一昨日のことである。
帰宅して、アパートの集合ポストをのぞくと、夕刊と一緒に一通の封筒が入っていた。
どうせまたどっかのDMだろ、と思ったのだが、DMにしては地味な封筒である。
ひょっとして懸賞にでも当たったか? ほっほっほー、と期待しつつ、差出人を確かめてみると。
ななな、名古屋国税局ぅー?
5秒ほど、虚空をにらみつつ凝固する。
我に返って、なぜかとっさにあたりを見回し、階段を駆け上がる。激しく動揺している。
一介のサラリーマンたるおれに、国税が何の用だ? おれ、何かしたっけ? 何もしてないよな?
ひょっとして3年間ほど、確定申告しなかったやつか? でもあれは、戻ってくるはずの税金を、メンドくさいという理由(と無知という理由)で、申告しなかっただけだよな。
10年ほど前の原稿料? でもあれも、源泉徴収されてたし、当時のおれの収入を考えると、申告すれば、むしろ税金が戻ってきたはずだよな。
毎小の原稿料? は、
Z会に全部入れてるぞ。
部屋に入って、カミサンに向かい、開口一番、
「おい、おれ、何も悪いことしてないよな?」
カミサン、事情がつかめず、「はぁ?」といった様子である。
「いや、国税から何か手紙来ててさ、おっかしいな、国税がおれに用なんかないはずだけどな」
上着も脱がずネクタイも緩めず、カバンを放り投げて、いつもはビリビリ破る封を、ハサミで慎重に開ける。
恐る恐る、中味を見てみると。
「e−Taxをご利用ください!」……脱力。安堵。
なんだよ、国税の、いわばDMかよ。何も悪いことした覚えはないとはいえ、激しくドキドキしたじゃねーかよ。(国税=怖い、という刷り込みが、どこかにあるんでしょうねえ。)
今年、初めて確定申告なるものをしたんだけど、窓口に紙を持っていって手続きしたんで、そういう人対象に、ウェブ上で手続きしてね、というご案内をした、というわけか。
少しく落ち着いて、封筒を眺めてみる。
特割郵便を使っているようですな。この程度の内容であれば、特特郵便にすると、郵送料、さらに2%割引がきくのに。
む。宛名シールに、カスタマーバーコードがない! いかんな、バーコード印字で、さらに5%、郵送料割引されるのに。
国税ともあろうものが、こういう税金のムダ遣いをするなんて、如何遺憾いかん!
……冗談です、怖い国税に対して、エラソーな口をきいて、申し訳ありません。と、弱気。
承知いたしました、きっとウェブ上で手続きしますので、ご容赦ください。
でもなー、住基カードと電子証明書とやらの交付手数料が1000円程度必要、って書いてあるんだよなー。そんでメリットは、1回、所得税額から5000円控除してくれるんだって。これは得なのか損なのか?
ところで、「3年間ほど、確定申告しなかった」と書きましたが、3年前から急にリッチになった、それこそ給与所得が2000万以上になった、というわけでは決してありませんので、お間違えのないよう。
給与外所得が少々ありまして、そいつが20%の源泉徴収をされていて、「申告すれば税金戻ってきますよ」と、今年モリカワ経理課長から教えてもらって、「そうだったのか! 知らんかった!」とばかりに、初めて申告してみた、というわけです。数回は飲みに行ける程度戻ってきた。ラッキー。