(元)北大生編集者のキタラボ

キタラボには、大好きな北海道の魅力を探求していく「北の研究室」という意味と、クラシック音楽好きのあまり、学生時代にバイトしていたコンサートホールの愛称を組み合わせたものです。北海道のこと、音楽について、お仕事について、経済学修士の視点で(?)書いていきます。

     
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環境不況
[2008年07月17日(木) ]

半分、タブー視されるような言葉ですが、
経済学を研究する者として、冷静に世の中を見なければなりません

サブプライムローン問題に端を発した、世界同時株安から、
世界経済は、世界的な景気悪化へと着々と歩を進めているように見えます

先進国は、サブプライムローンで被った
金融機関の損失計上の余韻が冷めぬうちに、
原材料高騰による利益圧迫が押し寄せてきました

サブプライムローン問題による消費低迷→景気悪化は、
アメリカに限られるものでしたが、
原材料高騰は、どの国にも物価上昇と企業収益の悪化というかたちで
押し寄せている、深刻な問題です。

原材料のうち、原油に関しては、
需給逼迫・産油国の思惑・投機資金の思惑などが
働いているものと考えられます

では、小麦やとうもろこしなどの食糧高騰の原因は何か?

ひとつは供給側の問題。
異常気象の影響で、小麦、とうもろこしが不作だそうです

もうひとつは、投機的な問題
安定的な実物資産である商品投機・バイオ燃料などの需要増を見込んだ投機により、先高感があります

この食糧高騰のキーワードは、環境問題です

異常気象は、温室効果ガスによる温暖化が原因とされています。
これは、環境問題の経済への直接的な影響ということができます。

もうひとつ、商品投機の原因となっている、バイオ燃料の存在が、
環境問題の経済への間接的な影響ということができます。

バイオ燃料は、小麦やとうもろこしなどの植物から作られる燃料で、
これから発生する二酸化炭素は、
植物が成長する過程で取り込んだ炭素を、
燃料燃焼により吐き出すだけであるため、
環境負荷が少ないといわれています

このバイオ燃料を生産するにあたり、食糧を使用するので、
人間が食べられる食糧が減ることになります

ましてや、原油高騰の折、代替燃料として提供できれば、
巨大なビジネスへと発展する可能性を秘めています。
環境負荷の少ない燃料ですから、原油と同等か、
少し高いくらいでも製品としての優位性があることになります。
多少、値が上がって食料品物価が上がろうが、
途上国で食糧不足になろうが、
生産者は高く売れる方を選択します


環境問題を意識しなければ、食糧高騰による不況は
発生しなかったかも知れません。
この不況は、環境不況の側面を持っていると、私は考えています