『反米大陸――中南米がアメリカにつきつけるNO!』(集英社新書)の続き。
CIAさん、ぼくごときを狙ってもしょうがないんで、大目に見てください。
いくつか引用しておきます。
《中南米の人々は、アメリカ人を「グリンゴ」と呼ぶ。》(p94)
なぜか?
《緑の軍服を着た海兵隊の兵士に向かって、「グリーン・ゴー(緑よ、出て行け)」と叫んだのが日常化して、呼び名となったともいわれている。》(p94)
なるほどー。
《アメリカは、モンロー主義宣言以来、自分の領土であるように見ている中南米では好き勝手な行動をとるが、さすがに中南米以外では、ここまではできない。現代の世界で侵略の口実に使うのが、「民主主義を世界に広める」という大義である。アメリカは神によって選ばれた国であるが故に、その体制を世界に拡張することが、神の意志にかなったものである、という信念のようなものがある。異質な敵がいれば、武力をもってでも屈服させ、彼らにアメリカの価値観を押し付けようとする。9・11のテロ後にアメリカをアフガン戦争、さらにイラク戦争に導いたネオコン(新保守主義)の思想は、まさにこれだった。》(p113)
すいません、高校時代は日本史と政経選択で、世界史を取らなかったので(必修じゃなかったんで、いわゆる未履修じゃありませんよ)、モンロー主義、誤解しておりました。
「アメリカ合衆国はヨーロッパに口出ししないから、ヨーロッパもアメリカ合衆国に干渉するな」というのがモンロー主義だと思ってたんですが、そうじゃなかったんですね。
「アメリカ合衆国はヨーロッパに口出ししないから、ヨーロッパも南北アメリカ大陸で合衆国がやることに干渉するな」というのがモンロー主義だったんですね。
……何がヨーロッパ「も」だ。南北アメリカ大陸は、合衆国の所有物かい!
という突っ込みが入りそうな主義ですが、いや実際、合衆国の認識はそのとおり(南北アメリカ大陸は合衆国の所有物)のようで。まいったまいった、まいっちんぐマチコ先生。
《フセインの銅像が倒された場面をアメリカのテレビは伝えたが、現場にいた記者に聞くと、その周囲では、こうした行為を冷ややかな目で見るイラク人のほうが圧倒的に多かったという。フセインもノリエガも、独裁者であり、自国の国民に嫌われていた。彼らがいなくなって、国民が喜ぶのは当然だ。だからといって、国民の誰もが米軍を解放軍として歓迎するわけでもない。このあたりも、アメリカはまったく自覚していない。》(p161)
中南米は、反アメリカ合衆国で結束しつつあるという。こうなりゃ、いっそのこと、「アメリカ合衆国を除く統一経済圏、安全保障体制」でも作るか! ……激しく冗談ですってば、CIAさん。
でも、このままじゃヤバいんじゃないかなあアメリカ合衆国。そう思わされる本でした。日本も下手に義理立てして……という話は、よしておきましょう。