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「戦争の経済学」と、国語力検定

[2008年02月24日(日) ]

ポール・ポースト『戦争の経済学』(バジリコ)読了。

まあまあすかね。「でも」という接続語の多用が、ちょっと気になった。原文はどうなってるんだろう……と、調べてみるほどには勉強熱心ではありません。あしからず。

《こうした視点は、得に経済史や軍事史の講師には便利だろう。》(p16)

「得に」というのは、「便利だろう」にかかる枕詞・序詞(「あしひきの……」みたいなやつ)かと一瞬思ったんだが、やっぱ「特に」の誤植かなあ。

訳者の山形浩生さん、この本のプロフィールでは、ちゃんと「修士課程修了」となっておりました。

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またネタとして取り上げにくい箇所ですねー。

では、ぼくも1つ。まだ読了前ですが。

アドルフ・ブルガー『ヒトラーの贋札』(朝日新聞社)より。

《それでも医者にできることといえばはせいぜい、慰めたり励ましたりすることぐらいだった。》(p123)

これはおそらく、ゲラに赤字を入れる段階で生じたんじゃないか、と。

「それでも医者にできることはせいぜい、慰めたり励ましたりすることぐらいだった」が元の形(入稿段階)。

ゲラの時点で、「医者にできることはせいぜい」を、「医者にできることといえばせいぜい」に直そうと考えた。

そこで、元の形の「は」から赤字をピーッて引っ張って、赤で「といえば」と書いて戻した。

しかし、指定の仕方に問題があったのか、あるいは編集者の段階でか、はたまた印刷所さんの段階でかはわかりませんが、「こと」と「は」の間に「といえば」を挿入、となってしまった、と。

えーと、こうして原因を考えるというのは、我々も同じようなミスをなくそう、という気持ちの現れなわけです。……なんか言い訳めいてますね、すいません。
Posted by:国語力研究所代表 at 2008年02月25日(月) 18:15
垂渓庵です。

誤植ネタをひとつ。ポール・ジョンソンの『近代の誕生 T』(別宮貞徳訳 共同通信社 1995年刊)から。

 気候がよく草木の美しいセイシェルは大いに気に入っていたが、土地の近親相姦の習慣ははなはだなげかわしいた──

「なげかわしいた」……。「ユシイタ」や「ベジイタ」ではなさそうです。

 なげかわしく思っていた
 なげかわしいものだった

あたりがもとの形ですかね。
おおむね読みやすい翻訳なのですが、ここだけ?でした。
Posted by:垂渓庵 at 2008年02月25日(月) 09:47