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今朝の新聞よりとベルリン終戦日記と、国語力検定

[2008年07月26日(土) ]

今日の朝日新聞朝刊、「政策」面。

「ブログ見るのも仕事なのに」というタイトルの記事があった。

厚生労働省で、業務と無関係のサイトを閲覧していた問題があったが、そのあおりで、総務省でも掲示板やブログなどの書き込み系サイトが閲覧できなくなり、情報通信分野の情報収集を担当する職員が困っている由。

《担当部門からは「ネットでは初めて見るサイトから重要情報が得られることも多く、そんなネットの良さが損なわれる」(幹部)とのぼやきも出ている。》

ふーん。

てことは、だ。この部門では、業務としてネットサーフィンをしているってことか。

適当なキーワードをグーグルで検索して、上位から見ていく、みたいな。

ふーん。

いや、なんとなーくだが、激しく生産性の低い仕事のような気がしてね。

ほれ、ネットの世界って、厖大な石の中に、ほんの僅かな玉がある、みたいな言い方されるじゃん。

担当者としても、アウトプットの量と質は運次第ってことになり、あんましモチベーション上がらんのじゃないかなあ、と思ったわけである。



同じく今日の朝日新聞朝刊、「国際」面。

「特派員メモ」というコーナーがあるのだが、今日はニューデリー特派員の担当であった。

《環境問題が焦点だった洞爺湖サミット。》で記事は始まる。

インドと洞爺湖。

遠いな。

確かにインドも、サミットには参加してたけど。

と思って、先を読むと。

《ニューデリーから出張取材した。》

へー。

それが普通なのか。

ちょっと驚き。

日本の同僚に、任せちゃえばいいのに。

少なくとも、今回の「特派員メモ」の記事は、インドに滞在したまま書ける内容でしょ、と思いました。

まあね、Z会でも、三島から単身赴任している人は、三島への出張は嫌いじゃないだろうけどね。



序文アントニー・ビーヴァー、後記ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー『ベルリン終戦日記 ある女性の記録』(白水社)読了。



タイトルどおりの内容です。1945年4月から6月までの、ベルリン在住のある女性の日記。ソ連軍が近づき、戦闘があり、占領され、戦争が終わり……の間に起こった出来事をつづったもの。

日本にアメリカ軍がやってきたのは、一応、戦争が終わった時点。

それに対して、ソ連軍がベルリンにやってきたのは、戦闘の真っ最中。

日本にもベルリン的事例はあったにせよ、この違いは、大きかったんだろうな。

印象に残った箇所を、いくつか引用。

《次のような命令がドイツの戦闘部隊には出されていたとのことだ。アルコールの在庫は決して破棄せずに、追いかけてくる敵に委ねよ、経験上そうすれば敵はアルコールによってせき止められ、戦意を喪失する、というのだ。いかにも男のために男が思いつきそうな戯言だ。二分でもいいからちょっと考えてみれば分かることじゃないか。シュナップスは男を興奮させ性衝動をひどく亢進させるに決まっている。(中略)とにかく敵の手の届く範囲に女たちがいるかぎり、アルコールは処分すべきだ。》(p219〜220)

2分もいらない、10秒考えればわかると思うが。

戦闘状態にない、というのならともかく、敵をアルコールによって無力化しようなんて、ひょっとしてスサノヲとヤマタノオロチのお話でも念頭にあったんだろうか。お、ちょっと国語力的。

戦闘状態にあるうちは、恐怖を麻痺させるためにアルコールの力を借りることはあるだろうが、戦意を喪失するまで飲むことはなかろう。

ヘベレケになるまで飲むのは、戦闘が一段落した後である。

そして、その際のアルコールの効果は、引用文にあるとおりである。

それこそ、経験上……というのは冗談ですが。

ナチ協力者を、ソ連軍に密告する人々について。

《ざまあみろという気持ちがあることは否定できない。ナチの連中はふんぞり返って、とりわけ最後の数年は、こまごまとした嫌がらせをしては人民をうんざりさせすぎた――今度は彼らが全面的な敗北を償わなければならない。にもかかわらず私は、かつて威勢のよかったそんな連中を密告して司直の手に委ねるような人々にはなりたくない。もしも彼らが私に直接暴力を振るっていれば、あるいは、私の親しい人々を殺していれば、そういうわけにはいかないだろう。しかし今吹き荒れているのは、大きな燃えるような復讐なのではなく、たいていがちっぽけな卑劣な行為ばかりだ。あいつはおれを上から見下しやがった、あいつの女房はうちの女房に向かって甲高い声で「ハイル・ヒトラー!」ときゃんきゃん吠え立てた。そのうえ、あいつはおれより稼ぎがいい、おれより太い葉巻を吸ってやがって――だからおれはあいつの鼻をへし折ってやる、あいつもその女房も口に物を突っ込んで黙らせてやる……。》(p242)

ナチ支配下では反ナチ傾向の人を密告し、ソ連軍支配下ではナチ協力者を密告し……これも、なんだか、悲しくなる光景ですよね。

ソ連兵が差配する機械工場へ働きに行かされた、ドイツ人女性。

《彼女は物語りはじめた。「私たちはみなすぐに言ったのよ。この箱には鉄の部品は重すぎて、すぐに底が抜けてしまうってね。そしたらあの連中は『黙ってろ!』(中略)って怒鳴りつけたわ。それから予想通りに、持ち上げたとたんに、最初の箱がばらばらに壊れた。そうしたら、それこそ本当に凄まじい怒鳴り散らしが始まった。もちろん悪いのは全部私たちだっていうのよ!(中略)何であんな連中が戦争に勝てたのか、私には納得できない。ドイツの小学生にだって分かることが分かんないのよ」などとまくし立てる。》(p260)

前半、まるでコントのようですね。

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