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善光寺と天声人語と、国語力検定

[2008年04月19日(土) ]

今日の朝日新聞朝刊一面トップ見出しは、「聖火リレー 善光寺が出発地辞退」。

「チベット弾圧への憂慮」が理由らしいんですが、まあ、あのあたりで有数の観光地ですし、いろいろあるんでしょう。

どうして?という問いに対する答えは、決してすべてを言い表していないことがほとんど、という認識を持つのも、国語力、と。

と同時に、ある範囲内では、その答えは答えとして尊重してあげるのもまた、国語力。

「ある範囲」が、これまた国語力的に、とっても難しいわけですが。

ところで、理由云々は別として、この見出し、国語力的に、何か引っかかりを感じません?

ぼくは、感じてしまったんですけどね。

えーと、見出しっていうふうに限定しちゃうと、もうわかりますよね。

そう、「辞退」って表現。

「辞退」じゃなくて、「拒否」とか「拒絶」とかのほうが、表現としては正しいんじゃないかなあ、ふむふむ、これも一種の婉曲表現ってやつか、と思ってしまったわけです。

そんなふうに考えつつ、二面を読むと。

関連記事として、中国の反応が取り上げられていましたが、そこでは、「中国のある大手ポータルサイトのニュース」が「善光寺が拒絶」と報じた、と書かれていました。

うん、やっぱこれって、「拒絶」でしょ。

あ、でも、「遠慮」としないだけ、まだストレートなのか。

拒絶>辞退>遠慮。

久々に、とっても国語力検定ブログ的だ。



ついでに、たまには「天声人語」も読む。

……冗談ですよ冗談、毎朝読んでますってば。

いや、今朝のそれは、国語力的におもしろかったので、取り上げてみる。

冒頭の一節。

《腹回りをどうにかしようと、たまに家から職場まで歩く。最短コースは早足で2時間半。昼時がオフィス街にぶつかると、ペースは鈍る。ランチ族が歩道にあふれるためだ。》

早足で2時間半てことは、距離としては10〜15キロといったところだろう。

15キロを超えることはあるまい。

4年ほど前、まだ三十代だったころだが、酔っ払って終電近くの電車に乗って寝過ごし、気がつくと横須賀線・衣笠駅。そこから鎌倉までの16キロを、歩いて帰ったことがある。タクシーに乗ればいいじゃん、と思われたかもしらんが、まあいろいろありましてね。

そのときは、3時間かかったね。

したがって、「15キロを超えることはあるまい」と考えたわけである。

真夜中だし山越えだし、ひたすら歩き続けるしかなかったからさあ。

……まあ、それはよかろう。

ご自宅から10〜15キロってことは、電車だと確実に築地まで30分以内。なかなかステキなところにお住まいのようですね。

……つーことじゃなくてですね。

いや、「我が社は半日出勤というのがある」とか「我が社は3交代制である」とか「我が社はデフォルトが13時出勤である」とか書いてないと、大概のサラリーマンは朝8〜10時に出勤するわけじゃないですか、にもかかわらず、出勤時に昼時のオフィス街を通る、なんて書かれると、「なんだ、この人は昼ごろにゆるゆると出勤してもオッケーなわけね、いいご身分ですなあ」と思われてしまうのではないか、と、国語力的に危惧してしまったわけである。

おれに危惧してもらわんでもいいか。はい、すいませんでした。

《昼時がオフィス街にぶつかると、ペースは鈍る。》というのも、「昼時のオフィス街にぶつかると、ペースは鈍る。」のほうがいいんじゃないかな、と思ったけど、この「が」は「おらが国」的用法なのかな。

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