この曲、バッハの無伴奏ヴァイオリンのための
パルティータ第2番の最後の曲です

他の曲が3分前後なのに対し、
この曲だけ12分くらいと突出した規模を誇ります
バッハの複雑に・規律正しく展開される音楽は、
幾何学的で、人間の感情を超越した美しさすら感じさせます

この曲もそのバッハの特徴が如実に現れており、
時として
宇宙的な美しさと評されるほどの魅力を放っています。
ヴァイオリニストの
天満敦子が、
kitaraでパルティータの全曲演奏を行ったことがありました。
大ホールに響くのは、たった1本のヴァイオリンの音色のみ

舞台の照明を極限まで暗くして演奏されるさまは、
音が時空を超えて遊泳しているような印象すら覚えました。
紀尾井ホールでウィーンフィルのコンサートマスター、
キュッヒルの演奏も聴きました。
インテンポで、ヴィルツオーソ(技巧派)の演奏という印象

宇宙的なイメージは薄れ、パガニーニのような
人間とヴァイオリンとの闘いに接している感覚に陥りました
確かにゆっくり演奏したり、余韻が長くとれば、神秘的な印象を与えます。
人々が「神々しい」と思う楽曲も、作曲者自身はもっと早い演奏をイメージして作曲しているかもしれません
この中間を極めたのが
クレーメルの演奏。
抜群の技巧を駆使し、安定した演奏を繰り広げます。
バッハのような構成美をもつ楽曲は、テンポが遅すぎると近視眼的な演奏になり構成が見えなくなる反面、早く演奏すると、一音一音が認識しづらくなり、音楽の存在が遠くなりすぎて演奏がぼやけます。
テンポを保ちながら、しっかりと音を鳴らす難しい作業が求められるのです。
名手
クレーメルにかかれば、そんなことは簡単なようです。
この曲では、
シェリングの演奏も名盤とされています。
持っていないので、コメントできません…すいません。。
この曲、本来はヴァイオリンソロのための曲なのですが、
さまざまに編曲されています。
編曲版はまた次回のご紹介ということで…