正しいし、人に癒しを与えるという意味で、社会的意義もあるんでしょう。

でもま、冷静に考えればわかるように、「こうすれば成功できる」という方法というか、方程式があれば、みんな成功しているわけで。

いくつか引用しておきます。

《ヨーロッパがマネジメントのスーパースターをほとんど排出していないのは、困ったことだ。》(p77)

いや、「排出」すると、困ったことになるでしょ。

「輩出」ですね、正しくは。すいません、脇筋でした。

本筋から。

《大きな成功をおさめている企業を選び、自己評価か新聞雑誌の記事をもとにふり返ってみれば、すばらしい企業文化と揺るぎない価値観をもち、卓越した企業であろうとする堅い志があったという答えが導かれることだろう。そうではない答えが返ってきたら、そのほうが驚きだ。(中略)しかし、業績から独立したデータを集めてハロー効果を回避しないかぎり、好業績の要因を説明することはできない。》(p157〜158)

文化とか価値観とか顧客志向とか従業員満足とかは、好業績の要因ではなく、結果の可能性が高い、ということです。

では、好業績の要因として挙げられるものは。

戦略と実行、だそうです。

戦略は、おなじみ、他社とは違うことをすること。

実行は、漠然と「がんばれ」と言うのではなく、ごく少数に絞り込んだ具体的な実践項目を、完璧に実行すること。

こう書くと、「なんだ、この本もそんなに変わり映えしないじゃん」と思われたかもしれません。

ちょっと違うのは、戦略と実行が好業績の要因だけど、でも、それで成功が約束されるわけではなく、

《どんなによい戦略にもリスクがある。もし愚か者でも失敗しない確実な戦略を策定したと思う者がいたら、愚か者は本人かもしれない。》(p265)

と書いているところです。

ビジネス書を読むたびに既視感を覚えている人は、ぜひどうぞ。