ただいま添削中。 2

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奪われた自由【ただいま点滴中。2】
[2008年09月19日(金) ]

自由を奪われた瞬間に、
自由から遠くなっている自分をはじめて実感する。
そのときには、もう自由はない。



診察が始まった。

この日の夜間外来の医師は、
若くてきれそうな感じの医者。
名探偵コナンのような風貌。

症状を説明する。
どーーーーも、いつも、
医者への、この「症状の説明」が苦手だ。

痛みの様子が、うまく説明できない。

キューーっと痛む。(うーーん、そんな長くないな。)
シクシク痛む。(もうちょい激しいかな。)
ズキズキ痛む。(そんなに鼓動してる感じでもなくてー。)
ジジジグージジグーと痛む。(これ、近いんだけど、言ったらびっくりするよな。)


と、いろいろ候補が出ては消えて、
結果、「なんか痛いんです」と「なんか」で処理する。

床屋で「どうしますか」と聞かれて、
「あ、全体に短い感じで」と答えるときと同じ。

自分のことを説明するのがヘタだ。

さて、診察。
痛みの原因を知るための血液検査と尿検査。
⇒血液検査で「炎症」の反応が正常値の30倍以上と判明。
⇒より詳細を見るにはCT検査が必要。
⇒医師の説明により同意。
⇒CT検査を行う。

あれーーー、薬もらって帰るだけのはずが、
オオゴトになってないか?

ここですでに未知の領域。

CT検査の結果、
輪切りにされた内蔵の写真がペタペタと貼られる。
コナン、写真をじっと見る。推理。
じっちゃんの名に賭けて(それは金田一だよっ)。

説明が始まる。

「上から順に見て行きます。(中略)肝臓には特に異常がなさそうです。」

この瞬間、めちゃくちゃほっとしたことを覚えている。
「には」だから、
普通は他に異常のある部位があると察して緊張するところ。

どうやら腸に「ケイシツ」というものがあるらしく、
そこが炎症を起こしているらしく、
その炎症がハンパなレベルじゃないらしく、
でも薬で散らせば大丈夫だということらしく、
でも薬が効かないと手術しなくてはいけないらしく、

コナン曰く「ニュウインしたほうがいいですね」

え?
ニュウインですか?

「あのー、塾で教えてて明日授業なんですけど、
無理ですか?」
「無理ですね。より悪化します。お勧めできません。」

コナンの決断は早い。

わずかな隙を見てZ会に電話。
国語担当のKさんにつないでもらう。

「いやーーー、まいったよ、ニュウインだよーーー。」

しばらくして連絡が有り、
代講は伊藤先生にお願いできるとのこと。ほっとした。

塾で教えて20年目で、初めて穴をあけることになった。
悔しい。悔しすぎる。

でも、まだ、
「いやーーー、まいったなーーー、ニュウインだってさーーー」
事態が飲み込めない。

そんな深刻じゃない気持ちのまま、
病院パジャマに着替えさせられ、
病室に連れて行かれ、
針を刺され、ベッドにつながれ、
「テンテキ」が食事になると説明される。

気がついたら自由が奪われていた。

そうやって、みんな、
戦争に巻き込まれていったのかもしれない。


病室にいることを実感すると、
ニュウインが入院に代わった。
テンテキは点滴である。


と思ったら、
たいしたことのなかったはずのわき腹の痛みが
急に強くなってきた。

赤ん坊のとき以来の入院生活が始まった。
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内田先生、こんにちは。
なんとか徐々に復帰してます。

「自由」に対する考察、
興味深いですね〜。
今回、自分も「自由であることのありがたさ」が
身にしみました。
自由を当たり前と思ってしまうと
人間は驕りがちですもんね。

噛み締めたいと思います。



Posted by:タカバタケ at 2008年09月29日(月) 10:57
病気になると思い通りにはいきませんよね。自分のことが思い出されます。
タカバタケさんの場合は、検査結果がすぐに出たのですね。
病気は残念ですが、その点では運が非常によかったのだと思います。
講義直前や最中、長期離脱ではもっと大変ですから>と自分なら考えます

自分が倒れた時、”今日を乗り切れば何とかなる”という過信がありました。
人に迷惑をかけないよう生きているつもりですが、実際には散々かけてきています。心配も然り。かけてしまった迷惑や心配は消せないので、その分はその後の仕事や相手との関係の中で、恩返しという形で少しでも多く返せればと思っています。これまでご迷惑をおかけしました多くの皆様、今暫くお待ち下さい。


さて、「自由」は獲得した権利>と公民科講師らしいことを書いてみたりする
先達が戦って勝ち取ったもの、のはず。
最近は、それが存在するのが当たり前のようになり、その上にあぐらをかき、
殊更に主張する人が増えてきていないだろうか?という心配がつきません…
人の権利を侵害する"自由"ないのですがねぇ。
また、戦った人の犠牲の上に成り立っていることを理解されていないような事柄が多いような気もしてならないです。
歴史から学ばないと…。直接経験が一番ですが、間接経験も馬鹿に出来ませんから。
なお現代社会では、『自由からの逃走』という本も忘れずに。
Posted by:内田晃仁 at 2008年09月27日(土) 23:52