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長野での聖火リレーへの一提言と、国語力検定

[2008年04月25日(金) ]

今朝のワイドショーより。

オリンピックの聖火が、今朝、羽田に到着したらしい。

レポーターさんから、現在の羽田の状況が伝えられる。

バスで聖火を長野まで運ぶようなのだが、レポーターさん、そのバスには近寄れず、ずいぶんと遠いところからの中継である。

おまけに、長野へ向かうバスが、何台もある。その何台ものバスが、映し出されている。

スタジオのアナウンサー「聖火が乗っているのは、どのバスですか?」

レポーター「えーと、それはちょっと、わかりません」

……この光景、何かに似てるな。

そうか、全マスコミ注目の犯罪容疑者や被告が、護送されるシーンか。

と、思うと、朝からちょっと笑ってしまったのである。

そう言えば、聖火ランナーが走るときも、二重三重に警備が取り巻いて(その人たちも一緒に、マジメな顔をして走っているっつーのも、図としてはちょっと可笑しいのだが)、空からの中継はともかく、周囲の人は誰が走っているのやら、よくわからん状況みたいですよね。

そんなんじゃ、周囲の人はもちろん、聖火ランナー自身も、つまんないだろうなあ。晴れがましいというより、それこそ「護送」されてるみたいで。

あ。いいこと思いついた。

「聖火リレーを、聖火リレーに関わらない人たちが見る」という構図ではなく、「その場にいる人たちみんなが走る」という構図にするっていうのは、どうだろう。

警備の人たちだけでなく、長野市民も一緒に、聖火ランナーの周囲を取り巻き、走る。

聖火ランナーを、まず警備の人が二重三重にとりまき、さらにその周囲を、長野市民が十重二十重に取り巻いて走る。

一緒に走る長野市民は、徐々に増えていくように仕込んでおき、最終的には聖火ランナーを人が千重万重に取り巻き、数万人規模の集団となって走る。

ドドドドドドドド……。

実に壮大な眺めではないだろうか。

うむ、これこそオリンピックにふさわしい。

長野市さん、いかがですか? こんなアイデアぐらいタダでいいっすよ。

……明日までに仕込むのは、無理か。



内藤一成『貴族院』 (同成社近現代史叢書12)読了。



今日配信の国語力検定メールマガジンでも一部紹介しましたが、なかなか読みやすく、かつおもしろい本でした。

日本史選択の大学受験生で、ヒマでヒマでしょうがない、という人にはオススメ。

……いないか、そんな人は。

教科書で学ぶのとは違う視点から、日本近代の政治史・議会史が学べます。教科書だけ、というよりも、より立体的な理解ができるでしょう。

例によって、いくつか引用。

《この時期(=大正デモクラシーの時期)、華族たちを震撼させたのが一九一七年(大正六)のロシア革命であった。皇帝一家の殺害や貴族層の没落は衝撃的であった。》(p120)

言われれば確かにそうなんだろうけど、ロシア革命をこのように捉えた層があったってことは、非常に新鮮でした。

《学歴、職歴を重視する選出基準は、近代教育を受けた世代の増加とともに定着していったが、一方で旧藩主などの経験を有する世代にくらべ人物が小粒、平凡になったという評価もあった。侯爵木戸幸一は(中略)「次第に年数がたって来ますと、息子の代になってくる。子爵だ、伯爵だといっても、高等文官試験を通って役人になっているものはよほど気のきいた方で、(中略)だから、政治についての経験もなければ、何の抱負もないという連中がふえてきた」と新世代に懐疑的であった。》(p136)

そりゃま、しょうがないでしょうね。

企業で言えば、偉大な創業者と比較されてもなあ、というところでしょうか。

二世三世議員も、似たようなもんなんじゃありませんかね。

《東条内閣崩壊後の話であるが、内閣書記官長であった星野直樹が、貴族院は政権に協力してくれたと話していたところ、これをきいたある貴族院議員は「そんな見方だから間違うのだ。貴族院の東条内閣にたいする空気は、そんなものではない(中略)」とせせら笑ったという。》(p210〜211)

東条内閣の官僚は、KYだったってお話。

「なんでわかんねーんだろーなー」と思ってたんでしょうが、でも「わかんないんならしょうがない」にしちゃったら、結果としては協力したのと同じでしょう。

東条さん自身は、空気を読んでいながら、あえてその空気を無視した、というのであれば、また話は変わってきますが。

《貴族院と参議院とは議員の種別、選出形態、任期など制度的にはまったく異にしていた。これにたいして継承が求められたのは、政党中心の衆議院にたいし、参議院は非政党主義のもと、是々非々的なかたちで良識を発揮していくべきだとする存在意義や審議態度であった。》(p231)

……ぜんっぜん継承されてないような気もしますが。外から見てる限りでは。