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『昭和十年代の陸軍と政治』と、国語力検定

[2008年02月11日(月) ]

一昨日の記事で取り上げた、筒井清忠『昭和十年代の陸軍と政治―軍部大臣現役武官制の虚像と実像』(岩波書店)読了。

陸軍の暴走みたいなイメージで一般に捉えられている時代だが、宮中勢力やメディア(すなわち当時の国民ですな)の果した役割を相対化というか免責するために、ことさらそう位置づけられたんではないか、というお話。なるほど。

宮中勢力というのは、とりわけ近衛さん。近衛さんもなあ、という読後感を持つ人が多いんではないだろうか、この本。

まあでも、陸軍の政治力は確かに強かったわけで、でもそれが一枚岩なわけではなく、上層部と中堅が権力をめぐって対立していたりする。どっちの推す陸軍大臣を出すか、とかね。

このあたりが、企業とは違うところだと思うわけである。

企業では、中堅がトップ人事に影響力を行使できることなど、まずありえないだろう。

……あら。そうじゃない? すいません、ぼくの知る範囲では、ということです。

とにかく、陸軍ではなぜそれが可能だったのか、と考えると、やっぱ、組織そのものが暴力装置だったからなのかな。

中堅であっても、目に見えない抽象的な権力ではなく、物理的に人を殺傷できる道具とスキルを持っているわけだし。

※今日は、国語力で落ちない日でした。