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駿台予備校と池上彰さんの「新聞ななめ読み」と、国語力検定

[2007年12月17日(月) ]

すいません、今日も休んでしまいました。出張を除くと、今年はあと数えるほどしかオフィスには出ないのか。少々焦りが。でもま、書き仕事だけ残しといて、お正月にやればいいや、と、すぐに楽観的になれるところが、ぼくの長所ということで。

午前中は静浦で釣り。……フグしか釣れん。今日の晩御飯、カワハギ尽くしの予定だったんだが。だからっつって、魚屋に寄って帰るなんていう、波平さんのようなことはしない。

午後は家事にいそしむ。といっても、たいしたことをするわけではないので、3時には終了。もう夕刊も読み終わり、普段は飲酒は午後5時からなのだが、ちょっとフライング気味に、すでに飲み始めているわけである。

駿台予備校の記事を読む。

昨日16日、「大学入試センター試験プレテスト」という模試を実施したのだが、京都会場でトラブルが。

専門学校を会場にしたそうだが、試験開始時刻になっても専門学校職員が現れない。会場が開けられず、試験は中止。受験料は返還の由。模試を受けられなかった受験生は、約650名。

オモテに立って受験生に謝罪するのは駿台だが、おそらく契約上では、件の専門学校が駿台に激しく責められることになっているはず。さらに専門学校内では、担当職員が激しく激しく責められるはず。

叱責は、受験生→駿台→専門学校→専門学校職員、という形だ。逆に、トラブル後のカネの流れは、専門学校→駿台→受験生、となろう。専門学校職員、という個人に、金銭的な補償までは要求しないだろ、ということで。でも、タダじゃすまんだろうねえ、この職員さん。

記事によると、その職員さん、「午前7時半に校舎へ着くはずだったが、約2時間遅刻したという」とのこと。

実は、ここに最も驚いたのである。試験開始時刻が午前8時半ごろ。それを一時間過ぎているにもかかわらず、「うわ、遅刻だ!」と、一応学校には行ったのか、と。

ダメだもう間に合わねえ!と観念したときの職員さんの気持ち。でも、2時間遅れでも学校へ向かった職員さんの気持ち。学校に着いたときのあれこれを想像する職員さんの気持ち。それを取り巻く関係者それぞれの気持ち。物凄く国語力的なシチュエーションだなあ、と思ったわけである。芥川か川端なら、これで短編が書けるだろう……いや、わかりませんけどね。

でもこれ、ちょっと妙な気もする。緊急の際の最速メディアが電報、という時代ならいざ知らず、職員さんが約束の7時半になっても現れない時点で、何らかの手が打てたんではないか。

……とまあ、我々も会場で実施する国語力検定という試験をやっている関係で、「ううむ、他山の石とせねば」と思った次第である。「他山の石」の使い方、ちょっと違うかな。


さて、朝日の夕刊に、最近ちょっと気になるコーナーがある。

「池上彰の新聞ななめ読み」、がそれ。

池上さんといえば、『ほんとうの「国語力」が身につく教科書』第1部でも、その著書を取り上げさせていただきました。ありがとうございます。

その池上さん、このコーナーで、朝日新聞にも結構突っ込みを入れるのである。

今日の夕刊では、こう始まる。

《先週のこの欄の内容について、朝日新聞外交・国際エディターの市川速水氏から抗議が寄せられました。》

先週、朝日の記事に突っ込みを入れて、「奇妙な小さな記事」と表現し、その記事を「まるで本社向けの報告書みたい」と書いたことに対する、朝日の人からの抗議だそうである。

池上さんは、その抗議文を引用した後、こう書く。

《なるほど、それだけ意味のある記事だったのですね。では、小さな記事で済まさず、次回は読みごたえのある解説記事にしてください。》

うわ。そう来ましたか。いや、国語力的には、これは激しく皮肉だろうな、と。一方、それを皮肉と取らないのも、ある種オトナの国語力ですけど。

池上さん、今のスタンスのままで、このコーナーがずっと続くのを願うのである。国語力と、オトナの国語力によって。