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ベトナムでの平均生存期間と源平藤橘が九割?と、国語力検定

[2008年04月06日(日) ]

土日はお休み。ちょこっと仕事をする。が、アルコールが入ると筆がすべるということを自覚しているため、飲み始めた時点で中止。

あ、このブログは仕事という意識があまりないので、現在すでに飲んでいるわけだが。

重たい辞書を持ち帰った割には、というところか。

でもまあ、散髪もしたし、新しいアームバンドも買ったし、新しいクツも買ったし、ということで、よしとしよう。おお、これでやっと、久々にスーツが、ジャケットとパンツではなくスーツが着れる。もとい、これは「ら抜き」でした、着られる。



缶コーヒーのCMでいい味を出しているトミー・リー・ジョーンズ、その主演映画『英雄の条件』を観る。

戦争映画かと思って観始めたが、むしろ法廷映画か。

30年近く前のベトナム戦争時のエピソードが、いい伏線になっている。

そのベトナム戦争時に戦った北ベトナム軍大佐とアメリカ海兵隊大佐とが、ラスト近くで敬礼を交わし合うシーンが、なかなか感動した。

もう一ひねりぐらいほしい気もしたが、まあ、いい時間を過ごせたな、という作品であった。

ベトナムを経験した大佐と、おそらく未経験であろう少佐との会話。

大佐「ベトナムでの、少尉の平均生存期間を知ってるか?」

少佐「2週間です」

このときは、大佐は何も答えない。

シーンは変わって、ラスト近く。

大佐「ベトナムでの、少尉の平均生存期間を知ってるか?」

少佐「1週間です」

大佐「16分だ!」

現場を知らん者が、ガタガタ言うな、という意味か。



喜田貞吉『先住民と差別』(河出書房新社)読了。



明治〜戦前期に発表された論文をまとめたものであり、読者層は、この方面、あるいはこの著者に関心がある人に限られるのだろう。

喜田氏は、論文の中で「柳田君」と書く。この「柳田君」とは、柳田国男氏のこと。

ほーお、と思う。

いや、現代では、この方面、柳田氏ひとりがクローズアップ、というか、崇め奉られているような気がして。

宮本常一氏や、この喜田氏に比して、柳田氏が突出した扱いを受けているのは、どうしてなんだろう、
と思ったわけです。

おもしろかった箇所を引用しておく。

《戦国時代においていやしくも一城の主と呼ばれた程の地方の豪族のことごとくは、それぞれ源平藤橘等の姓氏を名乗っていた。これらは勿論よい加減な仮托が多かったに相違ない。》(p285)

そうそう、織田・豊臣・徳川の書状をみると、「源」とか「平」とか書いてあるんですよね。秀吉は、豊臣って姓を新たに作ったんでしたか。

大名にもなれば、そうしたい気持ちもわかる。わかるんだが。

《明治初年の職員録を見れば(中略)それぞれ昔の貴族豪族の姓を名乗っていた時代が近く五十年前にあったのである。滑稽といおうか、悲惨といおうか(中略)、試みに某年三月現在のその職員録についてこれを験するに、姓名を明記するもの総計一千六百六十三名の中において、源氏が実に七百二十一名、藤原氏が五百八十名、平氏が百十三名の多きに及び、次に橘氏五十名(中略)。明治初年の官吏がことごとく古い姓氏を名乗り、しかもその八割八分までが所謂源平藤橘の四氏によって占められているとは、何という馬鹿馬鹿しい事であろう。単にこの一事のみをみても、後世の姓氏なるものの大多数が仮冒であって、殆ど信ずるに足らぬものたることを知るに足ろう。》(p285〜286)

えーと、源平藤橘の流れ、というのを誇れるのは、ていうか有り難いのは、その希少性ゆえ、ですよね。そう思ってたんですが。

周囲の九割近くが源平藤橘の流れ、となると、もう有り難味も何もないですよね。

喜田氏が書くように、お互い、馬鹿馬鹿しいとは思わなかったのかな。

それとも、最低限クリアすべき条件、的なものになってしまっていたのか。源平藤橘の流れが。

インフレによる貨幣価値下落のようなもんですかね、これは。

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