ブログ検索
最新記事
最新コメント
国語力研究所代表
御茶ノ水でランチと魯山人の料理王国と、国語力検定 (2008年11月22日)
タカバタケ@御茶2F
御茶ノ水でランチと魯山人の料理王国と、国語力検定 (2008年11月22日)
国語力研究所代表
「ふしゅう」とホッケとアーレントと、国語力検定 (2008年11月19日)
国語力研究所代表
成功の秘訣は1日14時間労働と、国語力検定 (2008年11月17日)

http://www.zkaiblog.com/kokugoryoku/index1_0.rdf
プロフィール

銀座の白タク業者と「〈海賊版〉の思想」と、国語力検定

[2008年02月06日(水) ]

朝のワイドショーで、銀座の白タク業者が取り上げられていた。

「違法ですよ、これ! 何考えてるんですか!」と、白タク運転手を激しく詰問する番組スタッフ。

それが、たまたま、なのかどうか、インタビューした相手が、なんと60も過ぎた現役タクシー運転手であった。休日に、バイトとして、白タクをやっている由。

「給料安いし、年金も安いし、生活のためには、しゃあないですよ」

これにはさすがに番組スタッフも、ぐっと詰まっちゃったのは、なかなかおもしろかった。

「東京のキー局社員ほどの給料もらってりゃ、こんなことしないよ」まで言えば、さらにおもしろかったのに。編集されちゃうか、さすがに。

白タクの乱暴な運転、というのもクローズアップされてたけど、フツーのタクシーにも、かなり乱暴なの、いるよなあ、と、ふと思った。とくに、お客さん乗せてないとき。



山田奨治『〈海賊版〉の思想 18世紀英国の永久コピーライト闘争』(みすず書房)読了。



ロンドンの大書店主よりも、同じ本を3〜4割安く売る〈海賊版〉出版業者が、コピーライトは永久ではない、という判例をイギリスで勝ち取ったお話。

その〈海賊版〉出版業者を持ち出すためのマクラとして、白タクを取り上げたわけではないんで、念のため。たまたま、ですよ、たまたま。

今さらながら、ネットって、印刷術以来の大変化なんだなあ、と思った次第です。著者と版元との関係が、大きく変わる。かもしれない。時に見られる、出版社や新聞社のネットへのネガティブな態度も、わからんでもない。

「うむ、なるほど!」と思った箇所を、いくつか引用。

《大書店主たちによるコピーライト裁判も、土地の囲い込みという時代の気分を反映していのだろう。》(p207)

……冗談ですよ、冗談。これは、誤植シリーズ。

「反映しているのだろう」あるいは「反映していたのだろう」ですね、多分。

同じページの、ここです。

《本に書かれている知識の大半は、すでにどこかに書かれてあることや、いわれていることを再構成したものだといってよい。知識に所有権があるのだとすれば、いま誰かが所有している知識、かつて誰かが所有していた知識を使わなければ、ひとは何かを表現することができない。本に限らず文化というものは、何もないゼロの状態から作られるのではない。すでにある何かに、いくばくかの事をつけ加えていくことが、文化の営みなのだから。》(p207)

国語も文化。国語力検定は、ある意味、文化を創っていく人たちを育てるための検定なのである。

おお。意外とキレイに国語力で落ちた。

もう一箇所。

《小泉潤一郎が「知財立国」をいいはじめたころから、小学校で著作権を教えることが盛んになってきた。》(p215)

……冗談ですってば。いや、でも、「潤一郎」かあ、と。たしかに、「こいずみじゅんいちろう」と打って変換すると、ぼくのパソコンでも「小泉潤一郎」となります。

ではなく、少し後の、ここです。

《著作権が延びていちばん得をするのは、著作者ではなく著作権者であり、著作物を流通させて利益を得ている会社である。コンテンツ流通産業は、情に訴える主張を著作者たちにさせて、それを利用している。皮肉なことに、著作者たちはコンテンツ流通産業から搾取されながら、その産業の利益構造を守るために担ぎ出されているのだ。創作のインセンティブを高めるためには、保護期間を延ばすことよりも、印税率を上げることを著作者は要求すべきだ。保護期間延長を求める著作者たちのあいだから、そうした声がまったく聞こえてこないのは、彼らがコンテンツ流通産業の代弁者に過ぎないことの、何よりの証拠だろう。》(p222)

コンテンツ流通が、コンテンツ流通産業ではなく、著作者自身によってなされるようになると、上記の構図はガラッと変わる。

が、その前に、確かに日本文芸家協会、印税率上げ交渉……は難しいか、一律には。著者以外の、本にかかわる人たちの中で、高給とりは、一握りの大出版社の社員だけだもんなあ。

コメント

Z会のSNS パルティオゼットならもっと多くのユーザーで交流を深められるよ!コチラから参加しよう
名前 : 
Email : 
URL : 
クッキーに保存

小文字 太字 斜体 下線 取り消し線 左寄せ 中央揃え 右寄せ テキストカラー リンク

へー、大漢和の海賊版。もともと版があって刷るだけならラクだけど、版を作るのが一苦労ですねえ。しかも、いろいろと配慮も加えた版を。そこらの出版社の編集者よりも、仕事ができる編集者なんじゃなかろうか、と思いました。
Posted by:国語力研究所代表 at 2008年02月07日(木) 18:51
大漢和辞典の台湾での海賊版には毛沢東の項目が白抜きになっていた、という話はしましたっけ。
ふと思い出しました。

ところで、なぜ海賊版なんでしょうね。山賊版や盗賊版でもよさそうなものなのに。あるいは夜盗版とか。
Posted by:垂渓庵 at 2008年02月07日(木) 10:11