Z会中学コースには、日々、会員・保護者のみなさまから様々な学習相談や質問が届きます。
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[2008年11月16日(日) ]
こんにちは。学習アドバイザーのカズです。今回は武蔵高校の入試問題を見ていきます。最後の問題がややとっつきにくい感じがあるものの、青山高校の問題を小粒にした印象のあるセットです。放物線の性質や独自入試で頻出の最短距離の問題が入っているなど、都立独自入試の他校の問題をきちんと練習しておくと、確実に得点力アップが期待できます。その点では、難易度は高いものの対策のたてやすい問題ということもいえるでしょう。武蔵高校独自の特徴のある問題があるというわけではないということは、逆にいうと、武蔵高校以外を受験する受験生にもすすめたいセットということです。
それでは、いつものように印象の残った問題についてコメントします。
大問2〔2〕
放物線の性質を題材にした問題ということでは、青山高校と同じです。しかし、角の二等分線から説明している青山高校に対し、武蔵高校の場合は点Sが辺ARの中点になっていることがすぐにわかりますので、その点で考えやすい設問といえるでしょう。
(2)では、△PARが二等辺三角形になることを証明する問題になっていますが、座標を使ってPAとPRの長さの2乗を比べてもよいですし、∠PSRが90°になることを示して△PASと△PRSの合同を示してもよいでしょう。計算で求めることもできるし、図形の合同を使って示すこともできますので、受験生の立場からすると解法の選択肢が複数あることでも解きやすいと言えます。
(3)では、(1)を利用するとよいでしょう。△PARが正三角形のとき、△PSQは30°、60°の直角三角形ですから、直線SPの傾きはPQ/SQでルート3になることがわかります。他の解き方もあると思いますが、とくに計算を必要としないので(1)を利用する方法を確認しておいてください。
大問3〔2〕(2)
落ち着いて解けば問題ないと思いますが、ここで出てくる△MANは辺の比に2:1が出てきます。三平方の定理は、中学数学で一番最後に出てくる章でもあり、問題を解き慣れていないと、
辺の比2:1の直角三角形 ⇔ 30°、60°の直角三角形
と早合点してしまいがちです。よくあるミスですので、気をつけましょう。ここは、30°、60°の直角三角形にはなりません。
大問4〔1〕(2)
頻出の立体の側面を通る折れ線の長さの和を求める問題です。これまでにも他の学校で何度も出てきていますよね。折れ線の長さの和の最小値とあったら、即、展開図をかいて考えましょう。やや難しいタイプの問題ではあるけれども、これだけ頻出しているのですからきちんと練習してできるようにしておかなければなりません。青山高校の問題は難しい問題でしたのでできなくても仕方ないと思いましたが、こちらの問題は何とかがんばって解けるようにしておいてほしい問題です。
大問4〔2〕
四角すいの体積は、基本的に高さがうまく求められないことが多いので、2つの三角すいに分けて考えるのが定石です。本問の場合には、立体E-JIFDを2つの三角すいJ-EIFとJ-DEFに分けて考えます。一応、これが最初に思いつくであろう解き方です。
ここでは、ふつうに解くやり方は手元の入試問題集の解説にゆずって、少しテクニカルな方法を紹介しておきます。本番の試験で思いつけば、「やったー!!」と心のなかで叫びたくなるような解法です。(少し大げさか?)でも、時間を短縮できるのは間違いのないところですので、ぜひ確認してみてください。
問題では、体積の比を求めるように書かれています。そして、三角柱ABC-DEFは2つの四角すいI-ABEJとE-JIFDに分けられます。三角柱の底面である△ABCは二等辺三角形ですから、点Iから平面ABEJに下ろした垂線の長さと点Eから平面JIFDに下ろした垂線の長さは同じです。このことは、2つの四角すいI-ABEJとE-JIFDの高さが等しいことを意味します。このことに気づくと、この問題は
(四角すいE-JIFDの体積):(三角柱ABC-DEFの体積)
=(四角すいE-JIFDの体積):(四角すいI-ABEJの体積+四角すいE-JIFDの体積)
=(四角形JIFDの面積):(四角形ABEJの面積+四角形JIFDの面積)
=(JD+CF):(AJ+BE+JD+CF)
=(JD+CF):(AD+BE+CF)
=(1+3):(3+3+3)
=4:9
台形の面積を求めるところでは、2つの台形の高さが等しいことも用いています。このようにすると、直接、図形の体積を求める必要はないですし、途中の過程をきちんと書いたので長くなりましたが、数を数えるようにスラスラと答えを求めることができるでしょう。正攻法の解法と合わせてこちらの解法も理解できるようにしておいてください。もしかしたら、何年後かに他校で同じような問題が出題されるかもしれませんよ。今回のセットでは一番難しかったのではないかとも思いましたので、これができればライバルに差をつけることができます。
今回は以上にします。寒くなってきましたが、夜が遅い人は暖かくして休んでくださいね。では、また来週。さよなら、さよなら、さよなら。