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2014.01.04 17:55

中学受験、高校受験、大学受験と国語を長年教えてきて
「漢字が苦手」だという受験生を
けっこう見てきました。
 
一般的には「やればできる」の一言で片付けがちですが、
漢字の学習もやり方次第で、
効率よく力をつけることができます。
 
今回は今まで意外と書いてこなかった
「漢字の勉強法」について
書いてみたいと思います。
 
漢字に悩める皆さんは、ぜひ参考にしてください。
 
まず、「難関」と言われる
中学・高校・大学入試の問題を見てみましょう。
昨年のものです。
 
カタカナの部分を漢字に直してみてください。
 
開成中学
①祖父母をタズねた。
②山並みが美しくケイショウの地として有名だ。
③温泉ガイに出向くと
④父と二人で湯をアびると
⑤長いタビジの疲れも
 
大阪文理学科入試問題
①細かい役割設定はミテイだ。
②班長として立派にセキニンを果たした。
③リンジ列車が運行される。
④ことばをオギナってわかりやすい文にする。
⑤大学でケイザイ学を専攻する。
 
東京大学入試問題
①シュビよく翻訳できる
②チクゴ的にたどること
③マサツを起こすと
④成長をウナガす
⑤ベンヤミンがシサした
 
いかがでしょうか?
それぞれ、小学生・中学生・高校生の皆さんにとって、
無理な問題ではありませんよね?
小学生の方が高校受験のものを、
中学生の方は東大のものを解くのも無理ではないと思います。
東大だからといって、
憂鬱とか鰆とか蟷螂とかそんなのを書かせるわけではないのです。
特に高校入試や大学入試では評論文の中に出てくる
漢字に線が引かれることが多いので、
抽象的な語彙を押さえておくことが大切。
 
まず、入試の漢字レベルは
それほどたいしたものではない、
だからこそ点を確実に取るべきだ、と認識してください。
 
あ、東大の⑤の「ベンヤミン」は人名なので
直さなくて結構です。
 
そんなことはわかってるよー、
どうしたらいいか教えてよー、
という方が多かろうと思うので
「学習法」に話を進めます。
 
漢字の学習で、まず大事なのは
「間違えたものを繰り返して、手で覚えて書き直す」ということです。
 
特に、線が一本足りないとか、
細かい部分で間違える方は、
この段階をまず踏んでください。
 
最近は小学生のときに
「書いて覚える」訓練が不足しているせいか、
形が取れない方が目立ちます。
見たことのない「へん」「つくり」が登場したり・・・。
 
正解を正確に写す、そして繰り返して書く、
計算練習と同じですね。
漢字は数字やアルファベットと違って種類が多いので
見ただけでは覚えられません。
 
この段階を踏まずに「漢字ができるようになる」という
甘い考えは持たないこと。
 
小学生の保護者の方で、
うちの子は漢字が苦手だと嘆いている方は
まずノートに間違えた漢字を10回ずつ書かせてみましょう。
そこからです。
 
ここでのポイントは
「間違えたもの」だけで良いから
ゆっくりと・・・という事です。
 
全部の漢字を5回ずつ書いているノートを
見かけますが、それだと作業になりがち。
それならば間違ったものを10回書くほうが効果的です。
 
一回書けるようになった漢字は、
そんなに簡単に忘れません。
社会や理科の用語とは違って、
漢字は日常の用語ですから、
目にする機会が多いので、
無意識に記憶が定着していきます。
(大人の方も、年号は忘れても漢字はあまり忘れませんよね。)
 
まずは、初期段階として、「手で覚える」ことを優先しましょう。
 
ここで「ゆっくりと」と書いたのは
漢字の形を分解して考えながら書くということです。
たとえば上の例で言えば
 
浴びる = さんずい、水と谷の組みあわせ
未定  = まだ定まっていない
促す  = にんべん、人と足の組みあわせ
 
という感じで漢字を分解したり、
意味を考えながら書いてみること。
何も考えずに作業に陥ると、覚えられません。
浴びる、という漢字がさっと出てこなくても、
さんずいに谷で水谷だ!とか、
そんなイメージが出てくれば、
次に書くときに助けになります。
 
漢字は表意文字であって記号ではないので
意味を考えながら書くことは大事です。
タカバタケも授業で漢字の解説をするときは、
漢字の作られ方=字義を辞書で引いてから教えるようにしています。
 
そして本当に覚えたかどうか、時間を置いてチェックすることで
定着度合いが確認できます。
翌日、もう一度、書いてみてください。
 
課題が与えられたら・・・
 
まずテストをやる
→間違えたものをチェックする
→間違えたものを10回繰り返して書く
→翌日、もう一回書く
→それでも間違えたものをチェックする
→それでも間違えたものを10回繰り返して書く
→翌日、もう一回書く
 
この作業を繰り返すことで、
しだいに「書けない漢字」が少なくなっていきます。
 
そして、ある程度まとまったら、
間違えた漢字たちを集めた「リベンジテスト」を
やってみると良いでしょう。
 
優先順位をつけて、
考えながらゆっくりと反復して書いて、
忘れたころにチェックする。
 
当たり前の勉強方法ですが、
こんな地道な努力が漢字の勉強では必要です。
 
で、実はこれって、中学生までにやっておいたほうが
いいんですよね・・・。
高校生になると漢字の勉強に時間をとることは
難しくなります。
もっと言うと高校生になってから漢字を克服するケースを
タカバタケはほとんど見たことがありません。
小学生・中学生のうちに
ベースを作っておくのが理想です。
 
 
長くなってきたので記事を分けます。
後編【応用編】では、
すーっと定着させられて、
国語力全体を底上げする「覚え方」を紹介します!
 こちら!
 http://www.zkaiblog.com/jr07/51057
Tags :
幼児・小学生
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漢字の学習法
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高畠尚弘
略称「ただ添。」12年目のブログです。首都圏、関西圏、三島の「Z会の教室」の、ゆるく熱く日々の教室のあれこれを添削しながら綴ります。趣味は横浜Fマリノス、オリックス、国語、入試情報、教育ICT、受験生のサポーター【12】であらむ、あるべし。

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