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2019.10.01 15:03

Z会の教室では、
AI教材 atama+ を多くの教室で導入しています。
応用・発展的な学習に移る前の
基礎のインプット学習で大きな効果を挙げています。
https://www.zkai.co.jp/juku/high/z-AI/
 
また、武蔵野大学中学の「未来の教室」実証事業でも
AI教材を授業に用いて基礎学習を
効率化する取り組みを進めています。
 
ここのところ中学生で利用する方が
増えてきたのですが、
その中で、1つ衝撃的な事実を
私たち取材班は知ることになります。
 
なーーんて、大げさなタイトルをつけて、
必要以上にあおるつもりはないのですが、
ブログでは取り上げておきたい事実。
 
AI学習では最初の学習診断で、
「自分のわかっていないところ」が診断され
必要であれば前の単元まで戻って
学習を積み上げていくのですが、
小学生範囲に戻される中学生もいます。
 
小学生の算数ができていない、ではなく、
小学生の特定な単元の理解がアヤシイため、です。
 
で、「衝撃的」な事実とは。
 
小学生範囲で戻されるところが、
「分数の計算」と「比と比の値」に
集中しているのです。
 
つまり、
「分数と比のわからないまま、
 中学生になってしまった日本人の
 なんと多いことか。」
 
いや、みんな、
「ボーッと算数解いて」たわけじゃ
ないと思うんですよ。
 
これは小学生への算数指導の
構造的な問題が何か有るのではないか、
タカバタケは感じてしまいます。
 
タカバタケは算数・数学の専門ではないので
なぜそうなるかわかりませんし、
それに対しての解決策など
提案・議論することもできません。
 
ただ、AI教材を使う中で、
事実として浮かび上がったということを
みなさんに共有したいのです。
 
この事実、逆から見ると、
分数と比のところをやっておかないと、
中学数学になってから大いに苦労する。
ということを表しますよね。
 
さらにさらに。
分数と比の計算ができないと、
理科がまったくできなくなると、
経験的に感じています。
理科の世界は、比が頻繁に登場しますし、
整数で割り切れない世界ですから
3割増で苦手が増強されることになるかと。
中学受験でも比が弱い生徒は、
理科がもれなく苦手ですよね。
 
このことは、小学生を教えている先生も
中学生を教えている先生も
感じていることなんだと思います。
 
ただ、実際の指導では、
この2つばかり授業で扱うわけには行かないので
「大事だからやっておけよー」で
済ませてしまうケースも多いのではないでしょうか。
いや、そうじゃないと、
こんなに傾向がハッキリ出ないでしょう。
 
中学受験では分数と比の計算ができないと
勝負にならないのですが、
比の問題が多く出されるのは、
中学校の先生からの
「ここは押さえて欲しい」のメッセージなのでしょう。
それでも、合格点は6割~7割の学校が多いので、
比のところが「苦手」でも
中学受験を乗り切れてしまったりするんですよね。
Z会では中高一貫校の中学生も多いので、
それがよくわかります。
 
だからこそ。
 
小学生の時には、
この2つの分野に関しては
しっかり理解して(させて)
演習を積み上げていくべきなのでしょうね。
受験する、しないに関わらず、
小学生のみなさんは、
意識しておいて欲しいところです。
 
そして、中学数学でつまづいている方も、
この2つの単元は、
弱いという自覚があるのならば、
しっかり復習しておくことが大事ですね。
せっかく方程式の解き方や
関数の考え方が理解できても、
小学生のときに負った傷のせいで、
問題が解けないのはもったいないじゃないですか。
AI教材はそれを可能にしてくれて、
具体的な問題を個別に提供できる仕組みので、
やはりすごいなあと思います。
 
教育ICTの普及で、
学習者の状況について、
さまざまなことがわかるようになって来ることは
間違いありません。
Z会ではAsteriaという通信教育の教材もあり、
そこで得られるデータは、
さまざまなことを教えてくれます。
そして、その技術を利用することで
分数と比の計算で悩める多くの中学生も
救われることでしょう。
 
一方で、そのような事実を知った上で
そうならないように、
「予防」するのも大切な人間の役割だと思います。
分数と比の計算が弱い生徒が多いこと、
たとえ小学生時代をやり過ごしても
中学になって苦労する生徒が多いこと。
それを知った上で、
小学生のうちから意識付けして
指導することは、とても大事ですよね。
 
私たち受験に携わる人間は、
ついつい
「○○のところは弱いから、△△で合格点を取ろう」
なんて指導をしてしまいます。
そして比の分野がそれに当たることもあると思うのですが、
特に小学生・中学生の指導をするときは、
「目先の点数」にとらわれない指導が
大切なのだなと改めて実感しました。
 
国語だと・・・
抽象的な語彙の理解と、
説明文の読み取り
なんだろうな。
そんなデータも、近い将来、
見ることができるかもしれませんね。
とある先生と盛り上がったのですが、
国語も基礎事項のインプットは、
十分、AIで対応できると思います。
 
おっと、初めて算数の記事を書いたかも(笑)。
算数と数学の世界に生きる人にとっては
当たり前の話なのかもしれませんが、
専門外の人間なりに思ったことを書きました。
 
感想をお待ちしています。
 
 
 
 
Tags :
幼児・小学生
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この記事へのコメント

  • 1, Kashiさん 2019.10.03 14:25
    分数と比が分らないということは、その前提となる割り算の理解が怪しいということだと思います。
    四則演算の中では、割り算が一番難しい。加減乗算では、答えがすべて自然数で収まっていたものが、割り算に至って、初めて「割り切れない数」が出て来る。
    自然数から整数への理解の広がりには、乗り越えなければいけない大きな溝があるのだと思います。
  • 2, M.N.さん 2019.10.03 20:21
    すごいことになってしまいましたね……
  • 3, 高畠尚弘さん 2019.10.04 09:13
    kashiさん
    コメントありがとうございます!
    貴重なご意見、ありがとうございます。
    なるほど。
    「目に見えない」抽象的な事象が出てくると
    理解が難しくなりますよね。
    そこをどう丁寧に指導するかが、カギになるかもしれませんね。
  • 4, 元個別指導塾講師+元学参編集者さん 2019.10.04 22:13
    数年前ですが、元個別指導塾講師+元学参編集者です。
    中学生で小学校の分野が理解ができずにきてしまった分野は、
    小学校の高学年だと「割合」で、もっとひどいと「分数」の印象でした。それでも30人生徒がいれば、1人か2人くらいだったような気がします。

    昔に比べて、教科書参考書は、絵や色、タブレットだと動画による動きによって、理解はしやすくなってきている環境ではありますが。
    そういった生徒に当たるときは、失礼ながら「やばっ」って感じで内心驚いてた記憶があります。人それぞれ得意不得意があるので仕方はありませんが。
    中学生のまま分数ができない生徒がいかに最短日数で中学校の学習指導要領の学習範囲まで追いつけるかが、今後のAI分野に期待する事項です。
  • 5, TANPOさん 2019.10.04 23:40
    興味深い考察ですね。
    自分が小学生、中学生の頃に
    こういった技術があれば
    「先生」に弱い所を
    納得して貰えて、指導を
    もっとしっかりもらえた……かも知れない
    と思いました。

    義務教育の科目のみならず
    社会人のスキルや人間関係上のskillも
    こんな感じで「今、コレが出来ないのは
    ちょっと前の○○が分かってないから」と
    学ぶことを示してもらえる世界がきたら
    とても愛の溢れる社会になる様な気がしました。

    とはいえ、まず取り組むことは
    「分数と比の計算」ですね。

    おどろいて、思わずコメントを
    のこしてしまいました 。。。
  • 6, 高畠尚弘さん 2019.10.09 11:05
    元個別指導講師+元学参編集者さん
    コメントありがとうございます!
    レス、遅くなりました。
    今回の記事、やはり理系教科を教えている方は
    同じような感想を持っていただけるようですね。

    技術の進化で、一律的な指導から
    個に応じた指導への変化が起こり、
    課題が解決できていくように思います。
    あるべき指導の形を考えて行きたいと思います!


  • 7, 高畠尚弘さん 2019.10.09 11:08
    TANPOさん
    コメントありがとうございます。
    レスが遅くなりまして申し訳ありません。

    そうなんです!
    「どうしてできないんだ」ではなく、
    「こうするとできるようになるよ」の指導こそが、
    一人ひとりを伸ばしていくんですよね。
    「愛の溢れる社会」にするためにも
    AIのようなツールを活かしながら
    人の関わり方をどのように位置づけるかが
    カギになるような気がしています。
  • 8, 高畠尚弘さん 2019.10.09 11:08
    TANPOさん
    コメントありがとうございます。
    レスが遅くなりまして申し訳ありません。

    そうなんです!
    「どうしてできないんだ」ではなく、
    「こうするとできるようになるよ」の指導こそが、
    一人ひとりを伸ばしていくんですよね。
    「愛の溢れる社会」にするためにも
    AIのようなツールを活かしながら
    人の関わり方をどのように位置づけるかが
    カギになるような気がしています。

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高畠尚弘
略称「ただ添。」14年目のブログです。首都圏、関西圏、三島の「Z会の教室」の、ゆるく熱く日々の教室のあれこれを添削しながら綴ります。趣味は横浜Fマリノス、オリックス、国語、入試情報、教育ICT、受験生のサポーター【12】であらむ、あるべし。

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