Z会中学コースには、日々、会員・保護者のみなさまから様々な学習相談や質問が届きます。
このブログは、そんな学習相談にお答えする「学習アドバイザー」の日々をつづったブログです。
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[2008年11月26日(水) ]
こんにちは。
学習アドバイザーのカメです
皆さんは「失敗学」というものをご存知ですか? 最近,テレビなどのマスメディアにも取り上げられるようになって,有名になった学問です。
学問というと,難しく聞こえるかもしれませんが,要するに失敗学とは「失敗から学ぼう」ということです。皆さんでも実践することができますよ。
例えば,東海村で起こった原子力の臨界事故を知っていますか? 知らない人が多いと思うので,まず,事故の経緯について簡単に触れておきますね
この事故は原子力発電所のひとつである高速増殖炉の燃料をつくる施設で起こりました。原子力発電所の燃料であるウランは,一定量以下だと何も起こらないが,同じ場所に一定量以上あると,核分裂をおこしてどんどん熱くなり,人体に有害な中性子を大量に出すという性質をもっています。この,どんどん熱くなるという性質を使って,原子力発電所では電気を取り出しているのですが,これは原子炉の中以外では起こってはいけない,大変危険な反応
です。
ですが,この事故では間違ってウランの量が一定量以上になってしまったため,原子炉の中以外では起こってはいけないはずの危険な反応が起こってしまい,人体に有害な中性子がたくさん外に出てしまいました

この事故の直接の原因は,作業に従事していた従業員が,正しいマニュアルにない作業をしたことにあるといわれています。ですが,マニュアルを変えた従業員が悪いで終わらせてしまっては,同じような失敗が繰り返されてしまいます。
失敗学では直接の原因だけではなく,根本の原因を考えます。今回の場合,従業員にウランの危険性を教えることが不足していたと言われています。このことから,危険なものをあつかう人には,定期的にその危険性について確認する場を設けるという対策を立てることができますね。
このように,失敗学とは,失敗した経験の根本となる原因を究明し,同じ原因で起きている事故を防ぐための対策をたてようということです。
皆さんは,間違ってものを壊してしまったり,うっかり用事を忘れてしまったりなどということはありませんか? そのときに,次からは気をつけようと思うだけでは,同じ失敗を繰り返してしまうことが多いですよね。
「その失敗を繰り返さないために,今から何ができるか」
を考えていくことが失敗学です。それをするだけで,あなたはもう失敗学を実践していることになるのですよ
この失敗学は勉強にも役に立ちます。例えば,「あてはまらないものを選びなさい」という問題で,あてはまるものを選んでしまうというケアレスミスをしたことのある人は多いと思います。このときに,次から気をつけようと考えるのではなく,あてはまらない,あてはまるというところに必ず下線をひくようにするなど,問題を解決する方法を考えて実践してみましょう。そうすれば,同じケアレスミスを繰り返すことを防ぐことができます
このように,失敗学は誰にでもすぐに実践することができる,とても役に立つものです。ぜひ,明日からといわず,今から失敗学を実践してみてはいかがでしょうか